関西学生アメフト2017秋の展望①【Div.1前編】(や) | アメフト観戦女子(関西)のブログ

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続きまして、開幕直前企画「関西学生アメフト2017秋の展望」です。

今年2017年の関西学生Div.1校は以下の8校で、その横の「 」内がスローガンです。
(※8/31追記※ 学連公式パンフを参考に、スローガンを加筆しました。)
① 関西学院大学 「CHANGE」
② 立命館大学 「BIG UP」
③ 関西大学 「LINK」
④ 龍谷大学 「ONE」
⑤ 甲南大学 「Think Big」
⑥ 京都大学 「Breakthrough」
⑦ 桃山学院大学(Div.2から昇格)「ALL OUT」
⑧ 同志社大学 「ALL OUT」

 

今年のオープニングゲームは、8月25日(金)18:45から、西京極陸上競技場兼球技場にて、関西大学(前年3位) x 京都大学(前年6位)です。

3強の一角の関西大学に対して、復権に燃える京都大学が挑むという、しょっぱなから見逃せない試合です炎

特に第1節はどういう布陣でくるかお互い不明な点が大きいだけに、だまし討ちをかけやすく、「ここで一発、上位チームを喰ってやろう!」というチームについては打ってつけです。

うぅーん、楽しみでっすチュー

思わず、この日は有給休暇を取ってしまいました(笑)。

その他の日程は、関西学生連盟の公式HPにて御確認くださいm(_ _)m


私の今年の関西学生アメフトリーグの展望を二言でいうと、
「優勝争いは関西学院大学と立命館大学の一騎打ちで、立命館大学の勝利。3位・4位争いは混戦模様。」
です。
 

それでは各チームごとに、展望とキープレイヤー、注目の新人選手を御紹介していきます。


まずは前年度1位である今年の関西学院大学について。
春は、神戸ボウルで社会人の強豪チーム・パナソニックに10-24と敗戦したものの、大学チームには無敗でした。
私は関西大学戦を現地観戦しましたが、20-7の点差以上の圧勝でした。


昨シーズン終了後、関西学生アメフトファンの誰しもが開口一番「KGの次のQBって誰なん汗??」と言っていましたが、QBは3回生の10番光藤(みつどう)航哉選手(同志社国際高校出身・171cm・75kg)で、なんら問題なさそうです。

高校時代はどちらかといえば自らのランを得意としたQBでしたが、今春の試合ではKGのQBらしいロング・ミドル・ショートのパスの正確さも見せつけました。

ちなみに、光藤選手は左投げです。
そのターゲットとなる11番前田泰一(ひろかず)選手(4回生・関西大学第一高校出身・175cm・81kg)、85番松井理己(りき)選手(3回生・市立西宮高校出身・185cm・88kg)、88番亀山暉(あきら)選手(4回生・啓明学院高校出身・183cm・91kg)のリーグを代表する3WRも盤石です。
そのWR、RB、TE以外のポジションでは卒業喪失が比較的大きいのですが、誰が抜けようともNFLのニューイングランド・ペイトリオッツの様に勝てるチームに仕上げてくるのが関西学院大学の王者たるゆえん。ぬかりはないでしょう。
しかし、今年、立命館大学の個人技を断ち切れるだけの戦力が攻守とも揃っているかというと、ちょっと言葉に詰まります…。

また、私がたまたま見た関大戦だけかもしれませんが、スコアリングキックの時のシールド(ブロック)が関大に派手に潰されてて、キック成功率が低かったのも気になりました。



今年のキープレイヤーは、主将で1回生時からQBの死角を護るLTでスターターの70番OL井若(いわか)大知選手(4回生・箕面自由学園高校出身・173cm・108kg)です。

(左投げの光藤選手がQBの場合、QBの死角を護るOLは逆サイドのRTとなり、今春はTEからコンバートされた池田勇気選手(4回生・東邦高校出身・184cm・99kg)がそれにあたるのですが。)
昨年のスターターの5人のうち自分以外の4人が卒業したOLの支柱となるだけでなく、主将という立場から大所帯のチームを鼓舞しなければなりません。
昨年の奪首のために攻め立てる立場より、連覇を護る立場となった今年の方がモチベーションを保つのは難しいはずで、その手腕が問われるところです。



注目の新人選手は、迷いましたが、LB海崎(かいざき)悠選手(追手門学院高校出身・当時21番・173cm・88kg)です。
4月に新1回生一覧を見た時は、今年の関西学院大学の注目の新人選手は、啓明学院高校時代に試合レポで再三御紹介させていただいたWR大村隼也選手(172cm・70kg)にしようと思っていました。
なぜ最終的に海崎選手を選んだかというと、今春の関西大学戦のロースター表で唯一たった1人!1回生で名を連ねていた選手だからです。(たぶんキッキングチームでの出場だったかと思うのですが。)
追手門学院高校時代も2年生からそのスピードとタックルは目立っていましたし、関西学院ディフェンスにマッチするタイプの選手だと思います。

続けて、前年度2位の立命館大学についてです。
春の試合は1試合以外はすべて勝利していますが、その唯一敗戦した早稲田大学戦は、前半終了時に21-3でリードしていたにも関わらず、最終的に21-32と大逆転負けしたという最悪な試合でした。
昨秋終盤と今春の早稲田大学戦で露呈した西村七斗頼みのガラスのオフェンスと崩れ出すと止まらないディフェンスをどう克服してくるのか、立命館大学の長期的・短期的戦略が問われるところです。
立命館オフェンスは、なんといってもQB西山雄斗選手(4回生・立命館宇治高校出身・178cm・82kg)、RB西村七斗選手(4回生・大阪産業大学附属高校出身・174cm・85kg)、WR近江克仁選手(4回生・立命館宇治高校出身・181cm・81kg)のトリプレッツが最終学年で、今年優勝しなきゃいつ優勝するのかという感じです。
2年前は関西学院大学を、1年前は立命館大学を見て、フットボールエリートの大所帯チームならではの、4回生幹部がいかに下回生のモチベーションをかき立てるかかという難しさを感じました。
立命館宇治中学、立命館宇治高校でもキャプテンを務めてきたキャプテンシーの塊・近江主将ならば、それができると思います。

あと、今春からは、昨秋まで主にキックオフを担当していた16番K多田羅(たたら)翔吾選手(3回生・立命館宇治高校サッカー部出身・178cm・80kg)がスコアリングキッカーを務めているのですが、40ヤード代のフィールドゴールの成功率もよく、明るい材料です。


関西学院の昨シーズン終了時の不安が新QBであれば、立命館大学の昨シーズン終了時の不安は新Cでした。


昨年の主将で2回生時から3年間Cを務めてきた西選手が卒業し、今春は2回生の79番ОL柳生 蒼(やぎゅうあおし)選手(龍谷大学付属平安高校出身・180cm・110kg)が新スターターCを務めることが多かったようです。
実は、立命館大学には高校時代にCをしていたというOLがめちゃくちゃ多いんです。

ケガで復帰してくる選手もいるでしょうし、新C争いは要注目です。


…と書きつつも、立命館フットボールの肝はディフェンス。
そして、優勝している年は、必ず頼りになるLBがいます。


ということで、今年のキープレイヤーは、99番LB島野純三選手(4回生副将・上宮高校出身・192cm・109kg)です。
192cm・109kgと日本人離れした恵まれた体格の島野選手、ポジションはLBですが、ラッシュに加わることが多く、4DLの時は4人目のDLとして入ることもあるので、DLに近いLBという立ち位置です。
ここがうまく機能すれば、ラン・パスディフェンスとも、安定すると思います。



今年は、立命館フットボールにあいそうな有名どころの高校生フットボーラーがたくさん入部してくれたのですが、その中でもRB立川玄明(たつかわひろあき)選手(大阪産業大学附属高校出身・当時99番・175cm・92kg)を注目の新人選手として紹介させていただきます。

今年初めのインターナショナルボウル(U18)の代表選手でもあります。
実は私、ゴッツイ体格のディフェンダーを跳ね返すようなタイプのTBが、立命館に来てほしくて仕方がなかったのです(笑)。
私は現地観戦してないのですが、4月のJV戦や定期戦でいきなりスターター出場し、ズバズバとタッチダウンを挙げていたのは、高校1年生の新人戦から彼に目をつけていた私でも大変驚きました。
他にも「キミ、立命館に来てほしかったんだよー!ありがとうー!!(ガシー)←両手をわしづかむ音」という選手が何人もいるのですが、これだけで1記事書けそうな勢いなので、立命館大学の注目の新人選手の紹介は泣く泣く1人に止めておきます(苦笑)。

続きましては、前年度3位である関西大学について。
関西大学が6年間死守(?)している安定の3位席ですが、今年はその座がついに危ういのではないかと思います…。
タレントの卒業喪失が大きく、今春のスタメン表を見ると、関学・立命を脅かす存在であった時代に比べて、失礼ながら、その名前を見ただけで脅威を感じるような選手は減ったなぁ…と感じます。
どうも他校に比べて推薦の制約が大きいようで、リクルートで苦戦を強いられているのかもしれません。
他競技アスリートをリクルートするのは「才能の発掘」のために怠ってはいけないことと思いますが、Div.1上位チームの新1回生のフットボール経験者率が3分の1を割るというは、ちょっと普通ではないような…。
あと、昨年は3年生が少なかったので仕方ないとはいえ、附属校にあたる関西大学第一高校からの入部者がたった1人というのもサミシイです。
OBである松浦雅彦OCが昇格して監督兼HCとなり、例年に比べて選手のコンバートも多く、今季はチーム内の変化も大きいシーズンなのかなと感じます。
(前監督兼HCの板井征人さんは、コーチとして名簿に名前は残していますが、東京ガスのHCになられたということで、その関与はだいぶ薄らぐでしょう。)
とはいえ、関学・立命の次に、アスリート揃いでフットボール環境がいいことは確か。
今シーズンをさらなる飛躍を遂げるための変革期にできるかどうか、もしくは3強から脱落してしまうのか、要注目です。


今春のスターターQBは、2回生時からスターターで4回生の8番大内 勇選手(箕面自由学園高校出身・179cm・74kg)ではなく、3回生の3番QB入佐一輝選手(関西大倉高校出身・182cm・77kg)が務めることも多く、秋ではどちらがスターターとして出場するのかも気になります。
ちなみに、入佐くん、なかなかのイケメンです。余談ですが。(いや、むしろ、重要事項かも…笑。)

 


今年のキープレイヤーは、今春DBからWRにコンバートした13番長井友和選手(3回生・関西大学第一高校出身・179cm・70kg)です。
高校時代はRB/LBで、長身でありながらスピーディーな動きは2年生時からフィールドで目立っていました。
大学では昨年2回生時までDBとして出場していましたが、スピードスターになりえる選手なので、最も花形のポジションであるWRへのコンバートはあっているんじゃないでしょうか。
ゲームの流れを変えるような観客を沸かせるビッグプレイを期待しています。



注目の新人選手は、LB青根奨太選手(龍谷大学付属平安高校出身・当時77番・176cm・94kg)です。
今年初めのインターナショナルボウル(U18)の代表選手でもあります。
4回生の1番TE青根智広選手(龍谷大学付属平安高校出身・186cm・95kg)の弟さんのようですね。
私は京都府高校大会にはなかなか行けないのでプリンスボウルなどの高校オールスターゲームで何度かプレイを拝見させていただきましたが、OLも兼務のガタイのいい体躯でボールキャリアーを仕留めるさまは圧巻!
京都・滋賀高校担当の(ま)さんとも「青根くん、いいですよねー爆  笑」と、よく話題にさせていただいていました(笑)。

 

続きましては、前年4位の龍谷大学について。
ついに念願のAクラス4位の座を手に入れた龍谷大学、昨年の展望で「4強の一角を崩すことは不可能ではないでしょう」と書いたところ、京都大学戦で見事な劇的逆転勝利をおさめ、予想屋の私としてもホックホクの戦績でした(笑)。
しかし、関西学生アメフトファンは薄々気づいてるでしょうが、この前年4位席は実は鬼門です…。
Bクラス時代と違い、落としてはいけない、かつ接戦を強いられる前年5位・6位チームとの対戦からリーグ戦が始まります。
調子をつかむ前にウッカリ星を落としたり、主力選手がケガで離脱してしまうと、後半3試合は3強と当たるという厳しい戦いで勝ち星を取り返せないこととなり、前年4位から翌年は7・8位に転落、入替戦行きというチームが少なくないです…。
今春は、飛車角抜きの立命館大学に7-27と完敗、交流戦の神戸大学戦はベストメンバーではありませんが13-12でギリギリ勝利と、去年ほどの勢いはありません。
躍進の去年はスターターに占める4回生の割合が高く、特に上位チームも恐れるエースRBの藤本選手(現・パナソニック)の卒業喪失はかなりの痛手です。
とはいえ、近年いいリクルートができている龍谷大学、入れ替わり率が特に高いポジションはOLとLBとK/Pですが、新スターターであっても大崩れはないと思います。

残留率が高いポジションはDLで、昨年2回生時からスタメンであった、写真↑左から順に言うと、51番DL浅尾渓太選手(3回生・県立長浜高校出身・172cm・102kg)、90番DL清原淳平選手(3回生・桃山学院高校出身・176cm・99kg)、99番葛原一朗選手(3回生・龍谷大学付属平安高校出身・177cm・110kg)の3回生DLトリオが健在です。

ハドルマガジンの春の関西学生スカウティング特集でも取り上げられていましたね照れ

あと、入れ替わったポジションとしては、お兄さんの井貝尋亜選手(現・パナソニック)の6番を引き継いだWRの井貝亜輝選手(2回生・箕面自由学園高校出身・167cm・71kg)がキックオフとスコアリングキックKを務めていたのには、驚きました。高校時代に蹴ってる姿を見たことがなかったので…あせる


今年のキープレイヤーは、20番RB松村真幹(まさき)選手(4回生・大阪学芸高校出身・176cm・70kg)です。
先に述べたように、昨年までは絶対的エースRBの藤本選手がいましたが、続く2人目のRBである井上選手の存在も大きかったです。
今年のエースRBは4回生で副将の手塚健太選手(関西大倉高校出身・166cm・80kg)が務めることになりそうですが、2人目のRBがキープレイヤーになると感じました。
その2人目のRBとしては、20番松村選手にがんばってほしいなぁ…と。
現・立命館大学のRB西村七斗選手やLB中川葵一選手のいる大阪産業大学附属高校を破り、QB西村雄斗選手やWR近江克仁選手のいる立命館宇治高校にあと一歩で勝てそうだった4年前の大阪学芸高校、その時のエースRBが松村選手で、その走りは本当に鮮烈でした。
最終学年となった松村選手に、今一度期待したいです。



注目の新人選手は、これまた迷いましたが、QBの山際陽介選手(龍谷大学付属平安高校出身・当時7番・180cm・83kg)です。
実は高校時代のプレイはそれほど見れてないのですが、春のJV戦・関西大学戦で2番手QBとして出場していており、堂々とした司令塔ぶりが印象に残りました。
今年もエースQBは4回生となった11番上田将輝(まさてる)選手(関西大倉高校出身・174cm・76kg)、2番手QBは2回生の8番山方開斗選手(大阪学芸高校出身・188cm・82kg)であることは揺るがないと思いますが、龍谷大学は秋のリーグ戦でも1回生に積極的に出場チャンスを与えるチームなので、さっそく出番があるかもしれません。

他の1回生では、DB/P国分 匠選手(箕面自由学園高校出身・172cm・68kg)やC中町遼耶選手(県立長浜高校出身・179cm・110kg)が立命館大学戦で出場していました。

 

その②に続く…。