こちらは、書架で見つけて興味をひかれました。


著者の谷本真由美さん。

切り口も見事で、考えさせながら読んだため、まだ消化不良気味です。




特に気になった、所得格差、コロナ禍、教育格差にふれたいと思います。




所得格差



アメリカのサンフランシスコで夫婦子ども二人の四人家族で年収1300万円は低所得者家庭と定義しています(日本で250万円くらい)。


アメリカの18才以上になる成人の半数以上が、1000ドル、約11万円以下の貯金しかない。


イギリスは、言わずと知れた超格差社会。


アフリカは、広大な大陸で、大変豊かな地域ですが、貧富の差が非常に大きい。

これは、過去の欧米諸国による植民地化のためです。

特定の既得権益層がその富を独占する形が続いているからだそうです。








コロナ禍




グローバル化によって、コストが下がりましたが、各国仕事の多くを海外に依存することになってしまい、負の側面に警鐘を鳴らすようになってきた頃に、新型コロナの問題が起こりました。


①グローバルに物事を分散させるとリスクも高くなる


②人の往来が多い国や都市ほど疫病の巨体なリスクにさらされる


③各国の国民性やそのちがい


④日本人でさえ知らなかった日本の強さに世界から注目が集まっている




連日、日本メディアは政府の対応や手緩い対策を叩いていました。


ですが、2020年8/30死者数

アメリカ→18万人

イギリス→6万人

フランスやイタリア→3万人

日本→1300人


抗体やBCGの効果説がありますが、各国政府の対策の違いや一般の人々の行動も大きな影響がありました。



マスク不要論、衛生観念の乏しさ、個人主義、

海外の支離滅裂なコロナ対策に、経済ばかり訴えられていたと感じていました。




ですが、日本では、解雇はほぼなく、一律10万円の配布、皆保険制度による医療費の安さを、各国はうらやましく思う人が多いそうです。






教育


所得格差に繋がりますが、欧米、中国、とにかく、学校格差が雲泥の差なんです。


底辺校は、命の危険があります。

麻薬抗争や殺人事件も起きているし、仲間に誘われるそうです。


それに引き換え、トップ校は学費が一年間で500万円くらい、もっとかかるところも。


しかし、意外でしたが、エリート校ではアメリカ、イギリス、カナダ、欧州では、厳しい規律があります。


制服、持ち物、お弁当、行動、チェックがはいり、幼い子どもにも容赦はありません。



なせ規律が厳しいかというと、

『学校は将来のリーダーを育てるための場だから

協調性や勤勉性、非認知能力を高める訓練、自制心を求められるからです。


日本の高校は、レベルが高いところだと私服だったり、自由度が高いですよね。



それは、すでに自力心があって倫理観がしっかりとしているからなんでしょうね。



そして、貧困層には、進学資金の問題が解決されたとしても、家庭環境が崩壊していたり、周辺の問題がありすぎて、勉学に集中できないそうです。



以前に『ぼくはでイエローでホワイトで、ちょっとだけブルー』を読みました。


https://ameblo.jp/amebaidyo2/entry-12617233271.html 





リアルに、その土地を生きている中学生をとりまく社会問題を知ることができ、今回はより理解が深まりましたね。






読みごたえのある本でした。


谷本さんの明快な切り口が面白かったです。


よろしければ、ご一読くださいませニコニコ