今回はスペインACB27節からグラン・カナリアとバレンシアのカードをピックアップ。


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7位のグランカナリアと6位のバレンシアで上下戦となった今節は接戦の好ゲームだった。



試合展開


グランカナリアはFTを高確率で決めるが、アウトサイドシュートはバレンシアと対照的で決まらずビハインドから入る。


バレンシアは一転してFG77%から21%の急転直下してTOも大量に出るなど得点が鈍って逆転される。


グランカナリアはインサイド以外での得点源を確保できず、FG27%で苦しむと終盤の9-0のラン以外まともに得点できず再びビハインド。


バレンシアはアウトサイドシュートの好調を維持するが、TOが大量に出て2Pは1本しか打てないなど偏ったオフェンスで停滞し、中外バランス良く得点するグランカナリアに8点差で逆転負けとなった。



チームスタッツ


チームスタッツは3Pがグランカナリア7/31で23%、バレンシアは11/30で37%と確率と成功数でバレンシアが上回った。


2Pはグランカナリアが21/35で60%、バレンシアは16/29で52%と確率と成功数でグランカナリアが上回った。


FG全体ではグランカナリアが28/66で42%、バレンシアは26/59で44%と確率はバレンシアで成功数はグランカナリアが上回った。


FTはグランカナリアが16/20で80%、バレンシアは8/13で61%と確率と成功数でグランカナリアが上回った。


リバウンドはグランカナリアがOR11本のトータル35本、バレンシアはOR10本のトータル39本でバレンシアが優勢だった。


TOはグランカナリアが14個、バレンシアは21個でバレンシアはミスが多すぎた。



個人スタッツ


個人ではグランカナリアのイーサン・ハップがポストプレイやトランジション、ダイブなどでチームハイの20点と4リバウンドに3アシストで活躍。


AJスロウターはシュートやドライブなどで13点と3リバウンドに3アシストで貢献。


負けたバレンシアはブランドン・デイビースがシュートやドライブなどでゲームハイの24点と4リバウンドに1アシストで得点を牽引。


ステファン・ヨヴィッチはドライブやカットなどで13点と5リバウンドにチームトップの9アシストを記録。



総括


逆転に次ぐ逆転の連続で面白い試合だった。


グランカナリアはアウトサイドシュートの確率に苦しんだが、TOを大量に誘発させてトランジションからイージーなフィニッシュやFTに繋げてしっかり決め切ったことが勝因になった。


逆にバレンシアはアウトサイドシュートを高確率で決めていたにもかかわらず、TOを20以上出すなど自らのオフェンスチャンスを潰して相手に機会を与えすぎており、自滅的なもったいない負け方だった。


バレンシアはFTも決まっておらず、上下戦で負けたのみならずプレイオフ下位枠に留まる現状はまずいので勝ちたい試合でこのような負け方は引きずりそうである。


グランカナリアはハップがバレンシアのビッグマン相手に素晴らしいプレイぶりで、数年前からユーロリーグでプレイしないのが不思議な選手の1人であったが、来季こそどこかユーロリーグチームが獲得しそうである。


グランカナリアはユーロリーグチームほどではないが、非ユーロリーグチームでが金持ちチームなのでハップ以外にもタレント選手が多くおり、バレンシア相手に勝ってもおかしくないチームなので結果に驚きはないが、そのグランカナリアでさえ現状7位というところにACBのレベルの高さが窺える。


レアルの独走はウニカハがどこまで並走出来るかにかかっているが、長続きするとは思えないので今季のACBは上位争いよりもプレイオフ枠ギリギリの争いの方が見ていて面白い。


バスコニアが依然プレイオフ圏外で危ない位置にいるのが気掛かりだが、ゲーム差的にプレイオフを逃すとは思っていないので今後も当落線上のチームに注目したい。