めずらしくアマゾンではなく書店で手に取って買い、先週カリフォルニア出張に連れて行った。


国際弁護士/日本経済新聞出版社
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国際法務の経験が長い人ならば正直目新しい話は少ないかもしれないが、先人の経験談を聞くのは楽しい(大御所の著者と自分なぞを同じくくりに入れるな!というツッコミはさておき)。


米国でビジネスする以上は米国の法制度を十分理解することは不可欠で、日本の常識や中途半端な知識(外部弁護士の使い方なども含め)にもとづいて行動すると痛い目にあう、というくだりはまさに我が意を得たりで、上司に読んでもらいたいものである。はぁ(溜息)。

先日このブログに、CISGをあえて排除する理由がよくわからない、「もっと勉強したらなんかあるんでしょうか?」と書いてしまったが、やっぱりなんかあるみたいですね。国際商事法務Vol. 40, No. 7の長谷川氏の連載「英文契約400のQ&A」を読んでいて、遅まきながら気づきました。


まず、契約書中に準拠法を定めても、それだけでは当然にはCISGの適用を排除できない らしい。


だからさらにCISGを明示的に排除する条項を置く必要があるわけだが、問題は準拠法とCISGのどちらが優先するか。誤解していたのだが、当事者が明示的に指定した準拠法よりも、契約書で言及すらされてないCISGの方が優先する らしい。なるほど、こりゃ問題だわ。


さらに長谷川氏は、契約書中の明示的な条項さえも、CISGと矛盾する場合には、CISGが優先するとされる。準拠法と同様、それだけでは当然にはCISGの適用を排除できないらしい。


最後の点はいざとなれば議論の余地もありそうだが、議論の余地があること自体CISGを排除すべき理由である、ということなのだろう。内容の問題じゃないようだ(寒)。

いつもながらご紹介が時機に遅れた感はあるのだけれど、今年前半やっていた米国契約法の部内レクチャーの中身をふくらますために買って、それが終わるのとほぼ同時に読み終わった。

民法改正とアメリカ契約法/晃洋書房
¥2,940
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内容は、そうですな、初めのほうはアメリカ法制度入門みたいな「民法改正関係ないやん!」みたいな内容も含まれていて若干の違和感を覚えるが、キホン、アメリカ(おもにはニューヨーク州)契約法を概観しつつ、民法改正議論との関係が考察されている。ついでにCISG、中国契約法なんかも横比較されてるので、そういう意味ではなにかと便利な本ではある。

ただ、NYバーの契約法対策としては、これだけでは足りないでしょう。さすがに。

自分がいちおうひととおり知ってるからかもしれないが、説明は全体にわかりやすい気がする。


感想としてひとつ思ったのは、CISGってひところ親の敵のように適用除外する契約書ドラフトが飛び交ってたが、実はそんなに悪くないんじゃないかということ。当然かもしれないが、大部分は穏当な内容で、予測可能性以外に積極的に適用を除外する理由はない気がする。

もっと勉強したらなんかあるんでしょうか?

私の周りのアメリカ人の話を総合すると、みなこれまでの人生に一度や二度は陪審員として呼ばれたことがあるのがふつうのようで、その際の典型的な反応は、「まじかよ~(溜息)」というものであるようだ。たしかにトライアルにフルにつきあうとのべ一週間くらいほとんど仕事にならないだろうから、負担としては結構大きいと思われる。


先日アメリカ弁護士会の会報のウェブ版で、ひさびさに笑える企画に出会った。陪審員選定プロセスで、裁判所があげた候補者(一般市民)に対し、訴訟当事者が異議を申し立てることができ、かつ候補者本人も正当な理由を申し出て免除を裁判官(ふつうはmagistrate judgeだと思うが)に求めることができる、Voir Direという手続があるのだが、そこであなた(弁護士)が候補者から聞いたもっともワイルドな言い訳はなんですか? というお題で、会員弁護士の書き込みを募集するものだ。


アメリカの陪審制度に明るくない方にとっては、手続の一端もわかってよいのではないかと思う。

Chief Judgeの談話 の形で発表されたのだけど、その口ぶりからすると、単なる構想ではなくて、これで「決まり」みたいですね。


NYバー受験資格ではなく、登録の際に(義務を果たした旨の)宣誓供述書を出させるようだ。来年登録する人から適用とのこと。外国でのpro bono活動でもよいのか等は、不明。


談話にもあるとおり、JD生はもともとカリキュラムの中に充実した実務研修のプログラムが用意されているのがふつうだし、サマーアソシエートでpro bonoやる機会もあるだろうから、それほど劇的な変化ではないのかもしれない。しかし、短期決戦のLLM生にとっては、影響は大きいだろう。

年明けに、新しいICC仲裁規則(2012 ICC Rules of Arbitration)が施行されたのは、ご承知の向きも多いかと思う。

その中身については、私なぞよりもお詳しい方がゴマンといらっしゃると思うので(たとえばコレ )ここでは詳しく評釈しないが、素人目にはより使いやすい制度となるような努力がなされているように見受けられる。


そして、先日はICC仲裁機関(The International Court of Arbitration)のニューヨークオフィスもオープンした とのこと。これでタイムリーなケースのハンドリングも期待できるだろうから、国際契約の紛争解決条項はニューヨークでICC仲裁、というのが今後トレンドとなる予感。

これってあっというまにメジャーになっちゃってたりするのかな?しばらく前に新刊で買っておいたのだけど、今日体調悪くて休んだおかげで読む時間ができた。


いや、サイコーですな。ちょうどウチにも小学生中学年のダンスィが一匹いますが、だいたいこんなもんです。

親のほうも、一人目はどうしたらいいのかわからずつい怒ってしまったりするが、どうかこのマンガの少年のようにおおらかに生きてほしい(でもちょっとは気にしてほしい)。

小学生男子(ダンスィ)のトリセツ/まき りえこ
¥1,000
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Albanyの弁護士登録式典?(会場の案内は"Attorney Admissions Ceremony"となっていた。。。)は、Empire State Plazaという会議場を中心とする複合施設で行われる。

ここは、入口がおそろしくわかりにくいので、バーを受験する際は下見必須だろう。幕張メッセとか東京ビッグサイトみたいなのを想像していたが、地下街みたいなとこで、空気がこもっていて私は苦手だ。


集合時間は9時だが、30分前に着くと、もう4分の1ぐらいの人が来ていた。受付で名前をチェックしてAからEまでのどれかのグループを指定される。

ひとつのグループは20人ほど。グループ別にイスが用意された部屋で待つのだが、入った順に壁の小さな紙に番号を書かなければいけないのにしばらっく経ってから気づき、順番が遅くなる(なにしろなんの説明もなかったので)。


1時間半ほど待って、ようやく呼ばれる。

面接は、10分かかってないと思う。書類に書いてあることはその後変わってないかとか、あなたの住んでる地域は地震と津波は大丈夫だったかとか、ごく簡単なことを聞かれる。

最後に、あとは宣誓したら完了だから、と言われて、書類一式を渡される。


宣誓は、全員そろってからではなく、30分に一回くらいやってるっぽい。

ちょうど部屋に入った瞬間に始まり、これまたあっという間に終わる。

その後は、皆ぱちぱち写真を撮って、あっけなく帰る。

中途半端な時期なので、すでに他州で弁護士登録してる人が多いのだろう。家族を連れてる人は少ない。

場所も、裁判所ではなくしょせん貸会議場なので、感慨はイマイチ。

でも、ひと仕事終わったので、とりあえずホッとする。

関係者のみなさん、あらためてどうもありがとうございました。


もっと撮っとけばよかったのだが、使える写真がないので、代わりに会場の近くで見かけた、この時期お約束のトナカイ・カーでも載せておきます。。。
アメロー・シーズン2