ご訪問ありがとうございますニコニコ
 
皆さんは「献体」という言葉をご存じでしょうか?

 

そもそも「献」とは

 

神様に物を供えるという意味からできた漢字で

 

そこから目上の人に物を差し上げるという意味で

 

使われています。

 

 

 

 

 

「献血」という言葉は皆さんもよくご存じだと思います。

 

血液を必要としている患者さんに血液を差し上げるという意味です。

 

「献体」は漢字の通り

 

自らの体をすべてそのまま差し上げるという意味となります。

 

 

 

 

 

 

具体的には、亡くなった方が

 

自分の遺体を無償で医学の研究や発展のために提供することです。

 

提供する相手は

 

通常医学部のある大学やその関連団体になります。

 

 

 

 

 

 

 

医師は複雑な人間の体を相手に治療を行いますので

 

人体の解剖や構造をより正確に学ぶ必要があります。

 

また新しい手術術式などの技術習得には

 

解剖学的な学習が欠かせません。

 

生前のご本人のご希望によりいただいた「献体」が

 

新しい医師を育て、そして新しい医学の発展を担っています。

 

 

 

 

 

 

 

「献体」を行うにあたって2つの準備が必要となります。

 

まずは、大学や関連団体に生前から登録すること

 

そしてもう1つはご家族や関係者の同意を得ることです。

 

 

 

 

 

 

亡くなられた後は葬儀を終えた後

 

いったんお身体を大学などに預けることになりますので

 

ご家族の方に遺骨が届くまでに1~3年ほどかかります。

 

「献体」は医学に貢献する大変意義のある行為と考えますが

 

死後ご本人の意思を実行されるのはご家族です。

 

希望されるご本人とその希望を叶えるご家族の方

 

双方の医学へのご理解とご協力が必要となります。

 
 
 
 
 
 
 
このように、多くの方々のお気持ちによって
 
医学や医療が支えられているということなのです。
 
 
 
 
 
 
私たち医師は、学生の頃から学んだ知識や経験を
 
現在にアップデートしつつ
 
診療を続けているということなのです。
 
私も医学生の頃に
 
解剖学実習で学ばせていただいたことに
 
深く感謝しています。
 
日々気持ちを引き締めて、診療を続けていきたいです。