絶望のゆくえ | 速報いくのふ☆

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妙高山と反対側の山


わたしが育った妙高山サイドがリゾート地なら、

反対側は里山






使われていない棚田が目立つ





50~60年くらい前だろうか、
建築や土木用に植えられたと思われる杉が、
今は使われずに伸びすぎ、
そのため鬱蒼としている。


山深く、

雪深く、

Uターンなく、

高齢化、

この数十年で山を降りて暮らす人が相次ぎ、

廃家だらけ。

暗い。

ずいぶんと小さな集落になった。



そんな村に数年前、

若者は移住した。






「できるだけ僻地がいいと思った。」


そんなことを言っていたっけ。


「なぜ?」と、聞いたかは覚えていないが、

ずっとなぜなのかを思っていた。


この山に触れることで、

どうして“できるだけ僻地”なのか、

今はその感覚を少し感じられているような気がしている。



木が伸びて鬱蒼としていて、

廃家だらけ。

暗くて豪雪で年々人は減っている。


この、まったく未来が無さそうな状況に、

拒否反応があった。


今はこの状況にこそ希望を思い、

未来を感じ、ワクワクさえしているのだから、


まったく、

現金な人というのはわたしのような人のことだろうか…。





“ここ”は今、


とてもシンプルなんだね…。








この小さな集落が、

キラキラと宝石箱のように思う。





薪を割る音が、


カーン…と遠くへ響く。



その音を聞きながら、

採ってきた山菜をありがたく料理する。







わさび菜は醤油漬け

フキノトウはフキ味噌

甘草は酢ミソ和え

アサツキはペペロンチーノ、

タネツケバナを最後に添えた。







このシンプルな集落で、

シンプルな心と体を持ち、

シンプルな目線で、

それ以外はあまり持たず、

慎ましく、

暮らしていきたいと思う。