今回はオーストラリアNBL19節からニュージーランド・ブレイカーズとイラワラ・ホークスのカードをピックアップ。
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序盤が嘘のように順位を上げて5位のイラワラと6位のニュージーランドのプレイオフ圏内同士かつ上下マッチはプレイオフギリギリということもあり、白熱の試合となった。
1Q
ニュージーランドはアウトサイドシュートを高確率で決めるが、インサイドでのフィニッシュ率が悪く、TOも多く出てビハインドとなる。
イラワラは逆にアウトサイドシュートは丁重だが、インサイドではそれなりの確率で決めて3点リードで終える。
ニュージーランドはカートライトとマクダウェルの3P、ラブスタビシャスのブレイク、マクダウェルの3P、カートライトのプルアップミドルとドライブ、ラブスタビシャスの3P
で得点。
イラワラはロビンソンとハーヴィーのドライブ、ハーヴィーのカットから3点プレイ、フローリングのポストプレイ、ハーヴィーのフローター、クラークのドライブ、ヒッキーのプットバック、リーの3P、ロビンソンのブザービーター3Pで得点。
2Q
ニュージーランドは依然TOが多いが、アウトサイドシュートを高確率で決めて得点源にすると差を詰める。
イラワラはORを大量に取ってFTも大量に貰い得点源にするが、FGは33%と低迷して1点リードで折り返す。
ニュージーランドはラブスタビシャスのドライブと3P、チータムのプットバック、マティアングのブレイク、チータムのドライブから3点プレイ、カートライトのFTと3Pとミドル、ハーヴィーのFT、マクダウェルのドライブと3Pで得点。
イラワラはフローリングのダイブとFT、ジョンソンのブレイク、ベイレスの3PとFT、リーのFT、フローリングのプットバックから3点プレイ、ロビンソンのFT、フローリングのドライブで得点。
3Q
ニュージーランドは後半もTOが頻発するが、内外から高確率で決めてFG55%を記録すると逆転に成功する。
イラワラは大量のTOからトランジションで失点が増え、アテンプトの確保にも苦労するなど7点ビハインドで最終Qへ。
ニュージーランドはマクダウェルのドライブ、カートライトのブレイク、ラブスタビシャスとマクダウェルの3P、マティアングのダイブ、リアファのコーナー3P、カートライトのブレイクから3点プレイとドライブ、チータムのプットバック、カートライトのドライブから3点プレイ、チータムのC&Fで得点。
イラワラはクラークのドライブとフェイドアウェイミドル、ロビンソンのブレイク、クラークのカット、ロビンソンのドライブ、ハーヴィーの連続FT、クラークのドライブ、ヒッキーのプットバックとFTで得点。
4Q
ニュージーランドはようやく富樫が落ち着き、序盤連続失点から逆転されるもFTとペイントアタックから再び逆転。
イラワラはアウトサイドシュートが高確率で決まり13-0のランで逆転するも、リードを守り切れず3点差で敗北となった。
ニュージーランドはディレイニーのプットバック、カートライトのブレイク、ディレイニーのトランジション3PとFT、カートライトのミドル、マティアングのプットバック、カートライトのブレイクとプルアップジャンパー、スティールからチータムのブレイク、チータムのFTで得点。
イラワラはロビンソンの3P、フローリングのカット、ハーヴィーのロング3P、フローリングのドライブ、ハーヴィーの3P、ロビンソンのドライブ、リーのFTとカット、フローリングのFT、ハーヴィーの3P、クラークのアリウープで得点。
チームスタッツ
チームスタッツは3Pがニュージーランド11/23で48%、イラワラは7/23で32%と確率と成功数でニュージーランドが圧倒。
2Pはニュージーランドが24/49で49%、イラワラは24/54で44%と成功数は同じだが確率でニュージーランドが上回った。
FG全体ではニュージーランドが35/72で49%、イラワラは31/76で41%と確率と成功数でニュージーランドが上回った。
FTはニュージーランドが7/10で70%、イラワラは16/22で73%と確率と成功数でイラワラが上回った。
リバウンドはニュージーランドがOR11本のトータル42本、イラワラはOR16本のトータル42本でイラワラが優勢だった。
TOはニュージーランドが16個、イラワラ12個でニュージーランドはミスが多かった。
個人スタッツ
個人ではニュージーランドのパーカー・ジャクソン・カートライトがシュートやドライブ、ブレイクなどでゲームハイの31点と4リバウンドにチームトップの7アシストで2部門トップの大活躍。
ウィリアム・マクダウェル・ホワイトはシュートを高確率で決めて16点と4リバウンドに3アシストでマルチに活躍。
負けたイラワラはタイラー・ハーヴィーがシュートやドライブなどでチームハイの22点と3リバウンドに2アシストで得点を牽引。
サムソン・フローリングはポストプレイやプットバックなどで16点とチームトップの10リバウンドに3アシストでダブルダブルの活躍。
総括
上下戦らしい盛り上がる試合でニュージーランドが再逆転する形でプレイオフ圏内をキープした。
ニュージーランドはアウトサイドが高確率かつ大量に決まっており、大きな得点源に出来たことでFTやリバウンドでの劣勢と大量TOという不利な状況を乗り切れた。
中でもカートライトは相変わらずのモンスターパフォーマンスでドライブやトランジションからの得点獲得率は凄まじく、アンストッパブルだった。
イラワラはリバウンドでセカンドチャンスを数多く得ていたが、アウトサイドでもインサイドでも決定率に欠けたのが痛かった。
クラッチタイムのスローインからTOでチータムにブレイクされたのもタイムアウトを取らなければならなくなったのでプラン変更の要因にもなった。
逆にチータムの読みと球際の強さが光った。
これで両チームはプレイオフ圏内のままということになり、残り1節数試合を残すのみとなった。
ニュージーランドはラムが前節あたりで負傷退場してから復帰しておらず、戦力的に大きな痛手であり、今節ラム不在でも勝てたとはいえ不在が続くようだと厳しい。
ラムの復帰次第でニュージーランドの成績にも響きそうなのは心配である。
まだ両者とも連敗すればプレイオフ圏外に落ちる可能性があり、激戦模様のNBLとなっているが、序盤戦の記事でもプレイオフは不可能に近い断定をしてしまったイラワラがプレイオフ圏内にいるのは驚きである。
当時イラワラは借金が多い上でのリーグ最下位だったと記憶しており、そこから急激に順位を上げてきたのは全く予想できなかった。
メンバー的にもハーヴィーやフローリングのような良い選手はいてもスター選手はおらず、平均値も高いとは言えないメンバーだと思うのでタレントに頼らずチームで戦っての結果は素晴らしいとしか言いようがない。
このままイラワラがプレイオフに進出するのか、プレイオフでもタレントチームを撃破するのか分からないが、最後までどうなるか分からないプレイオフ争い含めて楽しみにしたい。