第41話 疑心暗鬼
愉妃海蘭(テハイラン)の企みで皇太子の座を巡る争いを過剰に警戒し始めた乾隆帝は、孝賢皇后(こうけんこうごう)の葬儀で涙を流さない2人の皇子を見て、皇太子の座を狙っているのかと激怒する。純貴妃(じゅん)は自分の息子をかばって更なる怒りを買い、その侍女と太監らまで次々に追放されるという憂き目に遭う。皇帝の怒りが収まるまで誰もがじっと息を潜める中、嘉妃(か)金佳(ギンギャ)だけは自分の息子・第四皇子・永珹(ヨンチャン/えいせい)が皇帝に褒められたと聞き、息子が皇太子になる可能性に目を輝かせる。

 

第42話 窮余の一策
皇太后は皇后の座に執着した叔母の烏拉那拉(ウラナラ)氏と同じ末路を歩まぬよう如懿に釘を刺す。更に、皇太后は乾隆帝に皇后が無理ならせめて皇貴妃(こうきひ)を立てるよう進言し、子宝に恵まれた純貴妃(じゅん)を推すのだった。だが、乾隆帝は逆に子がなく、一族の後ろ盾もない如懿こそがふさわしいと反論、こうして如懿は皇貴妃へと昇格する。一方、進忠(しんちゅう)から子をなさぬことには高い地位を望めないと言われた衛嬿婉(えいえんえん)は、あろうことか凌雲徹(りょううんてつ)を呼び出すのだった。

第43話 翊坤宮の刺客
“金川(きんせん)”の戦勝を祈るため、高僧の安吉(アムジ)大師を遠方から招き、祈祷が行われる。『後宮』の長となった如懿は足しげく『安華(あんか)殿』に通い、祈りを捧げていた。そんなある晩、安吉大師とよく似た服装の不審な男が『翊坤(よくこん)宮』で目撃され、付近で巡回中だった侍衛が捕縛を試みるが、逃げられてしまう。翌日、乾隆帝と嘉貴妃(か)に呼ばれた如懿は、如懿が安吉大師宛てに書いたとされる文を見せられる。それは安吉大師と如懿が私通しているかのような内容だった。

第44話 対句の意味
『翊坤宮』で目撃された刺客に女官が関わっていないという事実が判明したため、乾隆帝は惢心(ずいしん)を慎刑司(しんけいし)送りにする。惢心が拷問を受けても何も白状しなければ如懿の潔白は証明されたことになるからであった。一方、『翊坤宮』に禁足となった如懿は、“万寿(ばんじゅ)節の宴”に出席できない代わりに陛下の好きな菓子を作り、愉妃のもとへ届けてもらう。愉妃は菓子の容器に貼ってある対句を見て、如懿の意図を理解し、凌雲徹と李玉(りぎょく)に協力を頼むのだった。

第45話 七宝の赤い石
如懿の濡れ衣を晴らすべく、李玉が皇帝の命を受けて『啓祥(けいしょう)宮』を訪れた。まずは如懿の筆跡に似た字を書く者がいないかを調べるため、『啓祥宮』の者全員に字を書かせる。嘉貴妃の侍女・貞淑(ていしゅく)は下手な字を書いたが、李玉に怪しまれて『養心(ようしん)殿』へ連行されていく。いくつかの尋問を通して貞淑の関与を確信した皇帝は、貞淑を慎刑司へ送ると決め、惢心(ずいしん)を釈放した。慎刑司の拷問によって全身に重傷を負った惢心を、侍医の江与彬(こうよひん)が懸命に治療するが…。

第46話 侍女の門出
脚が不自由になってしまった惢心(ずいしん)は江与彬の求婚を断る。だが如懿は平穏な幸せを手に入れてほしいと説得し、惢心は皆が祝福する中、江与彬に嫁ぎ、『紫禁城』を出るのだった。同じ頃、“金川の戦”で敗北を喫した訥親(ナチン)は、無断で帰京した責を問われ処刑されてしまう。これにより皇太后は朝廷への影響力が奪われてしまったと嘆くのだった。そんな中、第一皇子・永璜(ヨンファン/えいこう)は病魔に侵されつつも、母を殺した孝賢皇后への憎しみを募らせていた。

第47話 孤独な頂へ
第一皇子・永璜(ヨンファン/えいこう)(1728-1750)を亡くし、悲しみに暮れる乾隆帝は、万人の上に立つ皇帝とは孤独であると打ち明け、如懿に皇后になってほしいと頼む。如懿は皇后という高位には気後れするものの、正妻として夫に寄り添い、合葬されたいという願いが強く、皇后になる決意を固める。そんなある日、如懿は内務府の太監に抗議する女官を見かける。太監が賄賂を払った者だけを優遇していたからだ。如懿はこの勇敢な女官を気に入り、『翊坤宮』に連れて帰る。

第48話 戒めの耳飾り
如懿が皇后に冊封され、改めて乾隆帝との婚礼の儀式が執り行われた。やっと如懿を正妻に迎えることができた乾隆帝は、互いに末永く信頼し合うことを如懿に誓う。妃嬪たちが『翊坤宮』に集まり、皇后となった如懿に祝いの言葉を述べるが、嘉嬪(かひん)は鮮やかな赤い衣をまとい、皇后を後釜だと揶揄する。如懿はあえてとがめ立てはせず、皇后の権限で嘉嬪を貴妃の位に復位させ、更に純貴妃には“瑪瑙(めのう)”の耳飾りを、嘉貴妃には“紅玉髄(こうぎょくずい)”の耳飾りを贈るのだった。

第49話 子宝の薬
子を諦め、子宝の薬の服用をやめていた舒嬪_(じょひん)が懐妊する。ひそかに同じ薬を服用していた炩嬪(れいひん)は、市井の医者に薬の成分を調べさせた結果、なんと避妊薬だと分かり愕然とするのだった。そして事実を知りながらも黙っていた如懿に恨みを募らせていく。同じ頃、斉侍医(せいじい)が皇太后のもとに出入りをしていることをつかんだ乾隆帝は、慧賢皇貴妃(けいけんこうきひ)の死も皇太后によるものだと考える。やがて乾隆帝は天下太平をこの目で確かめようと“南巡”を決めるのだった。

第50話 腹いせの昇格
“江南(こうなん)”で如懿ばかりを寵愛していた乾隆帝は、妃嬪(ひひん)は公平に寵愛するようにと皇太后から苦言を呈され、玫嬪(まい)と慶貴人(けいきじん)を薦められる。乾隆帝はそんな皇太后に腹を立て、玫嬪と慶貴人をあえて無視する。そして当てつけに炩嬪(れいひん)を妃(ひ)の位に昇格させ、寵愛する。炩嬪は更なる高みを目指し、他の妃嬪たちを蹴落とす準備を着々と進めるが、凌雲徹(りょううんてつ)への未練も捨てられずにいた。そんな様子を見て進忠(しんちゅう)はいら立ち、凌雲徹を排除するよう炩嬪に提案する。

第51話 太監(たいかん)の誤算
罠にはめられた凌雲徹は、危うく処刑されそうになるが、如懿と炩嬪(れいひん)のとりなしで、木蘭囲場(もくらんいじょう)へ左遷されることになる。『紫禁城』に戻った乾隆帝は、欽天監(きんてんかん)の話が皇太后に漏れていることを不審に思い、玫嬪(まいひん)が間者ではないかと疑う。問い詰められた玫嬪は、皇太后の手先であることをあっさりと認める。ある日、慶嬪(けいひん)は前日に飲んだ薬のせいで、健康を損ねてしまう。純貴妃(じゅんきひ)たちが侍医院を調べようとすると、玫嬪が現れ、自分が毒を仕込んだと白状する。

第52話 最期の告白
玫嬪(まいひん)の最期を見届けるため、如懿は『永和(えいわ)宮』を訪れる。自分の赤子が孝賢(こうけん)皇后に殺されたと信じる玫嬪は、第七皇子・永琮ヨンツォンと孝賢皇后を殺したのは自分だと告白して死んでいく。如懿はさまざまな事件の裏に嘉貴妃(かきひ)の関与を疑うが確証がない。ほどなくして舒妃(じょひ)が子を産む。しかし赤子は男子であったため、欽天監の言葉を信じる乾隆帝は、舒妃と皇太后の反対を押し切り、赤子を『親王府』へ預けてしまう。“黄河(こうが)”が氾濫し、乾隆帝の激務が続いていた。

第53話 甘言と苦言
疲労感に悩む乾隆帝は侍医の江与彬(こうよひん)に“鹿血(ろくけつ)酒”を求めるが、効能が強すぎるため体の負担になると拒まれてしまう。進忠から炩妃(れいひのもとに“鹿血酒”があると知らされた乾隆帝は『永寿(えいじゅ)宮』で飲酒にふける。重臣の世間話から乾隆帝の様子がおかしいと察知した如懿は『永寿宮』へ赴き、炩妃たちを叱責、乾隆帝に“鹿血酒”を飲まぬよう進言するが、逆に冷たくあしらわれてしまう。抗議の意味を込めて、その場で跪く如懿だったが、めまいを覚え倒れてしまうのだった。

第54話 皇子か公主か
如懿のおなかが大きくなるにつれ、『宮中』では子供の性別が取り沙汰されていた。そこで“妊娠中に辛い物が好きなら娘が生まれ、酸っぱい物が好きなら息子が生まれる”という言い伝えを参考に、如懿はあえて辛い物ばかりを食べ始める。一方、嘉貴妃(かきひ)金玉妍きんぎょくけんは如懿が公主を身ごもっていると思い込み、安心していた。ところが生まれたのは乾隆帝が切望していた嫡皇子だった。第四皇子・永珹(ヨンチャン/えいせい)の前途が心配になった嘉貴妃は、第四皇子に奮起するよう促すのだった。

第55話 木蘭囲場(もくらんいじょう)の罠(わな)
秋の狩猟が、皇室の狩り場・木蘭囲場で繰り広げられた。乾隆帝は皇子らを引き連れて広大な狩り場で獲物を追う。野生の馬を見つけた乾隆帝が馬を追って林に入ると、林の中に仕掛けられた罠から乾隆帝に矢が放たれ、乾隆帝は落馬する。そこへ突進する野生馬を、偶然居合わせた凌雲徹が制し、第四皇子・永珹(ヨンチャン/えいせい)が矢を放って馬を倒す。凌雲徹はこの功績を認められ、皇帝の命令によって御前侍衛に復職が叶い、第四皇子は更なる皇帝の信頼を得る。

第56話 君主の苦悩
乾隆帝は后妃や皇太后を連れ、避暑のため『円明(えんめい)園』で過ごす。そんな中、ジュンガルで内乱が起きる。反乱軍の首謀者・達瓦斉(ダワチ)は皇太后の娘・恒娖(こうさく)の婿を殺害、更に清(しん)に対し恒娖との婚姻を求める。国庫の余裕がないことから、大臣たちは婚姻に賛成する。同じ頃、第十皇子危篤の知らせが届く。息子を思う一心で見舞いに行かせてほしいと懇願に来た舒妃(じょひ)に皇太后は、恒娖を都へ連れ戻すよう乾隆帝に口添えすることを交換条件に出すのだった。

第57話 絶望の果てに
乾隆帝に“鹿血酒”を飲ませ、冷遇されていた炩妃(レイ)。寵愛を取り戻すため、崑曲(こんきょく)を披露し、乾隆帝の気を引こうと試みるも、たまたま近くにいた如懿に歌声を聴かれてしまう。そして第十皇子の喪中に不謹慎だと叱責され、第十皇子の霊前で跪くよう言い渡される。一方、第十皇子を失い、心身共に疲弊していた舒妃は、子宝の薬が避妊薬だったという事実を炩妃(レイ)から聞かされる。乾隆帝の真心が偽りだったと知った舒妃は絶望し、『寝所』に自ら火を放つ。

第58話 抜け駆け
舒妃(じょひ)に子宝の薬の秘密を教え、死に追いやったのが炩妃(れいひ)であるということが皇太后に知られてしまう。窮地に立たされた炩妃は、皇太后の怒りを静めるため、今後は舒妃に代わって皇太后に尽くすと言うが、結局厳罰が下される。そんな折、蒙古(もうこ)から新たな妃(きさき)・巴林(バリン)氏が入内する。乾隆帝は巴林氏を穎嬪(えいvy)に封じて寵愛し、木蘭囲場にも連れていく。寵愛の復活をもくろむレ炩妃は皇太后の協力を得て、『円明園』を抜け出し、乾隆帝のあとを追うのだった。

第59話 寵妃(ちょうひ)の復活
炩妃(れいひ)がひそかに木蘭囲場へ赴き、乾隆帝の寵愛を取り戻したとの知らせが如懿のもとに届いた。なりふり構わぬ大胆な行動に対して、『皇宮』へ戻った如懿は改めて炩妃に刑罰を科す。だが乾隆帝は侍医を待機させ炩妃への寵愛の深さをうかがわせた。一方、第四皇子・永珹(ヨンチャン/えいせい)は有能な働きぶりによって乾隆帝の信頼を一身に集めるようになっていた。もしや皇太子に? という噂も囁かれ始め、第四皇子は徐々にその信頼にあぐらをかいたような不遜な態度が目立つようになる。

第60話 誤算
乾隆帝は、嘉貴妃(かきじん・金玉妍きんぎょくけん)が皇族や高官を買収していると知り、第四皇子・永珹(ヨンチャン/えいせい)を遠ざける。更に第四皇子が野生馬を巧みに調教する姿を目の当たりにした乾隆帝は、木蘭囲場での刺客騒ぎは、第四皇子の仕業ではとの疑惑を深めていく。その結果、第四皇子は『宮中』の外へと居を構えさせられ、嘉貴妃から引き離されてしまう。息子を皇太子に就ける望みが断たれた嘉貴妃は心を病み、犬を多数飼うが、その鳴き声に驚いた如懿の娘・璟兕(ケイジ) が発作を起こしてしまうのだった。

 

参考
キヤスト
あらすじ 第一話詳細あらすじ 第一話~第二十話
あらすじ 第二十一話~第四十話あらすじ 第四十一話~第六十話
あらすじ 第六十一話~第八十話あらすじ 第八十一話~最終話