夏の山野草たち ~ヤマユリも咲きはじめました~ | アメージング ドライフラワー & レジンフラワー

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梅雨時は花粉をはこんでくれる虫が少ないですから

自然と咲く山野草も少なくなりますが

7月に入りますと、またいろいろな花を

楽しむことができるようになります。

 

この時期はなんといってもヤマユリですね。

当、神奈川県の県花に指定されているのですが

山に行きますとあちこちで普通に見ることができます。

 

ヤマユリはとても香りが強く、花を見つける前に

その香りで咲いていることに気づきます。

 

 

 

 

 

 

江戸時代に日本を訪れたヨーロッパの人たちが

このヤマユリを観て驚嘆したそうです。

それはそうでしょうね、こんなに豪華な花が

自然に生えているんですからね。

 

明治6年にウィーンで開催された万国博覧会に

出品されて以来、日本のユリたちの球根は

重要な人気の輸出品になったそうです。

 

そうしてヨーロッパに渡ったユリから様々な品種が創られ

近年になってバイオ技術の発達によって生まれたのが

カサブランカです。

 

でも私は自然の山野草のユリの方が好きですね。

 

 

 

 

オオバギボシです。

 

 

 

山ではよく見かけるのですが、こんな大きな株には

初めて出会いました。

実は私の大好きな花のひとつです。

 

豪華さはありませんが、淡くしっとりとした優しげな表情

葉の脈の美しさ、全体の落ち着いた風情

私にはとても女性的に思えるのですよ。

宗教画のヴィーナスのようで、とても美しいです。

 

庭園などでは池のほとりなど

水の近くに植えられていることが多いですが

自然界では、半日日陰になるような山の林床に

ポツンポツンと生えているのですよ。

 

 

 

 

スギやヒノキ林で群落をつくり、ごく普通に

見ることができるヤブミョウガの花です。

 

 

植物で名前に 「ヤブ」 や 「イヌ」 がついているのは

だいたい 「役に立たない」 という意味で

このヤブミョウガも、ミョウガの仲間だけれど

食用にならない、という意味なのでしょうね。

でもそれは人の目線であって植物には関係なく

小さく地味ですが、その花は美しいのです。

 

ちなみにミョウガも同じようなところに生えています。

ミョウガの花は9月に咲きますので

その時にご紹介したいですね。

 

 

 

この時期に山で目立つのは

なんといってもネムノキの花ですね。

 

 

 

なんとも不思議な花です。

摘んでにおいをかいでみますと

月見草 (マツヨイグサ) とよく似た

甘くとてもいい香りがします。

 

どういうわけかわからないのですが

私はこの花を見ますと、なんだか悲しくなってくるのです。

「きれいだなぁ」 と思いながらも

ものの哀れ (あわれ) を感じてしまうのです。

 

 

 

ネジバナ。

 

 

陽のよく当たる場所にたくさん生えます。

名前の由来は説明の必要ありませんね。

 

 

小さな花をよくよく見ますと、ランの仲間であることがわかります。

 

 

とてもかわいいです。

 

 

 

 

 

オカトラノオ。

トラノオはその姿から 「虎の尾」 です。

こういう空想力は好きです。

 

かわいい星形の小さな花がたくさんたくさん咲きます。

子孫を残すための戦略ですね。

 

 

 

それでは最後にタマアジサイの開花をご覧いただきましょう。

これも名前の由来はご説明に必要はありませんね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

不思議です、なんとも不思議です。

こうした植物の不思議に

私はとても惹かれてしまうのです。

 

 

 

 

山野草には園芸品種のような豪華さや

鮮やかさを持ったものは少ないのですが

生育地を選択してきた進化の過程や

生き残ってきたその歴史的背景を想うとき

とても愛おしく (いとおしく) 感じるのです。

 

山野草の多くは宿根草で、毎年だいたい同じ場所で

「今年もまた会えたね」 と、再会を楽しむことができます。

しかし、いろいろな環境の変化などによって

前の年に出会えた花がなくなってしまいますと

とても悲しくなってしまいます。

 

いつもそこにあって当たり前、ではないからこそ

山野草との出会いは、いつもうれしいのです。

 

 

 

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