中国の海軍艦船、艦載ヘリ、民間航空機、政府調査船 | 佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

佐藤 政則「不易流行 -日本再生に向けて-」

変わらぬ理念の実現を目指し、しくみを修正する。
実態に合わなくなった諸制度を見直し、日本国を良くすることを目指す、政治ブログです。

 偶然か。中国の日本に対する示威行為、挑発行為が続いている。

東シナ海で、中国海軍の艦載へリコプターが、監視中の海上自衛隊護衛艦に接近した。
中国海軍の艦船10隻が、沖縄本島と宮古島の間の公海を通過して、沖ノ鳥島近海の排他的経済水域(Exclusive Economic Zone、EEZ)内を航行した。
中国の民間航空機が、管制官の着陸許可を得ない状態で、成田空港に着陸した。
奄美大島近海のEEZ内で、中国政府の海洋調査船が、海上保安庁の測量船に接近し、無線で、測量の中止を要求した。

 排他的経済水域(EEZ)とは、原則、領土の沿岸から約370km以内の水域。排他的なのは、あくまでも経済的な権利、鉱物資源などの天然資源の権利に関してのみである。他国の船舶が航行することや、上空を他国の航空機が飛行すること自体は、問題ではない。
しかし、民間の貨物船や旅客船ではなく、軍の艦船である。物見遊山で、他国のEEZを、隊を組んで航行することはない。確実に意図がある。

 成田空港の一件も含め、日本の現政権の危機管理能力が、いかほどのものか、試されているように思う。1996年4月に、日米政府間で「普天間飛行場の移設」が合意されてから、14年が経つ。14年かけても、判断し決断し実行することができない。

 この世は、善人だけが住んでいるわけではない。決断力の乏しい経済大国が、近くにあれば、「魔が差す」人間もいる。人通りの多い道を、札束をポケットからのぞかせながら、歩くべきではない