高速料金をいじっても、国民負担の総額は変わらない | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

変わらぬ理念の実現を目指し、しくみを修正する。
実態に合わなくなった諸制度を見直し、日本国を良くすることを目指す、政治ブログです。

 高速道路料金が、いつまでたっても、元に戻らない。福田政権時の2008年8月29日に決定した「安心実現のための緊急総合対策」に、高速道路料金の引下げが、明記されている。いわゆるサブプライムローン問題で、米国住宅不動産バブルが崩壊し、緊急経済対策が求められていた頃である。原油が高騰し、ガソリン価格が跳ね上がっていた頃である。
高速道路料金を引き下げるという緊急経済対策は、いつまで続くんだ。

 高速道路料金を高速道路建設費の支払いに充て、建設費を支払い終えたら、通行料はタダになると、昔、教えられた。東名高速道路の建設費の支払いが完済しても、東名高速道路は、無料にならなかった。ある時、いやいや、全ての高速道路の建設費を支払い終えるまで、東名もタダにはしませんよと、教えられた。

 いくら料金をいじっても、建設費が変わるわけではない。既に完工した道路の建設費は、変わりようがないし、現在建設中や計画中の道路も、原材料や土地が安くなったり、新しい工法が開発されたりしない限り、建設費は、変わらない。

 もし、「私の地域の高速道路、無料になってラッキィチョキ」などと、思っている方がおられたら、高速道路建設費の請求書を、国民同士でたらい回ししていることに、気づいていただきたい。他人に請求書をたらい回しして、平気ですか。そんな料簡の狭いことをして、平気ですか。

 高速道路も公道である。あなた(いわゆる袋地にお住まいの方は除く)の家の前の道と同じ、公道である。高速道路は、全国を網羅するように建設が進んでいるわけだから、最終的には、建設費は全額、税金で賄うことにしたうえで、全ての通行料金を無料にするべきだと思う。