「本当に人生に役立つ学問は数学だけである」
そんな言葉があります。
江川達也氏は『東京大学物語』の中で、恐そうな高校の先生にその台詞を言わせていました。ちなみにストーリーの本筋とは何の関係もありません。
元数学教師の江川達也氏にとって、ストーリーを関係無しにそれほど言いたかったことなのでしょう。
漫画の単行本の要旨要約の問題があったとして、ここを挙げたら多分◎がくる。
「数学など、そんなことはない!」
と思う人がほとんどだと思うのですが、否定派である私は今更になって逆に最近それを強く感じるのです。
大概のことは確率論で方が付く。実社会も大体のことが正であると仮定するならば、数学的に証明ができる。
ちなみに大手の銀行はディーラーを、高学歴で数学系の人たちから積極的に採用しています。
やっていると分かるのですが、トレード即ち確率の研鑽であり、数学なのです。
FXも株もチャート理論は一緒です。
方程式や関数を分からない人が、フィボナッチリトリースメントやエリオット波動を真に理解できるかというと、難易度的にまずできないと思います。
経済原論も関数の概念が分かっていないと真に理解することは難しい。
学問的に価値が有るか無いかは別として、ディーラーの世界と数学者の研究する世界は本質的には同一ではないでしょうか。
ただ相場はそんな数学的要素に、『人の心』という不確定要素が入ってくる。これがいちばん分からない。人の心こそ宇宙。
そしてそれが世界のブレインを血眼にさせ、国家予算以上のマネーで経済を動かす。