今日6.26付けA新聞の土曜特集「うたの旅人」は、アメリカ民謡「おお!スザンナ」の巻。歌そのものより、これを日本に伝えたジョン・万次郎に焦点が合わされている。
彼が帰国費用を稼ぐためにフォーティナイナー(Forty-niner,49er)になっていたこと、今を時めく坂本竜馬らとの関り(の有無)など結構面白い。
帰国した彼から体験談などを聴取した人物の記録が書物として残っている点は、ロシアに漂流した大黒屋光太夫を想起させる。
光太夫が伝えたロシアの歌は「ソフィアの歌」。こちらは未だ徳川幕府が健在だった時代の出来事で、「おお!スザンナ」のように我が国で愛唱されるには至らなかった。
万次郎は、フォーティナイナーにはなったが、「愛しのクレメンタイン Oh My Darling Clementine」を聞く前に西部を離れたのだろうか。
関連話題で、アメリカ民族音楽に詳しいと言うウェルズ・恵子さんのコメントが載っている。
「命がけの捕鯨船は歌がうたえないと一人前扱いされない男の世界」だそうだ。当ブログ2010/6/20(日)の「プログラム説」を支える材料のように思われる。
なお、同特集との連携で、コラム「あるがまヽ行く」(日野原重明)も万次郎を取り上げており、中で「日本人として初めて米国本土に上陸し、、、」とある。
万次郎より前に、やはり漂流の結果アメリカ(本土)の地を踏んだ日本人はいたと思うが、記憶違いだろうか。