ご訪問ありがとうございます
膠原病などの自己免疫疾患はいろいろあります。
その中の1つに
全身性エリテマトーデスという病気があります。
このことについてお伝えしたいなと思います。
ある日
定期通院されている患者さんの
30代の娘さんが受診されました。
頬が赤くほてっているようです。
それにだるそうに見えます。
調子が悪そうですね。
何か月か前から、微熱が続いて体がだるいんです。
節々が痛いし、顔も赤くなちゃって。
患者さんの顔は鼻の上のほうにも赤みがあって
両方の頬の赤みとつながっています(顔の赤みは羽を広げた蝶々のように見えるので蝶形紅斑といいます)。
日光に当たると調子が悪くなりませんか?
最近、日に当たるとかぶれやすいです。前はそんなことなかったのに。
発熱、体のだるさ、関節痛、顔の特徴的な赤み…
全身性エリテマトーデスが疑われます。
20代~40代の女性に多いとされています。
この病気は全身性と名前が付いているので
関節や皮膚だけでなく、心臓、腎臓、脳や神経など
全身に起こる可能性があります。
患者さんによって病気の起こる臓器や症状は違うので
疑われた場合はきちんと検査を受ける必要があります。
診断基準があるので
症状や血液検査の結果などによって
その病気かどうかが判断されます。
全身性エリテマトーデスで通院治療を受けながら
仕事をされている患者さん(夜勤されてる方もいます)
もいらっしゃいますし
専門医のDr.と相談しながら
妊娠、出産されている患者さんもいらっしゃいます。
ある程度症状や検査所見が揃わないと診断出来ないので
すぐにはっきりするわけではではないですが
たいしたことはないと
そのままにしてしまい悪化してしまうと
より強力な治療が必要になったり
回復に時間がかかったりすることもあります。
痛みなどの症状が長期間続く場合はガマンせずに
医療機関に受診して下さいね。
※全身性エリテマトーデスについて…
膠原病、自己免疫疾患のひとつです。
膠原病、自己免疫疾患とは普段は体を守ってくれる免疫が何らかの理由で自分自身の体を攻撃してしまうという病気です。
全身性エリテマトーデスはその名の通り全身の臓器が攻撃対象となる可能性がありますが、どこが攻撃されるかなどは個人差があります。
普段は細菌やウイルスから身を守ってくれる頼れる免疫ですが、自分自身の体を攻撃するようになると、攻撃した場所が炎症を起こして調子が悪くなりますので治療が必要になります。