ご訪問ありがとうございます
ご自身や身近に
怪我や病気などで手術をしたことがある方はいらっしゃいますか？
どんな手術を受けるにしても
手術は無事おわるのか、とか
術後は問題なく経過するか、とか
怪我や病気はすっかり治るのか、とか
心配は尽きないことと思います。
80代の男性患者さん。
ご夫婦で生活し
家事は分担するなど、完全に自立した生活を送っていました。
数年前に腹部大動脈瘤が見つかって
手術の適応があったため
ステントグラフト留置の手術を受けて
最近は半年ごと定期的な経過観察を受けていていて
私の勤務先の外来には
高血圧や胆石症などで月に1回の通院で
降圧剤などを処方していました。
つい先日も、私の外来に受診した時に
「2週間前に定期検査行ってきました。変わりなかったです。」
と、いつも通りのご様子だったんですけどね。
そんなある日。
その患者さんが手術を受けて、リハビリ目的で私の勤務先に転入院することに。
「あんなにお元気だったのに、何が起きたの？」
紹介状を確認したところ
腹部大動脈瘤の破裂で出血性ショック状態となり
人工血管置換術を受けて、リハビリを行った。という内容でした。
転院の時には話したり、立ったり歩いたり、一通りのことは出来ますが
嚥下機能だけ弱ってしまって
経鼻経管栄養となっていました。
嚥下障害はリハビリでの回復が難しいかもしれませんが
流動食の注入で、栄養や水分は摂取できます。
ショック状態から回復せず
そのまま亡くなってしまう可能性も高かったのですが
命が助かって、本当に、本当に、良かったです。
