所要ありて本日は京都へ。
着物用に自分で結った髪が崩れかけていたので化粧室へ。
新幹線のコンコースにある化粧室は、洗面器のついていない鏡だけのスペースが二人分ある。
お化粧直しや髪を直すのに便利な場所だ。
鏡の前には先客が一人。
空いている鏡の前に近づいたとき・・・、
別方向からお嬢さんが同じ鏡を目指してやってきた。
「あ・・・、どうぞ」
と私が言うよりも早く、
「どうぞ!私、べつにここじゃなくてもいいし」
とニッコリ笑って私にその場所を譲ってくれ、洗面台の前の鏡に移動された。
たぶん私が着物を着ているので、気を遣ってくれたのだろう。
若い人がせっかく譲ってくれたのだ。
お礼を言ってありがたくその場所を使わせてもらった。
彼女の方が先にお化粧直しを終え、化粧室を出て行った。
再びニッコリと笑って。
はぁ~。
「美しい子」だったなぁ。
目鼻立ちがどうこうではない。
(でも可愛かったよ、ふつうに)
「40歳を過ぎたら自分の顔に責任を持て」
と言ったのはリンカーンだったっけ?
確かにそのぐらいの歳になると「生き方」が顔に出るよね、男性でも女性でも。
今日の彼女。
まだ10代後半か20代前半といった感じだったけど、ちゃんと「生き方」が顔に出ていた。
ああいう子って幸せになるだろうな、きっと。(言霊)
きっと年を追うごとにどんどん綺麗になっていくよ。(言霊)
あまり美しくない場所で、「美しい人」に逢った京都の午後。
ありがとう。