月組公演 春の雪 | 続アメマのおとしもの

続アメマのおとしもの

鉄道・吉本・宝塚のことなど・・・。

2012年10月11日~10月22日 宝塚バウホール・月組公演
●バウ・ミュージカル「春の雪」 原作/三島由紀夫 脚本・演出/生田大和
 
月組二番手明日海りお、バウ単独主演二作目。研三の咲妃みゆがバウ初ヒロイン。
 
10月16日14時30分公演、17列目で観劇。
 
イメージ 1
三島由紀夫最後にして最大の長編小説「豊饒の海」四部作の第一巻「春の雪」。侯爵家の若き嫡子・松枝清顕(明日海りお)と、幼馴染である伯爵家の美貌の令嬢・綾倉聡子(咲妃みゆ)との禁断の恋を通して、優雅を規範とする矜り高い青年が、その胸の内にどこまでも美化された理想と、己の力及ばぬ現実との狭間で揺れた末、求め続けた真実の愛を見出していく姿を描いたミュージカル作品。
 
宝塚で三島由紀夫は意外でしたが、割と面白い作品でした。
主人公である松枝清顕の明日海りおは美しい青年はピッタリ。ですが、自らが聡子に軽い気持ちでした報復が全てを壊してしまうのです。自分に正直でない気持ちはわかりますが、そこまでする?みたいな感じがありますね。恋心に揺れ動く青年というのはわかりますけど・・・。なので結末は、そりゃぁアンタが悪い(笑)
 
綾倉聡子の咲妃みゆは令嬢らしい優しさを持ち合わせながらも、ラストでの大きな決断に実は清顕よりも芯の強い人間であったことが分かります。研三にしてはしっかりとした娘役ですね。
 
専科の美穂圭子は聡子付きの女中。流石上手い!落ち着いた演技に、この人は歌だけではないことを実感します。
 
若いメンバーが多いので、かなり年上を演じている人も多かったです。
中でも夏月都は清顕の祖母。ビジュアルは婆さんでしたが、やはり声が若かったのが残念。
白雪さち花が演じた月修寺門跡という尼僧は絶品!京言葉(?)のはんなりした台詞と、尼僧の悟りきった感じが素晴らしく出ていました。
 
月組の有望男役の宇月颯鳳月杏、珠城りょうは美味しい役をもらっていましたが、可もなく不可もなくな出来。
 
 
大正時代の貴族、皇族。そしてその時代の恋愛に関する考え方などが、非常に興味深かったです。主人公にはあまり共感はできませんが、ヒロイン側で見ると面白く見れました。