今回はBリーグ開幕前総評第4弾で今オフの主役とも言えるサンロッカーズ渋谷編。


昨季シーズン総評はこちら『Bリーグ22-23 シーズン総評 サンロッカーズ渋谷』今回はBリーグからシーズン総評第5弾のサンロッカーズ渋谷編。 昨季シーズン総評はこちら『Bリーグ21-22 シーズン総評 サンロッカーズ渋谷』シーズン総評第3…リンクameblo.jp



昨季の渋谷は個人的にかなり良い補強をしたと思っていたが、勝率は5割を切るなどケリー復帰とは裏腹に成績は散々だった。


ディフェンス、リバウンド、FT%の改善は急務であり、特にディフェンス関係は一昨季から目に見えて悪化していた。


そんな渋谷は今オフの編成で大鉈を振るい、当初は社長の改革宣言に疑義を感じる編成の入り方であったが、徐々に宣言通りのワクワク感のあるロスターを完成させてセガサミー体制のやる気と本気を見せてくれた。


まず、HCに唯一リーグ連覇経験のあるルカを招聘。


ルカはまた日本で指揮を執って欲しかったHC1人なので発表には驚きとともに嬉しさがあった。


そしてルカが指揮する渋谷の気合の入ったロスターをポジションごとに見てみると、PGはベンドラメ、小島が継続し新加入で外国人選手のクレモンズが加入。


クレモンズも加入で驚かされた選手であり、帰化選手の加入でガードの外国人選手の加入自体はあり得ると思っていたが、もっとゲームメイクに寄せた選手を獲得すると思っていたのでクレモンズは意外だった。


クレモンズは得点力あるガードでシュートやドライブから得点出来る。


シュートはC&SOTD両方で打てて3Pの割合が多い上に確率も直近の3シーズンで最低でも37%2シーズンで4割以上と安定して高確率なのでチームで中位だった3Pの強化が見込める。


ポジション的に日本人選手やアジア人選手とのマッチアップも多くなるはずなのでドライブからもガンガン得点してくれそう。


FTも貰える選手でマッチアップの関係で日本ではアテンプトももっと増えそうだが、確率に関しては6割台〜8割台で変動が大きく安定しているともポジション的に上手いとも言えない。


ゲームメイクも出来る選手で近年は2番起用もあった関係でスコアリング寄りなプレイが多かったが、それ以前のシーズンではアシストの割合が高かったりするので稼働率で心配のある小島がいてもPGの層と質は保たれる。


次にSGであるが、盛賽と津屋が継続して東京から田中が加入するビッグサプライズがあった。


従来、渋谷のSG層は悪くなかったがベンドラメのいるPGや外国人選手のいる他のポジションと違って相対的にタレントが弱く、穴ではないが強化しやすい箇所であったので田中の加入は大きい。


恐らくサラリーでは東京の方が高いと思われるが、昨季もルカのいなくなった東京に残ることはコメントから相当に迷っていたようなので渋谷にルカが就任したことが移籍の決め手になったのではと感じる。


渋谷側も田中獲得のためのルカ招聘だった気がしないでもない。


田中は昨季ほとんどプレイしていないが、万全な状態でプレイ出来るのであればディフェンス面とクレモンズのいない時間帯でベンドラメや小島と組んでプレイメイカーにもなれる点で大きな戦力になり得る。


なので田中が万全という条件付きであるが、PGに続いてSG層も大きく強化されたと見ている。


次にSFはケリーが継続し、村越とチェンバースが加入。


西野が残せたら完璧だったが、今季から帰化選手が加入したのでケリーを3番起用出来ることからもSF層自体は昨季より強化されたと言ってもいいはず。


村越は西野の退団により獲得したと思われるのでバックアップ要員だろう。


ビッグマンはマカドゥが継続し、永吉と帰化選手のホーキンソンが加入。


攻守で渋谷の要であるマカドゥが残った上に若くして帰化選手となったホーキンソンの加入は大きく、ビッグマンの層自体はマカドゥ、ジョーンズといた昨季と変わらないとしてもオン3が使用出来るのでチームにとっては言うまでもなくプラスとなる。


ホーキンソン単体で見てもディフェンスが上手い上にリバウンドもサボらず運動量が非常に多い。


それでいてオフェンスでも得点力が高いだけでなくFG%は信州での3シーズンでほぼ5割以上と確率も高い。


シュートも得意で、昨季は3P%が低かったがそれ以前は高確率で決めており、他の外国人選手がペイントにアタックするスペースを作り出すのに寄与出来る。


ダイブやカットなどでも得点が可能でオフボール中心のプレイ故にTOが少ない点も優秀でケリーやクレモンズとの住み分けという意味でも有用。


オン3もホーキンソンと外国人選手3人それぞれの組み合わせでフルパターン使うと予想しており、どのパターンも強力だと思うので楽しみである。


弱点だったディフェンスは田中、チェンバース、ホーキンソンとディフェンスの良い選手が入ったことやディフェンス志向のルカがHCなので改善すると信じている。


他に弱点となっているリバウンドもオン3により改善が見込め、FT%FTの苦手だったジョーンズが退団してジョーンズよりFTの上手いクレモンズとホーキンソンが加入した点で昨季より上がらないわけはないはず。


以上のように全体的にパワーアップしたのが見て取れ、新体制でやる気が見られる編成には期待しかない。


地区枠からプレイオフに出場すると予想しており、願望を言うならこれだけのメンバーを集めてくれたので優勝争いにも絡んで欲しい。


個人的注目選手は新加入のクレモンズ。


東京では見られなかったルカHC体制下での外国人ガード選手がどう機能するかは非常に興味深く、スコアリングとゲームメイク両面での活躍が見られると思っているのでクレモンズのプレイを楽しみにしたい。