今回はオーストラリアNBLのプレイオフ決勝からメルボルン・ユナイテッドとタスマニア・ジャックジャンパーズのゲーム3をピックアップ。
前節はこちら
関連リンクはこちら
ここまでイーブンでこの試合を取った方が王手となり優位に立てるだけに絶対勝ちたい試合は今までで1番接戦になった。
試合展開
メルボルンはアウトサイドでもインサイドでも高い決定率で得点していき序盤からリードの出だしとなる。
タスマニアはORを大量に獲得してアウトサイドシュートを5割以上の高確率で決めて1点ビハインドまで追い上げる。
メルボルンは後半に入って再びシュートタッチを取り戻しつつインサイドでも着実にフィニッシュしてリードを広げる。
タスマニアはインサイド、アウトサイドともに高確率でFTも少ないながらパーフェクトで決めるとラストプレイで逆転に成功し王手をかける。
チームスタッツ
チームスタッツは3Pがメルボルンが11/29で38%、タスマニアは16/33で48%と確率と成功数でタスマニアが圧倒した。
2Pはメルボルンが24/44で54%、タスマニアは17/48で35%と確率と成功数でメルボルンが圧倒。
FG全体ではメルボルンが35/73で48%、タスマニアは33/81で41%と確率と成功数でメルボルンが上回った。
FTはメルボルンが10/13で77%、タスマニアは11/16で69%と確率はメルボルンで成功数はタスマニアが上回った。
リバウンドはメルボルンがOR10本のトータル38本、タスマニアはOR21本のトータル48本でタスマニアが圧倒した。
TOはメルボルンが8個、タスマニアは9個で両チーム少なかった。
個人スタッツ
個人ではメルボルンのマシュー・デラベドバがシュートやドライブなどでゲームハイの21点と2リバウンドにチームトップ8アシストでスコアリングとゲームメイク両面で大活躍。
クリス・ゴールディングはシュートやFTなどで17点と4リバウンドを記録。
勝ったタスマニアはジャック・マクベイがシュートを高確率で決めてチームハイの18点とチームトップの12リバウンドに2アシストでダブルダブルかつ2部門トップの大活躍。
マジョック・デンはシュートやオフボールの合わせなどで15点と3リバウンドで活躍。
総括
タスマニアが残り7秒から見事なディフェンスでボールを奪うとマクベイが残り1秒でハーフラインからクラッチシュートを決めて勝つ劇的な逆転勝利だった。
両チームともにシュートが高確率で決まっており、特にタスマニアは5割近い超高確率だった。
タスマニアはFGAが80本を超えるなど高速オフェンスを展開しながらこれだけ高確率でシュートを決めつつTOが10個を切るなどミスが少ないのが素晴らしかった。
また、2Pの決定率こそ低確率だったが、ORを20本以上も取るなどメルボルンのオフェンス時間を大幅に削れたのも大きかった。
1戦目で不調だったマクベイが持ち味のスコアリングだけでなくリバウンドでもチームトップの活躍をするなど圧巻のパフォーマンスだった。
チームでファウルを上手く使いながらメルボルンのTOを誘発するディフェンスとあの場面でハーフラインから打って決めるマクベイは流石だった。
メルボルンもTOが少なくFG48%でオフェンスのバランスも良かったのだが、ORを取られすぎてしまったのが痛かった。
これまでゲームメイクでしか目立っていなかったデラベドバが初めてスコアラーとしても存在感を見せた試合で勝てなかったのは苦しい。
しかもタスマニアは王手なのでメルボルンは後がなく、優勝には連勝しかなくなった。
あの7秒の場面でTOを出していなければ逆に王手をかけていた可能性が高いことを考えると勿体無かったが、まずは引きずらずに逆王手出来るかに期待したい。