今回はユーロリーグ29節からオリンピアコスとパナシナイコスのカードをピックアップ。
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ギリシャ2強同士のダービーであり、6位のオリンピアコスと2位のパナシナイコスでプレイオフ圏内同士でもある試合はユーロリーグらしいロースコアゲームになった。
試合展開
オリンピアコスはインサイドでもアウトサイドでもショットを決められずFG23%で7点のみとスタートから躓く。
パナシナイコスはアウトサイドシュートを高確率で決めるが、インサイドでフィニッシュし切れなかったことやTOが響いて同点に追いつかれる。
オリンピアコスはアウトサイドシュートはほぼ決まらない中、パナシナイコスにTOを誘発させてトランジションからリードを得る。
パナシナイコスはアウトサイドシュートを高確率で決めて追い上げにかかるが、最後までTOが響いて6点差で敗北となった。
チームスタッツ
チームスタッツは3Pがオリンピアコス6/23で26%、パナシナイコスは9/22で41%と確率と成功数でパナシナイコスが上回った。
2Pはオリンピアコスが20/36で56%、パナシナイコスは12/32で37%と確率と成功数でオリンピアコスが圧倒。
FG全体ではオリンピアコスが26/59で44%、パナシナイコスは21/54で39%と確率と成功数でオリンピアコスが上回った。
FTはオリンピアコスが13/20で65%、パナシナイコスは14/18で78%と確率と成功数でパナシナイコスが上回った。
リバウンドはオリンピアコスがOR6本のトータル29本、パナシナイコスはOR9本のトータル40本でパナシナイコスが優勢だった。
TOがオリンピアコス7個、パナシナイコスは18個で大きく差が付いた。
個人スタッツ
個人ではオリンピアコスのモーゼス・ライトがドライブやブレイクなどFGパーフェクトでゲームハイの19点と3リバウンドに1アシストで得点を牽引。
アレク・ピーターズはシュートやオフボールの合わせなどで11点とチームトップタイの5リバウンドに1アシストで貢献。
負けたパナシナイコスはケンドリック・ナンがシュートを高確率で決めてチームハイの17点と1リバウンドに2アシストで活躍。
マティアス・レソートはポストプレイやドライブなどで11点と6リバウンドを記録。
総括
ロースコアの痺れるギリシャダービーであったが、オリンピアコスが絶好調のパナシナイコスを退けた。
勝敗の分かれ目はなんと言ってもTOであり、オリンピアコスは僅か7個に対してパナシナイコスは18個もの大量ミスからイージーな失点が大量に発生することになった。
それでいて6点差の試合なのでパナシナイコスは非常にもったいない試合だった。
オリンピアコスはTOからのイージーなフィニッシュで2P%も底上げ出来たので、TOがなければオリンピアコスの2Pも5割未満だった可能性が非常に高く、オリンピアコスもオフェンスが良いわけではなかった。
ヴェゼンコフが抜けたチームで順位が1位から大きく落ちている時点でヴェゼンコフの影響力を感じるが、それでもプレイオフ圏内のチームなので他の選手もやはりヨーロッパトップクラスが集まっているだけに強豪であることには今季以降も変わりなさそうである。
オリンピアコスはシーズン途中に加入したモーゼスが大活躍であり、中国、ヨーロッパ中堅、ユーロリーグ常連と1シーズン内あらゆるリーグで活躍してのスピード出世には驚いた。
他にもユーロリーグ常連チームでモーゼスを狙っているチームは多くあったと思うと同時に来季はユーロリーグチームと思っていたので今季中に引き抜きが行われるところにオリンピアコスの本気を感じる。
得意のトランジションゲームやリングへのアタックなど持ち味をハイレベルなユーロリーグでも存分に発揮してるのでプレイオフに向けてモーゼスを獲得出来たのは大きいかもしれない。
パナシナイコスもライバルに負けてしまったが、依然レアルの後ろに付けており、プレイオフを逃すことはなさそうである。
今季は近年のパナシナイコスの中でも最強のチームだと思うのでレソートやグラント、ナンがいる今季はベスト4以上も狙えると思うので期待したい。