恐る恐る診察室に入ると、大きなマスクをしているけれども柔らかい雰囲気のある若い女医さん(M子先生)が迎えてくれました。
相方さんも入って来たのを見ると「あ、どうぞ、どうぞ。」ともう一個イスを出してくれます。
先生が笑顔で「いきなり検査が一杯で大変でしたねぇ。」と切り出します。
こちらの方としてはいきなり「予後の話」とかが出てくるのではないかと夫婦で顔を見合わせながら両手をグッと握りしめていたのですが・・。
そしてデスク上のモニターに映し出された胸部写真とCT画像、血液検査結果等を見比べながらゆっくりと振り向いて「間質性肺炎に間違いないですね。」と申し訳なさそうに言われる。
間違いだったらいいな、なんか抗生剤を飲めば綺麗に治りますよぉとか、わずかな期待もあったんですが・・
続けて・・
「でも炎症の指数であるCRPは正常値だし、肺機能もそれほど落ちてない、寧ろ同じ年代の健康人より高いくらいですからね、まだ初期かせいぜい亜急性くらいになりますかねぇ。」
「あの、治療の方は・・」
「間質性肺炎と言っても何もしなくても自然に消える場合もあるので今日はとりあえず咳止めだけ処方して2週間くらい様子をみましょうか。先ずはじっくりと正体を突き止めてから先の事を考えましょう。今の状況は積極的に治療が必要な段階でもないんですよ。」と。
「あの、KL-6が1,000を超えてるとかなり厳しいってネットで読んだんですけど・・」
と聞くと、先生は軽く笑いながら「本当にネットで見ると誤った情報や皆が関心を持つような最悪の情報ばっかり流れてますよね。何か調べたいときには公的なサイトとか、国の難病支援センターのサイトとかを見るようにしてください。」と言いました。
とにかく「間質性肺炎」にはいろんな原因、いろんな種類があり、様々に分類されている。
それぞれに対応や治療法、進行度合も異なるので今からいろいろ心配してもしょうがないそうです。
前夜から夫婦で食事もあまり喉を通らず会話も殆どなかったんですが、先生の説明を聞いて少しだけ心が軽くなりました。
帰りには久々に焼き肉屋さんに入り、いつもより高めのコースを注文して元気を付けたのであります。
※2018.11.2の検査結果
KL-6 4,200(さ、さらに上がってる)
SP-D 347.9
FEV1.0 2.82(81.9%)
トリコスポロン抗体 判定保留(カビの検査、これが一番怪しいのではと思ってる)
各種膠原病抗体 全て陰性