蛍大名の「蛍の城」を読みました | 心にうつりゆくよしなし事を

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本日の読書感想文



蛍の城

秋月 達郎:著


あらすじ 

時は慶長5年…西暦1600年!

家康と三成がどうしても

味方にしたい男がいた


大津城主・京極高次


妹・京極龍子や妻・浅井初の

尻の光で出世し“蛍大名”と嘲られていた

軍略も軍才も無い弱小の男…


しかし彼には戦国一の“人望”があった


関ヶ原へと向かう立花宗茂ら

西軍4万を わずか3千で迎え撃つ!


徳川家康に関ヶ原での勝利をもたらした

大津籠城戦の激闘を今ここに描く!


私の感想 


「塞王の楯」を読んで

京極高次と初に興味を持ちまして


違う作家さんが描いたものを

読んでみたい!とこの本を借りました


この作品は、関ヶ原直前の

大津籠城戦を描いた戦国小説です


当然のことながら「塞王の楯」とは

戦いの様子は異なりますが


似ている部分もあり

後半はまるで映画を観ているようで

大変面白く読みました


京極高次の家臣たち強すぎです爆笑笑い


物語は 家康につくか、三成につくか

京極高次が迫られるところから始まります


小説の中で家臣のひとりが

京極高次の魅力について語った部分が

ありますので抜粋させてもらいます


本能寺の変の後、明智光秀に与して

長浜城を攻められたのは

やはり 高次公のお優しさのゆえだ


おのれを頼ってくるものは拒まれず

頼まれ事はすべて受け入れられるという

貴公子にのみ受け継がれた お優しさゆえだ


このたびもまた同じこと


内府(家康)に頼み込まれて否と言えず

治部少輔(三成)に理詰めで説かれれば

これまた受け入れてしまわれた


しかし余呉東野で反転をご決意された


このお城の留守をたのんだ

千人の家臣やご家族の安否が

気遣われたからだ


つまりはお優しさのゆえだ


おれもまた そのようにお優しい

高次公のために

生きて尽くそうとおもうた


古くからの名門である京極家の

家臣としての誇り

その優しい貴公子の主を守るため


家臣たちは一丸となって籠城戦を

戦い抜きます気づき


一般的には京極高次も

あまり知られていない大名ですので

その家臣ともなれば なおさら(^^;;タラー


初めて目にするマイナーな武将名の

オンパレードに最初は閉口もしたし

戸惑いましたが


そんな一人ひとりが団結して

皆で守った大津城…なんですね


初めて目にする名前が羅列されている

ことで、逆に感動してしまいましたおねがい


特に京極方の足軽大将・丸毛万五郎

(この人も初めましてですが…爆笑笑い

立花方の十時摂津との一騎討ちのシーンは

迫力があって面白かったし


陥落寸前の大津城を“蛍の灯”

包み込むシーンも良かったです!



こんな人におすすめ 


「塞王の楯」を読んで、京極高次

または大津籠城戦に興味を持たれたかた

にオススメですウインク