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時々そのような患者さんが受診されます。
感染性胃腸炎のこともありますし
細菌性腸炎のこともあります。
この場合は
普通は治療するなどで数日で治りますよね。
長い間調子が悪いときは
クローン病、潰瘍性大腸炎のこともあります。
大腸の癌のこともあります。
これら以外にも
おなかの調子が悪くなる病気はたくさんあります。
症状や診察で病気を疑って
腹部CTや大腸内視鏡など、いろいろ検査しても
はっきりとした異常が見つからなかったとき
もしかしたら過敏性腸症候群かもしれません。
過敏性腸症候群って?
お腹の痛みや調子がわるく
それと関連して便秘や下痢などのお通じの異常(排便回数や便の形の異常)が
数ヵ月以上続く状態のときに最も考えられる病気です。
さきほどもお伝えしたように
大腸に腫瘍や炎症などの病気がないことが前提になります。
血便や発熱、体重減少、異常な症状などがあったり
また50歳以上の患者さんや
過去に大腸の病気にかかったり
家族に大腸の病気の方がいるなど
そのような患者さんに対しては
過敏性腸症候群以外の病気を考えて
大腸内視鏡検査などの検査を行って診断をするようになります。
過敏性腸症候群の患者さんは割と多いと思います。
およそ10%程度の人がこの病気である
といわれています。
女性のほうが多く
年齢とともに減ってくることがわかっています。
命に関わる病気ではありませんが
お腹の痛み、便秘・下痢、不安などの症状のために
日常生活に支障をきたすことが少なくありません。
過敏性腸症候群と診断された場合は
食事、運動などの生活習慣の改善をしていただくことに加えて
整腸剤や便通の調子を整えるお薬の内服をしていただくようになります。
下痢タイプの患者さん、便秘タイプの患者さん、両方を繰り返す患者さん
症状に合わせてお薬を試してみるようになります。
この病気は癌のように悪性のものではないにしても
患者さんによって症状がひどい方は結構辛くて
日常生活に影響があるように思いますので
このような症状があってお困りの方は
一度、医療機関に受診されることをオススメします。
診断基準を掲載しておきますので、ご参考ください。
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過敏性腸症候群(IBS)の診断基準(ローマⅢ基準)
①最近3ヵ月の間に、月に3日以上にわたってお腹の痛みや不快感が繰り返し起こり、
②下記の2項目以上の特徴を示す
1)排便によって症状がやわらぐ
2)症状とともに排便の回数が変わる(増えたり減ったりする)
3)症状とともに便の形状(外観)が変わる(柔らかくなったり硬くなったりする)
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忙しいから受診できないから、と
ツラいのにそのままにしたり
生活はなんとかできるから、と
我慢しすぎないでくださいね。
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