今回はオーストラリアNBL12節からニュージーランド・ブレイカーズとシドニー・キングスのカードをピックアップ。
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今季激戦でゲーム差の少ないNBLで現在3位のシドニーと9位のニュージーランドの試合はNBLらしい凄まじいハイスコアゲームになった。
1Q
ニュージーランドはハイペースなオフェンスからFTを大量に貰ってパーフェクトかつ2Pもほぼパーフェクトの高確率で15-0の特大ランでリードする。
シドニーは対照的にインサイドでもアウトサイドでもFTでも高確率を記録出来ずに12点ビハインドで終える。
ニュージーランドはマティアングのコーナー3Pとダイブ、カートライトのFTとターンアラウンドミドル、マティアングのFT、ラバスタヴィシャスのブレイクと4点プレイ、フォトゥのドライブ、リアファの3P、ラムのダイブ、カートライトのプルアップミドル、リアファのFT、ラムのパワードライブで得点。
シドニーはハンターのカット、トゥーフェイのFT、アダムスの3P、ボールデンとグローバーのドライブ、ボールデンのポストプレイ、ホッグの3P、ハンターのダイブで得点。
2Q
ニュージーランドは1Q入らなかったアウトサイドシュートを高確率で決めるが、ディフェンスを継続できず追い付かれる。
シドニーは2Pを10/11のほぼパーフェクトに加えて3Pも4割、さらにはFT10/10という驚異的なシュートタッチで同点にして折り返す。
ニュージーランドはフォトゥのFT、ラバスタヴィシャスのフローター、カートライトのFT、ピナウのC&F、リアファの連続3Pとカートライトとアバクロンビーの3P、ラムのポストプレイとドライブで得点。
シドニーはハンターのFT、ホッグのドライブから3点プレイとFT、ハンターのカットとダイブ、ギャロウェイのブレイクから3点プレイ、トゥーフェイのFT、ボールデンのカット、トゥーフェイのコーナー3Pとノイのトランジション3P、トゥーフェイのポストプレイから3点プレイ、ブルースのドライブから3点プレイ、ギャロウェイとノイの3連続ドライブで得点。
3Q
ニュージーランドはいきなり9-0のランで入ると、大量のORから2Pも3Pも5割を超える高確率で断続的なランから引き離す。
シドニーはTOが大量に出てトランジションから失点が増えるとともにFGも33%に急落して18点ビハインドにまで広がって最終Qへ。
ニュージーランドはラムとラバスタヴィシャスの3P、ラバスタヴィシャスのブレイクから3点プレイ、マティアングのプットバックとFT、アバクロンビーのFT、リアファとラムの3P、マティアングのプットバックとC&F、カートライトのブレイク、フォトゥのカット、ブルースとアバクロンビーのドライブで得点。
シドニーはノイのコーナー3PとドライブとFT、グローバーの3P、アダムスのFT、アバクロンビーのドライブで得点。
4Q
ニュージーランドはTOが大量に出るが、インサイドで着実にフィニッシュしつつFTを18本も貰って逃げ切りの材料にする。
シドニーはアウトサイドシュートを高確率で決めつつFTを14/15の多投かつ高確率で得点源にするが、インサイドでフィニッシュしきれず8点差での敗北となった。
ニュージーランドはラムとアバクロンビーのコーナー3P、ラムのFTとフェイドアウェイミドル、マティアングとカートライトの連続FT、ラブスタヴィシャスのブレイク、ラムのFTとドライブ、ラブスタヴィシャスとカートライトとリアファのFTで得点。
シドニーはホッグのドライブ、アダムスの連続FTと3PとFT、グローバーとノイとホッグの3P、ホッグとギャロウェイのFT、トゥーフェイのC&F、ブルースとトゥーフェイのFT、ノイの3Pで得点。
チームスタッツ
チームスタッツは3Pがニュージーランド12/30で40%、シドニーは11/28で39%と確率と成功数でニュージーランドが上回った。
2Pはニュージーランドが23/36で64%、シドニーは20/36で56%と確率と成功数でニュージーランドが上回った。
FG全体ではニュージーランドが35/66で53%、シドニーは31/64で48%と当然ながらニュージーランドが確率と成功数で上回った。
FTはニュージーランドが27/37で73%、シドニーは28/32で87%と確率と成功数でシドニーが上回った。
リバウンドはニュージーランドがOR12本でトータル32本、シドニーはOR12本のトータル37本でニュージーランドが優勢だった。
TOはニュージーランドが13個、シドニーは20個でシドニーはミスが多かった。
個人スタッツ
個人ではニュージーランドのアンソニー・ラムがシュートやドライブなどでゲームハイの24点と4リバウンドに3アシストで得点を牽引。
パーカー・ジャクソン・カートライトはドライブやFTなどで17点と3リバウンドにチームトップの9アシストでスコアリングとゲームメイク両面で活躍。
負けたシドニーはクアット・ノイがシュート中心にチームハイの19点と4リバウンドに1アシストで活躍。
DJホッグはシュートやドライブなどで15点と2リバウンドにチームトップの8アシストで貢献。
総括
レギュレーションのみで両チームが100点オーバーするNBLらしいハイペースかつハイスコアの試合となった。
両チームともにシュートタッチが素晴らしく、攻守の切り替わりが激しい展開の中でもシュートが良く決まっていた。
FTも両チーム30本以上打つなど乱打戦の殴り合いの中でシドニーがTOを20個も出したのは大きな痛手になった。
後半で引き離されるきっかけになったのもTOからのトランジションゲームでの失点であり、一度はカムバックしたのに再びTOからリズムを明け渡したのは勿体無かった。
特に残り1分44秒で5点差の場面からシドニーがTOを連発して失点したことはニュージーランドに大きく勝利が傾き、ファウルゲームをせざるを得ない状況に追い込まれた。
ニュージーランドはカートライトとラムのバックコート陣が得点を引っ張った一方で、シドニーはノイとホッグのフロントコート陣が得点を引っ張るなど対照的だったのも面白かった。
カートライトのプッシュ力とラムの驚異的なフィジカルはタレントで上回るシドニーを終始圧倒するなど強烈だった。
この勝利でもニュージーランドは借金状態であるが、今季のNBLは大激戦で、上位でも貯金がほとんどなく、プレイオフ圏外で借金状態のチームもあるなど実力伯仲の面白い混戦状態になっている。
圏外チームともゲーム差が少なく、圏外からの逆転圏内入りもあり得るので今後も順位の乱高下が起きる可能性は高く、見逃せない。