第21話 凌霄花と銀子
慎常在(しん)(※阿箬)に侮辱され『冷宮』の如懿に会いに行った海貴人(はいきじん)は、侍衛の凌雲徹(りょううんてつ)に見咎められる。とっさに簪(かんざし)を差し出す如懿に凌雲徹は銀子を要求、更に『冷宮』での暮らしも銀子次第で改善すると教えるのだった。ある日、乾隆帝は海貴人に如懿の慰めになると言い“凌霄花(のうぜんかずら)の枝“を託す。如懿は荒れ果てた『冷宮』の庭に“凌霄花の枝”を植え、刺繍(ししゅう)を凌雲徹に託し銀子を得るのだった。同じ頃、凌雲徹が想いを寄せる女官・衛嬿婉(えいえんえん)は『鍾粋(しょうすい)宮』へ異動が叶い、夢への一歩を踏み出す。

 

第22話 返り咲き
皇后や慧貴妃に虐げられ、雨の中で跪かされた海貴人は、『冷宮』にいる如懿に泣き言を言うが、如懿は他人の力を借りてでも自分の身は自分で守れと海貴人を励ます。そのあと海貴人が『安華(あんか)殿』で雨宿りをしていると、慧貴妃と侍女の話し声が聞こえてくる。数日後、乾隆帝が皇太后のために布団を作らせていると聞いた海貴人は、繍坊を訪れ、刺繍の色使いに悩む女官たちに助言をしていた。その様子を見た乾隆帝は彼女を寵愛(ちょうあい)するようになり…。

第23話 出会いと別れ
嘉嬪(かひん)が産んだ第四皇子・永珹(ヨンチャン/えいせい)が、産まれて1カ月の祝いの日を迎えた。相次いで皇子を失った乾隆帝にとって、新たな命は悲しみを癒やす存在となっていたが、純嬪(じゅん)は他の皇子たちを忘れたかのようだと心配する。海貴人(はいきじん)の提案で、純嬪が第三皇子・永璋(ヨンジャン/えいしょう)をつれて嘉嬪に会いに行くと、居合わせた皇帝は2人の皇子を育てる純嬪をねぎらい、妃の位に昇格させる。『鍾粋宮』を訪れた乾隆帝は、侍女の衛嬿婉(えいえんえん)と出会う。皇帝と見つめ合う衛嬿婉の姿に海貴人は警戒心を抱き…。

第24話 ひそかな見守り
ある夜、“毒蛇”の大群が突如現れ、如懿は腕を噛まれてしまう。駆けつけた凌雲徹(りょううんてつ)が“蛇”を追い払い、如懿の毒を吸い出し事なきを得る。翌朝、診察に来た江与彬(こうよひん)は“風湿(ふうしつ)”の原因が食事にあることを突き止める。『冷宮』にいても命を狙われることに、如懿は暗澹たる気持ちになるのだった。同じ頃、毓瑚を通じて如懿をひそかに見守っていた乾隆帝もまた、如懿が危険な状況にあることを知る。そんな中、如懿の父・那爾布(ナルブ)の訃報が届くのだった。

第25話 身ごもらぬ理由
『宮中』で“中元節”の法事が行われる中、『冷宮』で“紙銭(しせん)”を燃やしているという情報が皇太后の耳に届く。結局、燃やしていたのは紙銭ではないことが判明し、如懿(にょい)は事なきを得るが、皇太后に襲いかかった吉太嬪(きつたいひん)は死罪に処されてしまう。一方、寵愛が復活し、身ごもった海貴人(はいきじん)は、懐妊を利用して如懿を『冷宮』から出す方法を考える。ある日、江与彬(こうよひん)の診察を受けていた如懿は、長年付けていた腕輪を誤って床に落とす。すると丸い薬のような物が散らばり…。

第26話 止まぬ攻撃
“重陽節”の宴で皇太后は葉赫那拉意歓(エホナラいかん)に歌舞を披露させる。乾隆帝は意歓を気に入り、貴人に封じる。だが乾隆帝と妃嬪(ひひん)たちが花火を観賞している間、『冷宮』は火事になっていた。如懿と惢心(ズイシン)は逃げ場を失うが、間一髪で凌雲徹(りょううんてつ)に助けられる。現場へ駆けつけた乾隆帝は、憔悴しきった如懿に外套をかけてやる。一方、海貴人と江与彬は、如懿と惢心を『冷宮』から出すため、とある計略に打って出る。それは海貴人のおなかの子を危険にさらすものだった。

第27話 冷宮を出る日
乾隆帝が如懿を『冷宮』から出そうとしているのではという噂が『後宮』に広まった。如懿に危害を加えてきた后妃たちは、何とか手を打たねばとおびえ始める。一方、その状況を察した如懿も、黙って待つのは危険だと考えていた。そんなある日、海貴人の香に“辰砂(しんしゃ)”が仕込まれ、更には『冷宮』の如懿と惢心(ズイシン)シンが“砒素(ひそ)”の中毒で危うく死にかけるという事件が起きる。知らせを聞いた乾隆帝はすぐさま『冷宮』に駆けつけ、如懿の称号を戻して『冷宮』から出すことを決意する。

第28話 寵愛(ちょうあい)の裏側
『冷宮』を出た如懿は自ら服毒したことを海貴人に打ち明ける。ところが海貴人も如懿を救おうと毒をあおっていたと言うのだった。2人は絆を深め、海貴人は生まれてくる子を如懿に育ててほしいと告げる。その後、『慈寧(じねい)宮』へ挨拶に訪れた如懿は、1人だけの后妃に権力が集中せぬよう皇太后より暗示される。同じ頃、慎貴人(しんきじん)は如懿が『冷宮』を出たことで焦燥を募らせていく。慎貴人は寵妃(ちょうひ)と見なされていながら誰にも言えぬ苦しみを抱えていたのだった。

第29話 毒の贈り物
如懿に抜擢され、『坤寧(こんねい)宮』の侍衛になった凌雲徹は、花房で働く衛嬿婉(えいえんえん)と再会する。上の者から叱責されて泣く様子に同情した凌雲徹は、仕事を手伝ってやり、別の部署へ異動できるよう如懿にお願いまでする。そんなある日、“迎春の宴”で后妃たちに乾隆帝から真珠の贈り物が配られる。ところが慎嬪(しん)に渡されたのは“辰砂”だった。乾隆帝は皆の前で如懿の潔白を証明すべく、毓瑚(いくこ)に追跡調査した内容を報告させ、黒幕を突き止めようとするのだが…。

第30話 命懸けの出産
妃嬪の位を剥奪された阿箬(あじゃく)は『冷宮』に送られるも、首を吊って自ら命を絶つ。同じ頃、皇子を出産した海貴人は、出血が止まらず昏睡状態に陥ってしまう。駆けつけた斉侍医(せいじい)のおかげで事なきを得たが、如懿は海貴人を狙った誰かが罠を仕組んだように感じていた。数日後、『宮中』では阿箬(あじゃく)が火葬される際に奇妙な現象が起きたという噂が広まる。そして阿箬の三十五日忌にあたる晩、如懿の『寝殿』では鬼火が現れたという。それを聞いた慧貴妃(けい)は…。

 

第31話 亡霊騒動
如懿が住む『翊坤(よくこん)宮』での鬼火騒動は一段落したが、今度は『咸福(かんふく)宮』で、慧(けい)貴妃が阿箬(あじゃく)の亡霊が来たと言って逃げ惑うという騒ぎが起きる。しか阿箬の亡霊は、慧貴妃以外の者には見えていないのだった。斉侍医が薬を処方するが、慧貴妃の病は一向に好転せず、やつれていく。慧貴妃の常軌を逸した言動に、皇后と嘉嬪(か)は不安を募らせる。そんな折、慧貴妃を見舞った如懿は、慧貴妃の太監・銭双喜(そうき)が蛇を飼っていると知って探りを入れ始める。

第32話 身代わり
如懿の着物の柄に難癖をつけ、暗に皇后への対抗心を指摘した嘉妃(かひ)。その直後に粗相を犯した衛嬿婉(えいえんえん)が如懿をたたえたことから、嘉妃は自分が引き取ると皇后に申し出る。更に如懿の幼名“青櫻(せいおう)”から一字を取った“櫻児(おうじ)”と名を変えさせたうえ、ひどく虐げるのだった。そのうえで侍女・貞淑(ていしゅく)に一連の行いは皇后に取り入るためのものであると告げ、自身の『後宮』の地位を固める真の目的と、今も忘れ得ぬ世子(せいし)について涙ながらに語るのだった。

第33話 末期(まつご)の報復
余命幾ばくもない慧貴妃は如懿から衝撃の事実を聞かされる。長年尽くしてきた皇后に裏切られていたと知った慧貴妃は、乾隆帝に皇后の悪事を全て話し、自分は指図されて加担したと告白する。乾隆帝は慧貴妃の名誉を守るために罪は不問に付し、皇貴妃(こうきひ)に昇格させる。一方、皇后は乾隆帝の態度の変化から、慧貴妃が死ぬ前に秘密を漏らしたのではないかと不安を募らせる。そんなある日、乾隆帝は“疥癬(かいせん)”にかかり、重症に陥ってしまう。

第34話 献身と思惑
全身に発疹が広がり、苦しむ乾隆帝。皇后は他の妃嬪を遠ざけ、自分1人で日夜付ききりで看病を続ける。皇后を差し置いて看病をするわけにいかなくなった妃嬪たちは、ただ皇帝の回復を待つしか無かった。峠を越えた乾隆帝が持ち直して意識を取り戻すと、傍らには看病を続ける皇后が付き添っていた。やがて皇后が懐妊したという知らせが妃嬪たちのもとに届く。嫡子誕生の予感に、各妃嬪の脳裏にそれぞれの思惑が交錯する。

第35話 女官の野望
大雨の中、『養心(ようしん)殿』へと遣わされた衛嬿婉(えいえんえん)は、太監である進忠(しんちゅう)よりある賭けを持ちかけられる。その賭けとは、妃(きさき)になれるよう協力するが、なれなければ進忠の女になるというものだったが、衛嬿婉は逡巡することなくその賭けに乗る。ある日、『御花園(ぎょかえん)』で嘉妃は如懿への当てつけに衛嬿婉を虐げていたところ、通りかかった乾隆帝に見咎められる。乾隆帝は嘉妃への戒めに衛嬿婉を御前女官に取り立てるが、たちまち魅了されてしまうのだった。

第36話 敵討ち
如懿と愉妃(ゆひ)は慧賢皇貴妃(けいけんこうきひ)の侍女だった茉心(ばつしん)に呼び出される。茉心は天然痘に感染し、瀕死の状態だったが、第七皇子・永琮(ヨンツォン)に天然痘をうつすことで、皇貴妃の敵である皇后に復讐することをたくらんでいた。だが如懿と愉妃は協力できないと一蹴する。一方、衛嬿婉(えいえんえん)は舒嬪(ジョひん)に処方されている子宝の薬を侍女にこっそり調べさせ、同じ薬を『侍医院』に要望する。これに気づいた侍医の斉侍医は乾隆帝に相談するが、乾隆帝は静観を決め込むのだった。

第37話 譲れぬ親心
富察·琅嬅皇后は第七皇子・永琮(ヨンツォン)を亡くした衝撃から健康を損ね、寝込んでしまう。だが乾隆帝が即位後、初めて東巡へ旅立つと聞き、無理を押して同行する。一方、乾隆帝はモンゴルのホルチン部から親王の子の妻に清国の嫡出の公主を差し出すよう要望されていた。未婚で嫡出の公主に該当する者は皇太后の次女・恒媞(こうてい)か、皇后の娘・璟瑟(けいしつ)の2人しかいないが、皇太后も皇后も自分の娘を遠方に嫁がせることに猛反発し、一歩たりとも譲ろうとしなかった。

第38話 権勢と犠牲
乾隆帝は嫡公主の皇后の娘・璟瑟(けいしつ)をホルチン部へ嫁がせるのが最善策だと知りつつも、皇子を亡くしたばかりの皇后を思うと決心がつかない。一方、皇太后も唯一そばに残った娘を手放すまいと、自分の息のかかった重臣らに娘の輿入れを反対させていた。そこで如懿は一計を案じて皇太后を訪ねる。如懿は、皇太后が自らの権勢のため恒媞(こうてい)長公主の輿入れを望んでいると見せかけ、富察(フチャ)氏一族を動揺させることで逆に娘を手放さずに済むと提案する。

第39話 皇后の死
死期を悟った皇后は女として愛されなかった悔しさを吐露し、次期皇后には如懿以外の妃を立てるよう進言するが、逆に乾隆帝からこれまでの悪行について追及されてしまう。皇后は慧賢皇貴妃(けいけんこうきひ)と如懿に贈った腕輪に不妊の薬を潜ませていたことや『冷宮』で如懿を虐げたことについては認めたものの、“砒素(ひそ)”や“毒蛇”への関与等、多くを否定する。そして次期皇后は悲惨な末路をたどると言い残し、息を引き取るのだった。その直後、侍女・素練(それん)も謎の死を遂げる。

第40話 貴妃の台頭
素練(それん)が不審死を遂げ、純貴妃(じゅんきひ)が辣腕を振るい出したことで乾隆帝は皇后を誤解していたかもしれないと悩み、過ちを償うかのように皇后の葬儀を盛大に行う。一方、『後宮』では嘉妃(かひ)を始めとする妃嬪(ひひん)たちが次期皇后と目される純貴妃に媚びを売り始める。愉妃(ゆひ)は対抗策を打ち出すよう如懿をたきつけるが、后位争いに興味のない如懿は全く取り合わない。そんなある日、如懿はふとしたことから第一皇子・永璜(ヨンファン/えいこう)の本音を知ってしまい、ショックを受ける。

 

参考
キヤスト
あらすじ 第一話詳細あらすじ 第一話~第二十話
あらすじ 第二十一話~第四十話あらすじ 第四十一話~第六十話
あらすじ 第六十一話~第八十話あらすじ 第八十一話~最終話