今回はスペインACB30節からバレンシアとテネリフェのカードをピックアップ。
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4位のバレンシアと7位のテネリフェでプレイオフ圏内同士の争いは意外にも一方的な展開になった。
試合展開
バレンシアはアウトサイドシュートがほぼ入らないが、ORを大量に取ってセカンドチャンスからのフィニッシュなどでリード。
テネリフェはFTを9/10で決めて得点源にするが、インサイドでもアウトサイドでもFGに苦戦して10点ビハインドで折り返す。
バレンシアは後半に入ってTOが増えるが、相変わらずインサイドを蹂躙すると19点にリードを広げる。
テネリフェはFG6割以上で決めるが、TOが大量でバレンシアにも6割以上で決められるなど良いところなく25点差で完敗となった。
チームスタッツ
チームスタッツは3Pがバレンシア7/20で35%、テネリフェは7/26で27%と確率はバレンシアで成功数は同じだった。
2Pはバレンシアが32/48で67%、テネリフェは19/32で59%と確率と成功数でバレンシアが圧倒。
FG全体ではバレンシアが39/68で57%、テネリフェは26/58で45%と確率と成功数でバレンシアが大きく上回った。
FTはバレンシアが13/21で62%、テネリフェは14/19で74%と確率と成功数でテネリフェが上回った。
リバウンドはバレンシアがOR10本のトータル38本、テネリフェはOR4本のトータル25本でバレンシアが圧倒。
TOはバレンシアが14個、テネリフェは17個で両チーム多めに出た。
個人スタッツ
個人ではバレンシアのセミ・オジェレイがドライブやブレイクなどでチームハイの17点とチームトップタイの6リバウンドで活躍。
ハイメ・プラディラはカットやトランジションでのフィニッシュなどで15点と1リバウンドに1アシストで貢献。
負けたテネリフェはカイル・ガイがドライブやFTなどでゲームハイの21点と1リバウンドに4アシストを記録。
マルセリーニョ・ウェルタスはドライブなどで10点と2リバウンドにチームトップの9アシストで貢献。
総括
プレイオフ圏内同士のチームとは思えないほどバレンシアがインサイドで優位性を得て勝利した。
バレンシアはORを大量に取ってのセカンドチャンスからフィニッシュやFTに繋ぎ、ディフェンスでもTOを誘発させてトランジションからイージーショットに繋げるなど2Pが非常に高確率だった。
インサイドで得点することでディフェンスも収縮し、フリーでバレンシアのシュートが打てることから3Pも結果的に高確率になった。
ただ、今節においては3Pはおまけというかインサイドを攻めたことによる副産物的な意味合いが強く、割合から見ても分かるようにバレンシアはインサイドゲームで支配した形だった。
バレンシアの方もTOは多かったのでテネリフェもトランジションからイージーショットを決めるなど2Pは高確率だったが、ORを取られすぎたことやディフェンスで踏ん張れなかったことが響いた。
ガイもスコアリーダーであるが、確率はよくなく、アテンプトが多いからスコアが伸びた形になりガイが本来求められるべきプレイをさせてもらえなかった。
これでバレンシアは終盤に入って好調で順位を一気に上げており、この調子をキープすればプレイオフに上位枠で進出出来る。
テネリフェもプレイオフ圏内をキープしており、圏外チームとは3ゲーム差以上離れているので残り4試合で1勝でもすればプレイオフ確定だろう。
問題はこの時点で未だに圏外のバスコニアであり、流石に8位と1ゲーム差とはいえ今の時点でバスコニアが圏外にいるのは心配になってきた。
ACBより遥かにレベルの高いユーロリーグでプレイオフに進出したバスコニアがACBでプレイオフを逃すかもしれないというのは緊急事態だろう。
日程を見ていないので残りの対戦相手がどこか分からないが、マンレサとの直接対決がない場合や直接対決があっても負けた場合は本当に崖っぷちになってしまう。
ホーベントゥートもまさかの圏外なのでどちらか一方はプレイオフを逃す可能性は高く、最後までACBレギュラーシーズンも見逃せない。