郵政改革法案の条文を読んだら、心が滅入った | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

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 法律の第1条には、その法律の目的などが、書かれていることが多い。第1条は理想を語る場所だから、普通は、「立派な理想が語られているな」と思うだけで、議論の対象にはならない。だけれども、郵政改革法案は、第1条から、すでにおかしい。法案の名前自体がおかしいのは、よくあることなので、それほど奇異には思わないが・・・。

 郵政改革法案第1条には、「郵政改革について、理念や方針やその他の必要な事項を定めることにより、郵政改革を総合的に推進することが、この法律の目的だよ」と、書かれている。その「郵政改革」の定義が、おかしい。定義を要約してみると、(ここをクリック後、閣法の表の下から4行目を参照)

 郵政民営化により、郵政事業の実施主体が分割され、日本郵政(株)がその保有するゆうちょ銀とかんぽ生命の株式を処分するものとされたこと等の結果、郵政事業の経営基盤が脆弱となり、そのサービスを郵便局で一体的に利用することが困難となるとともに、全国において公平に利用できることについての懸念が生じている事態に対処して、
郵政事業の経営形態を見直し、郵政事業のサービスが利用者本位の方法により郵便局で一体的に利用できるようにするとともに、将来にわたり全国において公平に利用できることを確保するための郵政事業の抜本的な改革をいう。そうである。
(改革の途中において、改革を止めて原状に戻すことも、改革と呼ぶのか。自ら、様々な事態に対処しながら商品やサービスを提供するのが、民間会社である。)

 国難のときに国会ではこういう法案が審議されている、ということである。日本の国力や発言力が低下し続けている今は、国難のときだと思う。
日々、明るい話題を探してはいますが、きょうも、どちらかというと、心が滅入るような投稿になってしまいました。申し訳ないですガーン