どら焼き~桜餅~遊び心 | 愛唱会ジャーナル

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自分が壮年期にあったと思われる20~30年前の頃、京都の東寺の境内で毎月21日に開催される骨董市を見る機会があった。かなり大規模な市だったと記憶している。外人さんにもよく知られているらしかった。
 
その東寺ゆかりの、羊羹のような棒状の菓子で、毎月20,21,22の三日間だけ売り出される「どら焼き」を八重洲の京都会館で売っていた。
 
衝動的に、1本1600円程とけっこう高いものを買ってしまった。希少価値を思わせる商法に上手く載せられた気がする。
 
この菓子名の「どら」とは、寺の銅鑼のことで、銅鑼を鉄板代わりに焼く製法に因む命名だそうだ。未だ賞味していない。
 
北国の駅前スーパーで桜餅を見た。皮の色は赤ばかりだった。我が生家は生菓子製造元だったので、この季節には桜餅を菓子屋に卸して食いつないでいた。
 
その記憶をたどると、桜餅は、紅白二色を常に揃えていたような気がするので、赤色だけというのが不思議に思われた。
 
ところが、今朝のA新聞1面のエッセーに京菓子の「遊び心」の解説があり、またまた目から鱗が落ちた。
 
桜餅の色を、サクラの開花過程に合わせて、淡い桜色から、段々濃い紅色にしていき、最後は真っ白な桜餅を三日間作って「花供養」に終わらせるという。
 
この話に照らせば、我が生家では、食っていくことだけで精一杯で、「遊び心」どころではなかったのだ。
 
浜の真砂は尽きるとも世にサクラの話題は尽きないようだ。イメージ 1イメージ 2