今回はBリーグからシーズン総評第3弾の渋谷編。
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チーム評
はじめに渋谷の今季編成やロスターを見てみると、日本人選手では渡辺、田渡、石井、関野、井上、西野が退団。
日本人選手の大半を切る思い切った放出をして田中、チェンバース、村越、永吉を獲得。
交渉継続していたように本来残したかったであろう西野は残せなかったが、日本人選手に関してはリーグ全体で強化に苦労している部分なので田中、チェンバースと有力選手を獲得しつつつベンドラメと津屋を残せたのでミスはないだろう。
また、昨季はアジア枠を何故か獲得しないという理解出来ない編成で勝率5割を逃していたが、今季は帰化選手として間違いなく競合しまくりだったであろうホーキンソンも獲得。
言うまでもなく帰化選手の中でもロシターと並んで最上位の選手かつ年齢的にも欲しいチームは大量にあったはずで、サラリーも下手したらリーグ1位の可能性もありそうな争奪戦を制したのはセガサミー体制になった効果が発揮された形となった。
HCにもルカを招聘し、ここまでは良かったのだが、問題は外国人編成で起きた。
渋谷は帰化選手のホーキンソンを獲得出来たことで、ジョーンズの代わりにガードのクレモンズを獲得。
これも毎年稼働率の低い小島、腰に爆弾を抱えている田中がベンドラメ以外にPG起用出来る選手ということになり、場合によっては2人がプレイ出来ない可能性も十分考えられ、2番手以上の日本人PGはリーグ全体で獲得が難しいことや帰化選手が入ったことからも外国人選手枠の1つをクレモンズに充ててPGを確保するというのは納得出来る。
マカドゥの継続も攻守に渡る多大な活躍や疑いようない実力からして妥当であり、怪我もシーズン直前のものなので運が悪かっただけでミスとは言えないものと思っている。
では、外国人編成のどこが良くなかったと言うとケリーとの継続とマカドゥの代わりにギブスを獲得した2点に尽きる。
まずケリー継続に関しては昨季のシーズン総評でも述べていたように今季の継続はないと思っていたので複数年契約だったのだと推察出来るが、昨季以前の時点で既に得点以外のパフォーマンスが怪しい上に徐々にオフェンス面でも怪我や加齢の影響なのか陰りが見えていてケリー自身の有用性は低くなっていたので複数年契約だったとしても切るべきだったと感じる。
具体的には個人評の項目で述べるが、ケリーを残したことはコンディション面とケリー自身の成績から言ってミスと思う人が多いだろう。
次にマカドゥの代わりにギブスを獲得したことであるが、まずビックリしたのはギブスは繋ぎで獲得の短期契約だと思っていたので1回目のバイウィーク明け後もギブスのまま戦ったことで今季はギブスで最後まで行くのだと心配になった。
案の定、ギブスが悪いわけではないがギブスにマカドゥと同等の活躍を望むのは到底難しく、外国人選手枠3つのうち2つを有効活用出来なかった形になり、折角ホーキンソンを獲得したのに帰化選手がいる強みが薄れることになった。
特に序盤は負けが込みまくり、中盤以降立て直したのは流石ルカであるが、1勝差でプレイオフを逃すことになった。
同格クラスの相手との対戦時に外国人選手や帰化選手の欠場回数が多いという運の悪さもあったが、ケリー継続だけならまだしも続けてギブス獲得に踏み切ったGMの責任は大きいように思う。
途中で外国人選手の変更などの手を打つこともなかったのでGM的にはベストな人選だったのかもしれない。
ただ、事情を知らないので好き勝手言わせてもらえば同じようにクロケットとベイカー獲得が致命的だった秋田と比べても渋谷の方がミスの大きさとしては上だとも思っている。
というのも渋谷は秋田より明らかに資金力のあるチームなわけであり、実はマカドゥの代替選手に500万しか使える金額しかなくて500万でギブスを獲得したなら超ファインプレイであるが、そのような可能性は低く、資金力あるチームの選択肢としては厳しい。
そもそも怪我や契約解除で外国人選手を入れ替える可能性を考慮せずにシーズン中に補強する予算を残さないようなサラリーの組み方をするチームなどあるはずなく、ギブス自体も高齢でリスクが高いのに短期以外で獲得したのはホーキンソンとクレモンズの負担をあまり減らせなかった点からもミスと言わざるを得ない。
リーグ最遅のハーフコートから抜群のスペーシングを展開するオフェンスが良かったのでマカドゥのようにディフェンスの出来る選手を獲得、もしくは外国人選手の入れ替えがあればプレイオフもあり得たのではと感じる勿体無いチームだった。
個人評
主力選手や気になる選手について見てみると、
・ホーキンソン
ブラウンぶりとなる渋谷の帰化選手で、渋谷どころかリーグ全体でも注目の移籍だった。
話題だけでなくプレイ面でも大活躍で、オフェンスでは3Pが4割以上の超高確率で昨季から大幅に確率を上げた。
ダイブやカットが得意な点でもスペースを有効活用出来るのでスペーシングの良い渋谷と相性が良かった。
ポストプレイも上手く、ミスマッチからハイポスト、ローポスト問わず得点してくれるのでホーキンソンのポストアップは渋谷の上位オプションだった。
さらにトランジションに参加する走力も持ち合わせており、スローペースの渋谷が決定的なチャンスでのみ出すブレイクなどでは先頭を走る姿も見られた。
FTも先述したダイブやミスマッチでのポストプレイを中心に大量に貰っており、FT%は昨季より下がってしまったが、78%で依然ビッグマンとして申し分ない確率で決めるなどオフェンス面での活躍が凄まじかった。
TO割合も10%でUSG%が20%以上でありながら少ないのも素晴らしかった。
ディフェンスでもポストディフェンスでは苦戦が見られたが、ショットブロッカーとしてヘルプからのブロックは驚異的だった。
ペリメーターディフェンスでも懸命にドライブに付いて行き、抜かれてもチェイスダウンブロックがあるので平面のミスマッチでも得点するのは容易ではなかった。
リバウンドでも必死に食らいついており、ORでチームを救うことも多く、チームでリバウンドが弱点だった渋谷でホーキンソンがいなかったらリバウンドはもっと悲惨なものになっていた。
PTが多くオフェンスもディフェンスも一切手を抜かない選手なのにファウルが非常に少ないのも素晴らしかった。
PTの長さは気になるが意外にも信州時代よりも平均PTは減っており、今季はギブスやケリーと組んでいたことや前半の負け分を取り戻すべくPTが長くなった事情があると思うので来季はもう少し減ると予想している。
全局面で獅子奮迅の活躍だった。
・クレモンズ
前半はシュートが入っていなかったが、序盤の記事でも書いた通り心配していなかったので後半から持ち前のシュート力を見せてくれて安心した。
OTD、C&Sどちらでも高確率の3Pはアテンプトの半分近い得点源であり、最終的にほぼ4割でヨーロッパ時代同様に高確率で決めていた。
シーズン終盤ではクラッチタイムでの勝負強さも際立っており、クレモンズのシュートが決定打になった試合も多かった。
ミドルも確率良く決まっていた印象で、ドライブはもう少し決まると予想していたところ想定以下だったが、それでも2P48%は凄い。
FTも平均3本以上は貰えると思っていたが、ファウルを貰いに行ってもFTに繋がらないでフィニッシュミスになる場面が多く見られた。
被ファウル自体は多いのでショットシチュエーションでのファウルが少なかったのがFTに繋がらない要因になった。
スコアリングと並んで持ち味であるゲームメイクでも存在感を見せており、チームトップのアシスト数でアシスト割合は28%の高さでありながらTO割合は12.8%と低いのは見事だった。
クレモンズのP&Rから渋谷のオフェンスが始まり、そこからスイッチを誘発して外国人選手やホーキンソンの1対1、ダイブやキックアウトと派生する攻撃パターンで渋谷の起点となった。
リバウンドも日本人ガードと違って積極的に取りに行く姿勢が見られ、流石にリバウンドへの意識が違った。
ディフェンスでもサボることなくフィジカルを活かしてコンタクトしており、スティールも多かった。
ミスマッチやアウトナンバーになった際もボールスナップで守ったり、シャドウからダブルチームに行くタイミングも抜群でTOの誘発、タフショットの強制などディフェンス面の活躍も大きかった。
ファウルもPTから見ると少な目でクレモンズがファウルアウトすると苦しくなる場面でも抑えていた。
何より外国人選手では唯一の全試合出場かつPTも非常に長い中で、ホーキンソンと共にチームを引っ張ったクレモンズがいなかったら今季の渋谷は本当に厳しかったと思える存在だった。
・ケリー
怪我や加齢もあり、かつてのパフォーマンスからは程遠かった。
3Pはクレモンズ同様に前半は30前半台で苦しんでいたが、後半から徐々に確率を上げて37%の高確率で着地するなど良かった。
一方でミスマッチの場面でもそのままミドルを打つ場面が多く、もう少し以前のように積極的にアタックして欲しかった。
今季でもFTは多く貰えており、確率も良いので5割以下のミドルを打つならFTを貰う方が有効的だったように思う。
オン3での3番起用はほとんどなかったが、今季のミスマッチを積極的にアタックしないケリーでは3番起用しても恩恵は薄かったように思う。
リバウンドは過去数シーズンと比較して取れてはいるが、あくまでケリー比での話なのでサイズやポジション、渋谷のリバウンドが弱いことを考えたらもっと取って欲しい部分だったと思う。
ディフェンスでもポストディフェンス、ペリメーターディフェンス、オンボール、オフボールいずれも苦手で穴になりがちだった。
昨季もそうだったが、得点面で引っ張るホーキンソンとクレモンズは得点以外の部分でも貢献が大きかったのにケリーは得点以外の貢献も低い上に得点面は2人に取って代わられたのでケリーの必要性が見出しにくかった。
・ギブス
43歳で選手に復帰してのシーズン途中加入なので責められないとはいえ、マカドゥの代役としては相当厳しかった。
まず、フィニッシュ力が当然ながら落ちており、ダイブやポストプレイ、ドライブやプットバックなど以前なら決定的な場面でもディフェンスが1枚いるだけでフィニッシュミスが目立った。
プレイスタイルや打っているショット的に2Pは55%くらいは欲しいところだが、大きく及ばなかった上に得点力でも当然ながらマカドゥとは雲泥の差だった。
ディフェンスでも以前はサイズのなさをカバー出来ていたが、流石に年齢もあって若いビッグマンとマッチアップするのは厳しかった。
負けた茨城戦ではオブライアントに露骨に狙われるなどディフェンスが弱点の渋谷においてギブスではインサイドのディフェンスを強化出来なかった。
良かったのはスティール、リバウンド、FTが上手いことであるが、スティールとリバウンドはマカドゥの持ち味でもあるので実質的にマカドゥをより渋谷にプラスをもたらせるのはFTだけだった。
もちろんギブスが悪いわけではなく選んだGMの責任であるが、マカドゥとの差は大きかった。
・ベンドラメ
クレモンズが加入したことで今季は元々のポジションである2番起用されることも多かったのが良かったのか、3Pはほぼ4割でキャリアハイだった。
一方で2Pはキャリアワーストの4割未満で、ドライブでのフィニッシュミスやミドルの失敗が例年より多かった印象。
クレモンズや田中とともにゲームメイクにも参加しており、2人の加入でアシスト自体は減ったがゲームメイクの負担も減ったと言えるかもしれない。
相変わらず豊富な運動量で心配になるくらいだが、今季もディフェンスは決して緩むことなく強度の高いものだった。
活躍にムラがあるように思うので来季は安定感を期待したい。
・津屋
昨季確率の悪かったシュート確率を上げており、特にフェイドアウェイなど難易度の高いショットを多く打ちながらミドルが良く決まっていた印象。
FTはアテンプトが少ないとはいえ、3割を切っており良くない数字だろう。
津屋のもっとも良かったのはディフェンスだと思っており、田中欠場時は田中に変わって外国人スイングマンやフォワードにマッチアップもしておりフィジカルで劣りながら良いディフェンスをしていた印象が強い。
田中とスイッチ出来るのも強みでマッチアップ出来る範囲の広さも魅力的だった。
ルカ効果なのか1年で見違えるほど攻守での活躍が目立っており、こんなに良い選手だったのかと思わされた。
・田中
長期欠場明けということもあってか、FG%はキャリアワーストでリハビリのシーズンだったように思う。
3Pは悪くなかったが、田中の代名詞とも言うべきミドルは以前ほど入っていなかった印象。
ゲームメイクではクレモンズ、ベンドラメに次ぐ3番目のハンドラーとして良い活躍だったと感じる。
ディフェンスでは復帰したシーズンとは思えないほど序盤から良いディフェンスを見せており、今季は3番起用も多かったことで外国人スイングマンやフォワードとのマッチアップも多かったが、サイズやフィジカルで負けても上手くタフショットを強いるシーンなど流石だった。
腰の爆弾なので以前の状態まで戻るか分からないが、完全復活した田中が見たい。
・チェンバース
田中が3番起用されることもあってか、予想していたよりPTが少なかった。
昨季3割を切っていた3Pが46%もの高確率に爆上あがりしており、渋谷のバスケが合っていたのかクレモンズのパスが良かったのか、短い時間で少ないチャンスを確実に決めていた。
チェンバースのブザービーターで延長に持ち込んで勝った試合もあったりとフリーでの決定率が凄まじかったのでフリーを作ってくれるクレモンズとはもう少し組ませても良かったように思う。
ディフェンスで以前のようなロックダウンディフェンダーぶりは見られなくなっていたのがPTが伸びなかった要因かもしれない。
主要チームスタッツ比較
・平均得点
平均得点は昨季が82.7点でリーグ5位、今季は75.3点でリーグ20位に得点と順位が大きく下落
マカドゥがプレイ出来なかったことやケリーのパフォーマンスも落ちたこと、ペースが一気に落ちたことなど要因は色々ありそう。
・平均失点
平均失点は昨季が85.2点で少ない順でリーグ20位、今季は74.1点でリーグ4位に失点数が減って順位も大きく上昇。
こちらもよろしくペースが大幅に下がったことが影響していると見ている。
・平均FG
平均FGAは昨季が66.6本でリーグ6位、今季は59.9本でリーグ24位にアテンプトと順位が大幅に下落。
平均FGMは昨季が30.4本でリーグ7位、26.8本でリーグ23位に成功数と順位が大きく下落。
平均FG%は昨季が45.6%でリーグ9位、今季は44.7%でリーグ9位に確率は落ちたが順位は維持。
これもペースが大きく変わったことでアテンプトが減っており、アテンプトや成功数が減ること自体は悪いことではないが渋谷の場合は確率が落ちているので悪化したと言える。
・平均2P
平均2PAは昨季が40.6本でリーグ8位、今季は36.4本でリーグ19位にアテンプトと順位が大きく下落。
平均2PMは昨季が21.7本でリーグ6位、今季は17.8本でリーグ21位に成功数と順位が大きく下落。
平均2P%は昨季が53.4%でリーグ9位、今季は48.6%でリーグ22位に確率と順位が大幅に下落。
こちらもアテンプトが減るのはペースの関係だが、確率は大きく下がって5割を切る凋落ぶりであり、ペイント内得点がリーグトップクラスに少ない点や2P%からフィニッシュ力の高いマカドゥ不在の影響を感じる。
・平均3P
平均3PAは昨季26.1本でリーグ8位、今季は23.5本でリーグ21位にアテンプトと順位が下落。
平均3PMは8.7本でリーグ12位、今季は9.0本でリーグ15位に成功数は増えて順位が下落。
平均3P%は昨季が33.4%でリーグ13位、今季は38.2%でリーグ断トツ1位と確率と順位が急上昇。
アテンプトは減ったのに成功数は増えるという効率面の上昇が見られ、確率は2位より1%以上高いという圧倒ぶりで3Pは渋谷の強みだった。
チーム全体で見ても平均1本以上3Pを打っている選手で確率の低い選手はおらず、これが渋谷のスペーシングを産む結果になった。
・平均FT
平均FTAは昨季が19.0本でリーグ2位、今季は16.2本でリーグ15位にアテンプトと順位が下落。
平均FTMは昨季が13.3本でリーグ8位、今季は12.8本でリーグ8位に成功数は下がったが順位は維持。
平均FT%は昨季が69.7%でリーグ19位、今季は78.7%でリーグ断トツ1位に確率と順位が上昇。
マカドゥ不在がプラスに働いた数少ない例で、2位より平均1%以上も高く、渋谷にとってFTは確実な得点源だった。
・平均EFF
昨季平均EFFは52.1%でリーグ8位、今季は52.2%でリーグ9位に数字は上げて順位は下落。
高確率で3Pを決めていてもアテンプトが少ないことやリーグの3PAが増えている傾向などもあって効率面では意外に上位ではなかった。
・平均リバウンド
平均オフェンスリバウンドは昨季が11.1本でリーグ15位、今季は9.1本でリーグ23位に本数と順位が大きく下落。
平均ディフェンスリバウンドは昨季が24.2本でリーグ22位、今季は23.3本で24位と本数と順位が下落。
平均トータルリバウンドは昨季が35.3本でリーグ22位、32.3本でリーグ24位に本数と順位が下落。
ペースが落ちることでリバウンド自体も減るが、渋谷は特にOR獲得率も低いので昨季からリバウンドは増えなかった。
・平均アシスト
平均アシストは昨季が21.3本でリーグ9位、今季は17.0本でリーグ20位に本数と順位が下落。
ここもペースが関係しており、アシスト割合も高くなかった。
・平均ターンオーバー
平均TOは昨季が11.4個で少ない順でリーグ9位、今季は9.6個でリーグ1位まで個数を減らして順位も上げた。
リーグ唯一の一桁台であるが、やはりペースが下がればTOの数も減るわけで、割合で言えば渋谷はトップではないだろう。
それでも失点を減らしたい渋谷にとってTOが少ないのは良いことだった。
・平均スティール
平均スティールは昨季が7.4個でリーグ3位、今季は6.7個でリーグ8位に個数と順位が下落。
これも当然ペースが関係している部分であり、減っているとはいえ上位をキープしている。
・平均ブロック
平均ブロックは昨季が2.4本でリーグ13位、今季は2.3本でリーグ17位に本数と順位が僅かに下落。
ブロックの数自体は減ってもペースを考えたら割合自体は増えている可能性が高く、ネガティブなものではないと感じる。
リーグ全体でブロックは増加傾向のようだ。
・平均ファウル数
平均ファウルは昨季が18.5個で少ない順でリーグ16位、今季は17.1個でリーグ5位に個数を減らして順位も上げた。
ここもペースの関係でファウル数は減っている。
・オフェンシブレーティング
オフェンシブレーティングは昨季が111.6でリーグ7位、今季は112.9でリーグ7位に数値を上げて順位は維持。
3PとFTの高確率によりオフェンシブレーティングも高くなっており、今季の渋谷はオフェンスチームだったことが分かる。
・ディフェンシブレーティング
ディフェンシブレーティングは昨季が114.9で少ない順でリーグ20位、今季は111.0でリーグ17位に数値も順位も大きく下落。
ペイント内失点の割合が多く、リバウンドが取れないことでセカンドチャンスからの失点も多めで3Pの被弾も多かったのも影響した。
マカドゥの代わりがギブスかつケリーを抱えたままという状態で昨季から改善させたのは流石ルカと言えるが、ルカでもこのメンバーでは中位に1歩届かないあたり外国人選手を入れ替えないと今以上の改善は難しいかもしれない。
以上25項目中、昨季より順位の落ちた項目が17個あった。
スタッツ順位の分布は上位が8個、中位が4個、下位が13個で下位が多かった。
ペースが爆下がりしたことで多数のスタッツにも大きく影響が現れており、アテンプトなど順位が下がっているからと言って悪化したわけではない項目も多い。
特に改善が必要だと感じるのはリバウンドとディフェンスと2P%、高確率なのに少ない3PAと項目が多い。
来季編成
渋谷は現時点でケリーの退団のみが発表されている。
日本人選手はベンドラメ、田中、津屋、チェンバース、永吉の平均10分以上ある組は残すべきと感じる。
永吉は外国人選手の欠場などがあってPTが伸びた側面もあると思うが、外国人選手のバックアップは絶対いた方がいいので永吉でなくてもバックアップは用意すると思われる。
同じバックアップでもほぼ出番のなかった村越、怪我がちな小島、PG適性の高くない盛賽は抱えている意味を感じないので層を厚く出来る選手を獲得出来るなら入れ替え候補と感じる。
残した方がいいグループに入れたチェンバースもPTが少なかったので渋谷側が残したくてもチェンバース側が出る可能性も高そうである。
ホーキンソンは当然ながら渋谷で最も重要な選手なので残すべきであり、ホーキンソン側もチームに合っていたのと渋谷のサラリーが高そうなので残ると予想。
外国人選手ではギブスは流石に渋谷も放出すると思うが、マカドゥが復帰するかどうかである。
マカドゥが従来通りプレイ出来るならマカドゥで問題ないが、ケリーやカークのように怪我から復帰した選手のパフォーマンス低下具合を見ているとシーズン全休するほど重傷のマカドゥが従来通りプレイ出来るか疑問である。
もし渋谷がマカドゥを切る判断をするなら代わりのビッグマンが必要になるだろう。
クレモンズはスコアリングとゲームメイク両面で大活躍だったが、個人評でも述べた通り日本人選手とマッチアップ出来るポジションの選手はもう少しFTをもらえる選手に入れ替えた方がいい気がする。
今季のように日本人ガードに不安要素があるならガードもいいが、選択肢的にはスイングマンかフォワードもあり得る。
個人的にはガードの外国人選手はコスパがいいと思うので津屋、田中、チェンバースのうちから2人残せるならガードを取って欲しい。
ケリーの枠はそのままフォワードかビッグマンが選択肢になると思うが、フォワードならケリーと違って3番起用も出来る選手だとオン3を使い分けられるので戦術が広がる。
昨オフ盛り上げてくれたので補強の想像も盛り上がるが、今オフも日本人と外国人選手両方で湧くような補強を期待したい。