宙組公演 白夜の誓い/PHOENIX 宝塚!! | 続アメマのおとしもの

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2014年11月7日~12月15日 宝塚大劇場・宙組公演
 
宝塚歌劇100周年の追尾を飾るのは宙組トップ凰稀かなめのサヨナラ公演。
いよいよ来年には雪、星、宙で新トップが誕生するけど、宝塚101年からがすごーーーーーーく心配。
 
12月4日11時公演、1階8列目で観劇(満席で少し立ち見が出てました)。
※ネタバレ注意。
 
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●ミュージカル「白夜の誓い-グスタフⅢ世、誇り高き王の戦い-」 作・演出/原田諒
 
ロココの寵児として、北欧史にその名を残すスウェーデン国王・グスタフIII世の波乱に満ちた生涯を描くミュージカル。
 
宝塚の王族モノでよくある、王位継承、政略結婚、王より権力を持つ大臣、友との決裂・・・。特に新鮮味のない話で、中盤まで話が平板で退屈。グスタフとアンカーストレムとの考えの相違から関係がぎくしゃくしてきたあたりから、少し盛り上がるぐらい。結末も「あーやっぱりね」という感じだし。「剣」の存在もイマイチ薄い。
 
トップ凰稀かなめは国王グスタフⅢ世。
やはり貴公子らしさがあり、華やかさと気品がありますね。だけど王となるとやや貫禄不足。歌はかなり良くなってますね。同期の緒月演じるアンカーストレムとの関係がこじれてからの凰稀の苦悩な表情がすごく良かったです。
 
トップ娘役実咲凛音はデンマーク王女でグスタフの妃ソフィア。
プロローグで白い鷲で出てきてから30分ぐらい出てこないので、宝塚に詳しくない人がみたら伶美うららがトップだと思いそうです。そんなみりおんですが、登場するとトップらしさがありますね。落ち着き払った王女の貫録が見事。
 
二番手朝夏まなとは近衛士官長リリホルン。
衣装や髪型が「TRAFALGAR」の大空祐飛みたいでした。役柄的には面白い役ですが、気持ち的に葛藤が強い役なので難しそうですね。歌と発声を頑張ってほしいです。
グスタフの幼馴染みアンカーストレムを緒月遠麻
「モンテ・クリスト伯」のベルツッチオのようにずっと一緒にいます。考えの相違からグスタフと距離を置いてしまい、やがて命を奪うことになりますが、この役はやはり同期なればこそのものですね。
 
未亡人イザベルを伶美うらら
物語の最初で登場し、凰稀との絡みがほとんどなのでトップかと思ってしまいますね。二番手格の娘役がポスターに載るのも珍しいです。やっぱ彼女はこういう役は得意分野。上手いし色気が出てきましたね。ただ弾けた役も見てみたいですが。  実咲・伶美とが峰さを理時代の湖条れいか南風まいのWトップ娘役を彷彿させますね。
グスタフに敵対する大臣クランツを寿つかさ
悪役です。捕えられてから、その後が気になりました。
 
 
 
主な役ではこれぐらいですが、純矢ちとせ七海ひろきなどオリジナル作品とあって生徒の個性に合わせた配役だと思います。それ故、もうすこし物語に盛り上がりがあれば・・・というのが残念なところですね。
 
 
 
●グランド・ショー「PHOENIX 宝塚!!-蘇る愛-」 作・演出/藤井大介
100年という壮大な歴史の節目を迎え、次なる年への架け橋となる時期に、“再生”という思いを込めて「PHOENIX」(不死鳥)と名付けられたショー。
 
◆愛の伝説
実咲凛音朝夏まなと、緒月遠麻の三人の神が登場。この衣装って「夢は世界を翔けめぐる」のやったかな?
 
◆フェニックス誕生~PHOENIX 宝塚!!~蘇る愛
大階段のセンターに凰稀かなめが登場すると、客席から「お~」という声が。で、次々と大階段からスターが登場するプロローグはホント楽しい。サヨナラ公演っていうの忘れるわ。
 
◆伝説の宝鳥
ここは凰稀かなめの早変わりが見もの。コミカルな場面だけに若干ワチャワチャしてしまった感じはあるけど、こういう場面も一つぐらいあってもいいと思います。緒月遠麻の刑事キタロールが笑いとってました。リトリチェリーの桜木みなといいですねぇ♪
 
◆サラマンダー
伝説の動物サラマンダーを朝夏まなとが妖しく踊ります。化粧も少し変えてて、前場面との対比があってインパクトありました。
 
◆Mr.PHOENIX
凰稀かなめが「ブルーバード」で銀橋登場。白い鳥の遥羽らら星風まどかがかわいいですね。
 
◆ビューティフル・バード・レビュー
楽園の中詰。「ハバナギラ」で七海ひろきから銀橋で歌い継ぐのですが、宙組の男役は歌をもう少し頑張ってもらわないといけませんね。たしかに「ハバナギラ」は音階が低いので声が出しにくいのかもしれませんが・・・。ここは蒼羽りく、愛月ひかるの二人に目が行きますね。
実咲凛音がヘソ出し衣装なんですが、めちゃ細いなぁ。ここの中詰の衣装、全体的にいつもと雰囲気が違って良かったです。
 
◆火の鳥~祈り~愛の復活
敵対する集団の戦い⇒誰か死ぬ⇒再生を願う⇒復活⇒総踊り。というフィナーレ前に向けてのおなじみの場面。
 
◆PHOENIX 伝説
再び三人の神が登場し、フィナーレへの導入。
 
◆永遠の翼
名曲「愛の宝石」で大階段での黒燕尾の群舞。このあたりからやっとサヨナラムードになり、ラストに銀橋を一人で歌い行く凰稀かなめにウルッと涙が・・・。こういうのが宝塚の演出の憎いところ。
んで、歌い終わって一旦緞帳が閉まります。
 
◆PHOENIX 宝塚!!
再び緞帳が上がるとパレードという「バビロン」みたいな感じ。いきなり朝夏まなと実咲凛音からパレードが始まります。最後に大きな羽根を背負って凰稀かなめが登場。ここでもやはり退団者が笑顔であるほど、涙が出ますね。
 
 
めちゃくちゃサヨナラムードのショーではなかったけど、こういうのも凰稀らしくていいかなと。懐古趣味から脱した藤井クンですが、来年2月には柚希礼音のサヨナラ公演も担当。爺さんショー演出家が登板しなくなり、藤井クンがこき使われてますね。ネタ切れしたり、同じ曲ばかり使って、三木章雄みたいになりませんように。