今回はスペインACB27節からバレンシアとバスコニアのカードをピックアップ。
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4大チーム同士の対戦であるが、7位のバレンシアと9位のバスコニアで予想外に下位での対決となった試合はハイスコアゲームになった。
試合展開
バレンシアはアウトサイドのシュートもインサイドでのフィニッシュも好調かつFTも大量で一気に30点積み上げる。
バスコニアはバレンシアのオフェンスを止められないばかりか大量のFTも半分未満しか決められず28点ビハインドで折り返す。
バレンシアはアウトサイドシュートの確率が落ち始めるが、インサイドでは変わらず高確率で22点リードで最終Qへ。
バスコニアは2Pも3Pも6割以上かつFTもパーフェクトでいきなり14-0のランから入るが、慌てず対処したバレンシアに追いつけず10点差で敗北となった。
チームスタッツ
チームスタッツは3Pがバレンシア11/26で42%、バスコニアは12/26で46%と確率と成功数でバスコニアが上回った。
2Pはバレンシアが29/59で58%、バスコニアは22/34で65%と確率はバスコニアで成功数はバレンシアが上回った。
FG全体ではバレンシアが40/76で53%、バスコニアは34/60で57%と確率はバスコニアで成功数はバレンシアが上回った。
FTはバレンシアが20/29で69%、バスコニアは21/28で75%と確率と成功数でバスコニアが上回った。
リバウンドはバレンシアがOR12本のトータル34本、バスコニアはORが4本のトータル28本でバレンシアが優勢だった。
TOはバレンシアが7個、バスコニアが16個でバスコニアはミスが多すぎた。
個人スタッツ
個人ではバレンシアのクリス・ジョーンズがシュートやドライブなど高確率で決めてチームハイの27点と2リバウンドにチームトップの7アシストで2部門トップの大活躍。
セミ・オジェレイはシュートやポストプレイなどで25点とチームトップの7リバウンドに1アシストで貢献。
負けたバスコニアはマーカス・ハワードがシュートやドライブなどでゲームハイの36点と1リバウンドに2アシストで大活躍。
チマ・モニーケがドライブやオフボールの合わせなどで21点とチームトップの10リバウンドに1アシストでダブルダブルを記録。
総括
前半からバレンシアが終始圧倒しており、14-0のランで追い付き切れなかったバスコニアに勝機はなかったように思う。
両チームともにシュートやインサイドでのフィニッシュを効率的に決めており、FTも大量だったが、TOの一点においてバスコニアはバレンシアの倍以上出すなど敗因として明らかだった。
このTOからバスコニアは失点が増えており、バスコニアは100点取ったオフェンスが無駄になってしまった。
それでもバスコニアのハワードはいつもながらのメチャクチャなセレクションから理不尽なシュート力で得点を牽引しており、猛追にも大きく関わった。
バレンシアは下位枠とはいえプレイオフ圏内なので勝てて安心だが、バスコニアは今の時期に圏外なのは予想外すぎるというか少し危ないかもしれない。
ゲーム差が1なので絶望的ではないが、そもそも予算やロスター的にバレンシアともどもプレイオフ上位枠に位置していないとおかしいチームであり、プレイオフを逃すようなら大失態だろう。
ユーロリーグでは好調なのに国内でなぜこんなに苦戦しているのか分からないとともにバスケの面白い部分であるが、バスコニアがいつ逆転して滑り込むか、このままプレイオフを逃すようなビッグサプライズがあるのかに注目したい。