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un piquillo de amarillo

リーガ・エスパニョーラのサッカークラブ、ビジャレアルCFの歩みの記録

セビージャの決勝進出
UEFAヨーロッパリーグのバレンシア対セビージャは劇的な結末になりました。バレンシア贔屓だったので残念。

UEFAインタートトカップを除けばひとつのトロフィーも手にしていないビジャレアルファンからすると、セビージャはタイトルに恵まれ過ぎていると思ってるので、決勝はヨーロッパタイトルに飢えているベンフィカを応援します。






セビージャとバレンシアの差
セビージャのエメリ監督は相手をリスペクトすることで有名ですか、リーガのアスレティック戦で主力を温存してヨーロッパリーグのバレンシア戦に懸けたことが、アウェーゴール差という僅かな差を生んだのかなと思います。

一方のバレンシアは、リーガのアトレティコ戦で勝利を狙いました。それが数日後の悪夢につながったのではないかと。

もっとも、若手の勢いを活かして勝利を狙いったことが間違いだったとは決して思いません。仮にアトレティコに勝利していたら、引き分けていたら、セビージャ戦や来シーズンにつながる好循環を生んでいたと思います。

バレンシアがタイトルホルダー枠で来シーズンのヨーロッパリーグに出場する可能性はなくなりましたが、逆にリーガでダークホースになる可能性を秘めていると思います。


一方のセビージャ。バレンシア就任後すぐにスーペルコパを獲得しただけのエメリ監督にしてみれば、欧州タイトルは指導者としての格を上げるチャンスです。仮に優勝したとしても、レアルマドリードやバルセロナのような真の強豪で指揮を執っている姿はまったく想像できませんが・・・。
2年間で24得点を決めたデル・ピエロが契約満了にともなってシドニーFCを退団。新天地として日本、中国、アメリカが浮上しているそうですが・・・。

日本では特定のクラブの名前が出ているのでしょうか。中国は広州恒大、アメリカはDCユナイテッドの名前が出ています。




メジャーリーグサッカーにデル・ピエロが移籍するとなると、アンリやベッカムと同じく、過去最大級の大物です。まあ過去といってもたった7年間ですが。

DCユナイテッドは昨シーズンの成績が悪かったのにも関わらず、特別指定選手枠を2つ空けて2014年シーズン開幕を迎えたようです。今年はじめからはデル・ピエロとの交渉に全力投球していて、エディ・ジョンソンと2トップを組ませる気なのかもしれません。

日本語記事では「子どもの教育面も考えてクラブを決める」と書かれてましたが、その点でもDCユナイテッドはMLSの他クラブやJリーグのクラブより有利そうです。

ユベントスからの移籍先にシドニーFCを選んだ点からも、デル・ピエロはベッカムなどと同じく、世界的な都市以外は移籍候補から除外するタイプの選手のような気がします。


シドニーFCで受け取っていた年俸は400万ドルだそうです。一方のMLSでは、アンリの2014年度年俸は435万ドル、ベッカムの2012年度(引退時)年俸は400万ドルらしいので、39歳のデル・ピエロは年齢面でマイナス査定があったとしても、300万ドルから400万ドルの年俸は固い。

Jリーグのクラブが獲得競争で逆転勝利したら面白いのですが、フォルラン以上の経費がかかりそうだし、この中途半端な時期まで外国人枠を空けておかないといけません。

DCユナイテッドに境遇が似てそうなのが名古屋グランパスですが、まあグランパスは将来のビジョンとか考えてるクラブではないですよね。さてさて、新天地はDCユナイテッドになるのでしょうか。



キプロス島地形
(キプロス島)

キプロス島
(キプロス島)


ラルナカを拠点とするアノルトシス・ファマグスタ

UEFAチャンピオンズリーグで躍進して以来、キプロス・ファーストディヴィジョン(1部)のアノルトシスのことは以前から気になっていた。アノルトシスは北キプロス(北キプロス・トルコ共和国)の都市ファマグスタの名を冠しているが、1974年以来30年間暫定的に南キプロス(キプロス共和国)で活動しているギリシャ系のクラブである。

2008-09シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ・プレーオフでオリンピアコス(ギリシャ)を下し、キプロスのクラブとして初めて本大会グループリーグに出場。インテルなどと同居したグループリーグでもパナシナイコス(ギリシャ)を下している。


Refugee Clubs(亡命クラブ)の誕生
1934-35シーズンに(統一)キプロス・リーグが開幕し、キプロス島全島のクラブが参加した。開幕時のクラブ構成は、ギリシャ系7クラブ、トルコ系1クラブ(チェティンカヤ・テュルクSK)。1955年に統一キプロス・リーグから北キプロス・リーグが分離すると、南キプロス・リーグがギリシャ系、北キプロス・リーグがトルコ系のリーグとなり、アノルトシスのような北キプロスの都市からの南キプロス・リーグ参戦、また逆に南キプロスの都市からの北キプロス・リーグ参戦もあった。

しかし、1974年にトルコがキプロス島に侵略すると、キプロス島が完全に南北に分断された。アノルトシスのように拠点を南キプロスに移して活動する、Refugee Clubs(亡命クラブ)が生まれた。アノルトシスの他には、同じくファマグスタを本拠地としていたネア・サラミスもRefugee Clubのひとつ。

アノルトシス


北キプロスのRefugee Clubs
アノルトシスは暫定的に南キプロスで活動していても、正式な本拠地は北キプロスのまま。アノルトシスのようなクラブがあれば、逆もあり得る。調べてみたら、バフ・ユルキュ・ユルドゥSKが見つかった。このクラブは南キプロスのパフォスが正式な本拠地だが、暫定的に北キプロスで活動している。ギリシャは北キプロスの存在を認めていないからか、Wikipediaギリシャ語版には北キプロス・リーグ(クゼイ・クブルス・シュペル・リグ)の記事がない。

北キプロスサッカー連盟は国際サッカー連盟(FIFA)や欧州サッカー連盟(UEFA)に加盟していないし、今後認められる可能性もないと思う。数年前までのジブラルタルの例に似ている気もするが、イギリスの海外領土としての地位が国際的に認められているジブラルタルと、トルコ以外の国家が承認していない北キプロスを同等には扱えない。


まとめ
結局困るのは選手。北キプロスの選手は国内リーグでしかプレーできず、欧州カップ戦でプレーするにはトルコ・リーグのクラブに移籍するしかない。陸続きのジブラルタルとかコソボならともかく、海を渡って国外に出られる選手がどれだけいることだろう。

現状で国際サッカー組織加盟を目指すか、南北キプロスの統一リーグを目指すか、(できるのかわからないけど)トルコ系選手個人での南キプロス・リーグ参加を目指すか、何がベストなのか見当がつかない。


参考リンク
Wikipedia英語版「アノルトシス・ファマグスタ
Wikipedia英語版「バフ・ユルキュ・ユルドゥSK
宇都宮徹壱ウェブサイト「アウトサイダーたち」2008年8月31日


MLSロゴ

4月2日にメキシコ代表と対戦したアメリカ代表。ほぼメジャーリーグサッカー組&メキシコ・リーグ組のみで構成し、欧州組はバイエルンのジュリアン・グリーンのみが招集されました。グリーンは世代別ドイツ代表でプレーしていた選手で、A代表はドイツ代表ではなくアメリカ代表を選択したことが記事にもなりました。


MLSのホームグロウン選手制度
ところで、メジャーリーグサッカー(MLS)の特別指定選手制度(Designated Player Rule)については知っていても、ホームグロウン選手制度(Homegrown Player Rule)については今まで知りませんでした。これはプレミアリーグのホームグロウン・ルールとはまったく異なる制度。MLSスーパードラフトに縛られることなく、下部組織の選手を1年に2人までトップチーム契約できる制度で、2008年に制定されました。

Wikipedia英語版によると、現時点で制度が適用された選手は計76人。2008年の1人、2009年の2人、2010年の6人、2011年の15人、2012年の11人、2013年の27人、2014年の14人(現時点)と、制度の適用は年々増えています。MLSでプレーする選手のうち、25歳以上の選手はドラフト指名選手、特別指定選手(主に外国籍)の2種類なのに対して、24歳以下の選手(ルール制定時点で18歳以下)はドラフト指名選手、ホームグロウン選手、特別指定選手の3種類に分けられるのだと思います。


ホームグロウン選手制度
(例:トロントFCのロースター構成)


ホームグロウン選手のアメリカ代表招集
気になったのは、アメリカ代表に何人のホームグロウン選手がいるのかということ。4月2日のメキシコ戦の招集23選手を調べてみたところ、1990年生のビル・ハミド(DCユナイテッド)と1993年生のデアンドレ・イェドリン(シアトル・サウンダーズ)の2人が該当しました。23人中2人は少ない気もしますが、制度が適用される可能性のある24歳以下の選手は5人しかいないので、5人中2人ということもできます。

アメリカ合衆国は広大で、MLSのクラブが居住地域にない選手がほとんどだと思います。日本のように下部組織勢が高校勢を駆逐するようなことは起きないかもしれません。今後は増加率も鈍るでしょうが、ホームグロウン選手が増えていくのは間違いない。ドラフト制度でチーム間の戦力格差を狭めつつ、ホームグロウン選手制度でドラフトの問題点を解消しようとするあたりは、さすがMLSだなと思いました。


MLSクラブの本拠地位置図
(MLSクラブの本拠地の一覧)
スペインでは17の自治州すべてに、プリメーラ(1部)経験のあるクラブが最低1クラブは存在するようです。有力クラブが北イタリアに集中するイタリア、旧西ドイツに集中するドイツ、ロンドンと北西部に集中するイングランドなど、他のサッカー大国とは異なってスペインが誇れる点だと思います。


CFエストレマドゥーラ
(CFエストレマドゥーラのロゴ)


ビーレフェルトのように存在感が薄いエストレマドゥーラ州でさえも、1990年代後半にはCFエストレマドゥーラとCPメリダがプリメーラに在籍していたようです。

どちらかがプリメーラに昇格するとどちらかがセグンダに降格し、2クラブが交互にトップリーグに在籍していたというのが面白い。Futbolmeによればエストレマドゥーラ州第3のクラブはCDバダホスですが、1990年代には11シーズン連続でセグンダ(2部)に在籍していたようです。


エストレマドゥーラ州のクラブ

1977-78シーズン(リーグ改革後初年度)以降の3クラブの成績を図化してみました。濃い茶色ほど上位のリーグです。これを見ると、3クラブとも1980年代までは下部リーグに所属していたものの、1990年代にプリメーラかセグンダまで上り詰め、2000年代には低迷してクラブ解散に至っているのが共通しています。

私がリーガファンになったのは2000年代半ばであるため、1990年代にエストレマドゥーラ州のクラブが躍進した理由はわかりません。しかし、これだけはっきりとした成績の変化には理由があるはずです。


参考サイト
Futbolme

MLSにアトランタのクラブが参入
2014年4月18日、メジャーリーグサッカー(MLS)の22番目のクラブの本拠地にアトランタが選ばれました 。スタジアムはNFLのアトランタ・ファルコンズと共用し、2017年シーズンから参戦するようです。アトランタ大都市圏は全米第9-12位の約550万人の人口を持つ都市圏です。クラブ名称は未定で、フランチャイズ権は7,000万ドル。

2002年以降、テキサス州以外のアメリカ南部はMLSの空白地帯でしたが、2015年シーズンに参戦開始するフロリダ州オーランドのクラブ、2017年シーズンに参戦開始するフロリダ州マイアミのクラブと合わせて、南部のクラブが一気に3クラブまで増えます。いずれも地理的には東地区で、東西カンファレンスのバランスが崩れるため、スポルティング・カンザスシティやヒューストン・ダイナモが西地区に移籍するらしい。


アトランタ都市圏の市場規模
これまでMLSのクラブがなかった都市圏の中でもっとも人口の多い都市圏がマイアミであり、マイアミの次がアトランタ。アメリカ南部の経済の中心地とはいえ、アトランタはあまりサッカーが盛んな地域ではないようです。すでにNFL(ファルコンズ)とMLB(ブレーブス)とNBA(ホークス)のクラブがあり、カレッジスポーツもライバルになるようです。

また、リーグ側は参戦希望クラブにサッカー専用スタジアムの建設を求めています(いちおう義務付け?)が、アトランタの新クラブはNFLのファルコンズとの共有になる様子。それでも新規加入クラブに選ばれたのは、「オーナーの財力と都市圏の市場規模が抜群だから」だそうです。


北米サッカーリーグ(NASL、2部相当)にはアトランタ・シルバーバックスというクラブがあり、実力面でも人気面でもNASLを代表するクラブのようですが、シルバーバックスの1部昇格という形ではなくクラブを新設してMLSに参戦するというのがアメリカンスポーツらしい。シルバーバックスのファンの多くがMLSクラブに移動しそうですが、シルバーバックスに対する金銭的な補償などはあるのでしょうか。

リーグ側が財力のあるクラブを厳選して利益を独占するプレミアリーグ的な手法は間違っていないとは思いますが、アメリカ以外のサッカーファンには疑問が残るのも確かです。


アトランタのスカイライン
(ミッドタウンのスカイライン。とても北部っぽい印象。)
2013-14シーズンも佳境ですが、今シーズンにセグンダ・ディビシオン(2部)でプレーしている選手で、来シーズンにプリメーラ・ディビシオン(1部)でプレーできる選手はほんの一握り。


自力でプリメーラに昇格した選手
下の表は「個人昇格選手」の一覧。「2012-13シーズンにセグンダのクラブでプレーし、所属クラブはプリメーラ昇格を果たせなかったが、2013年夏にプリメーラのクラブに完全移籍した選手」を「個人昇格選手」としました。要するに、2部のクラブから1部のクラブに移籍した選手です。

プリメーラ昇格を果たせなかったセグンダの19クラブ(約475人)のうち、個人昇格できたのはたった12人でした。また、クラブがプリメーラ昇格を果たしても、自身もプリメーラでプレーできるとは限りません。契約更新できずに引き続きセグンダでプレーする選手も多いと思います。

個人昇格選手


ビトーロ
(セビージャのビトーロ)

自力でプリメーラに残留した選手
下の表は「自力残留選手」の一覧。「2012-13シーズンにプリメーラのクラブでプレーし、所属クラブはセグンダに降格したが、2013年夏にプリメーラのクラブに完全移籍した選手」を「自力残留選手」としました。要するに、2部に降格したクラブから1部のクラブに移籍した選手です。

マヨルカ、デポルティーボ、サラゴサの3クラブ(約75人)のうち、自力で残留できたのはわずか6人でした。A代表歴がないのは2人だけで、6人ともプリメーラでの経験が豊富な選手です。リーガファンにはおなじみの面子ばかりであり、確実に戦力になることが見込めなければ、プリメーラに残ることはできないようです。

自力残留選手

ジオバニ
(ビジャレアルのジオバニ)

まとめ
カテゴリーを跨いだ移籍はかなり難しい。ベティスのホルヘ・モリーナやルベン・カストロは私が好きな選手で、ふたりともプリメーラでの実績十分ですが、来シーズンもプリメーラで見ることができるかどうかはわかりません。年齢を考えるとふたりとも今シーズンが最後になってしまいそうです。


※国外クラブからの移籍選手、ローン移籍選手などは計算が複雑になるので除外しています

4月17日以前に書いてた文章。4月18日に大きなニュースがありました。


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メジャーリーグサッカー(MLS≒アメリカ1部)は現在19クラブで争われていますが、2015年シーズンには新たに2クラブが加わって21クラブとなり、さらに2016年以降に1クラブの参戦が決定しています。


今後新規参入するクラブ
2015年に新規参入するクラブはニューヨーク・シティFC(ニューヨーク市)とオーランド・シティSC(フロリダ州)。2013年5月に参戦が決定したニューヨーク・シティFCは、イングランドのマンチェスター・シティと野球のヤンキースによって所有されるクラブということで話題となりました。

22番目のクラブの名称は決定していませんが、デヴィッド・ベッカムがオーナーを務めてフロリダ州マイアミに本拠地を置くことが決定しています。2013年10月末に噂が報じられ、クラブ設立の正式発表は2014年2月5日でした。参戦開始は2017年のようですが、この3月末にはスタジアム建設に向けた障害が報じられました。

ニューヨーク・シティFC
(フットボールディレクターのクラウディオ・レイナ=左)


レッドブルズとコスモス
ニューヨーク・シティFCの参戦決定の記事を読んで気になったことが2つあります。既存のクラブであるニューヨーク・レッドブルズとニューヨーク・コスモスの扱いについてです。

MLSのレッドブルズのホームスタジアムはニュージャージー州ハリソンにあります。ハリソンはニューヨーク市中心部から10km程度と近いものの、ニューヨーク・シティFCはニューヨーク市内にホームスタジアムを建設する予定で、レッドブルズの観客をごっそり奪ってしまうことも考えられます。

コスモスは北米サッカーリーグ(NASL≒実質2部)に参戦しながらMLS参入の機会をうかがっていたクラブです。ところが、後発のニューヨーク・シティFCのMLS参入が認められたため、今後コスモスがMLSに参入するのは難しそう。将来的なMLS参入を前提としてチーム運営に加わっていた選手やスポンサーが離れてしまわないか心配です。

レッドブル系列クラブ
(レッドブル系列クラブ)


「昇格」ではない「新規参入」の理不尽さ
レッドブルズが後発組のニューヨーク・シティFCに主役の座を奪われてしまいそうなのは理不尽です。また、実際にチームを持ってNASLに参戦しているコスモスがMLS参入を認められず、チームは持っていないが魅力的な構想を示したニューヨーク・シティFCがMLS参入を認められたのも理不尽です。

野球ファンならフランチャイズの移転や新設はありふれたことなのかもしれないけど、サッカーファンにはもやもやすることばかり。Jリーグ入りを希望するクラブが都道府県リーグ/地域リーグ/J3と昇格していかなければいけないピラミッド構造がとても健全に思えます。

アメリカサッカー連盟の戦略としていわゆる「プレミアリーグ」を形成したいのは理解できるし、将来的にアメリカンスポーツ方式がヨーロッパに流入する可能性もありますが、昇降格がなく新規参入を認めるのは違和感があります。

プリメイラ・リーガでベンフィカが優勝しました!  昨シーズンまではポルトがリーグを支配していたはずなのに、今シーズンはベンフィカが4冠に挑戦しています。


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各国のリーグカップ
イングランドのキャピタル・ワン・カップではマンチェスター・シティが優勝しましたが、フランスのクープ・デュ・ラ・リーグはパリ・サンジェルマンの優勝で幕を閉じました。

リーグカップというとオープンカップよりも格が低くて、思わぬ伏兵が優勝するイメージがありますが、今シーズンは両国とも強豪が優勝し、大会スポンサーにとっては良いシーズンだったでしょうか。


ポルトガルのリーグカップ
ポルトガルにもリーグカップ(タッサ・ダ・リーガ)がありますが、大会形式はナビスコカップもびっくりの複雑さです。

1次リーグ→2レグ制ラウンド→2次リーグ→準決勝→決勝と進行していきます。こんな大会形式を考えた人は誰なんでしょうか。デヴィッド・モイーズ氏以上のフットボール・ジーニアスです。




疑惑の3分遅延とPK判定
2013-14シーズンのポルトガルリーグカップ準決勝の片方は2月半ばに行われましたが、もう片方はまだ試合を行っていませんでした。しかし、ベンフィカ-ポルト戦はようやく4月27日に行われるようです。片方だけ延期された背景には、2次リーグの最終戦が関係しています。

2次リーグは計16クラブが4クラブずつ4グループに分かれ、各グループの首位クラブのみが準決勝に進出できます。グループBではポルトとスポルティングが同組となり、3試合中2試合を終えて勝ち点4で並んでいました。


最終節2試合は同日同時刻に開始予定でしたが、なぜかポルト-マリティモ戦の開始が3分遅れます。3分先にキックオフしたスポルティング-ペナフィエル戦はスポルティングが順当に勝利。

ポルト-マリティモ戦は終盤までマリティモがリードしており、スポルティングの準決勝進出が決まりかけていました。ところが、ポルトは85分に同点ゴールを決めると、90+4分にPKを決めて逆転勝利。

勝ち点7でポルトとスポルティングが並びましたが、得点数で1上回ったポルトが準決勝進出を決めました。ちなみに、仮に得点数も並んでいたら、平均年齢が若いほうが準決勝に進む大会規定があったようです。


(疑惑の試合)


試合後の対応
不自然に試合開始が遅れたこと、ライバルクラブのスコアを見極めてからロスタイムにPKで決勝点を挙げた(ように見える)こと。物的証拠はないものの、ポルト/マリティモ両クラブの八百長もしくはポルトの審判買収を疑う人がいてもおかしくない状況です。

ポルトガルサッカー連盟が調査を開始し、懲戒委員会がポルトに罰金&警告処分を科しましたが、その理由は「試合開始が遅れたため」。結局ポルトの準決勝進出は認められ、スポルティングが処罰の軽さを不服として告訴。この影響で準決勝の開催は遅れに遅れていました。


リーグカップの行方
ポルトガルリーグカップのベスト4は、ポルトガルカップのベスト4とまったく同じで、ポルト、ベンフィカ、リオ・アヴェ、ブラガの4クラブ。対戦相手まで同じで、裏カードでは2大会ともリオ・アヴェがブラガを下して決勝に駒を進めています。

裏カードと同じなら、表カードでもベンフィカが2大会とも決勝に進むことに。今週末のリーグカップ準決勝でもポルトが敗れると、ベンフィカの国内3冠が現実的なものになり、ポルトの疑惑はうやむやのままシーズンが終了して、ワールドカップ一色になるのでしょう。



ポルト-マリティモ戦
(注)ハイライト映像を見る限り、ポルトに与えられたPKは正当なものでした。PKまでの4点はいずれも美しいゴール。結局のところ、単に疑わしい状況が重なってしまっただけでしょう。
2013年10時点のFusion.netの記事を抄訳し、2014年時点の情報に更新。「外国人選手を獲得しないクラブ」についての記事。


アスレティック・ビルバオ(スペイン)
(略)

チーバス・グアダラハラ(メキシコ)
(略)


CDエル・ナシオナル(エクアドル)
首都キトを本拠地とし、エクアドル・リーグでは13回優勝している。1960年代に退役軍人によって設立されたエル・ナシオナルは、設立時の選手の多くが軍隊に所属していた。

設立から半世紀の間はエクアドル空軍がクラブの一部を所有していたが、2013年に初めて民主的な投票で代表が決定した。依然としてメンバーはエクアドル人選手にこだわっている。

エル・ナシオナル
(エル・ナシオナルのファン)


ベイタル・イェルサレム(イスラエル)
1936年設立。アラブ人選手を獲得したことがないイスラエル・プレミアリーグで唯一のクラブである。

経営陣は「アラブ人選手にも門戸が開かれている」と主張し、ファンに愛されたムスリムの選手もいたが、クラブがムスリムのチェチェン人選手を獲得しようとした際には、急進的な分離主義者のファンからの抵抗にあった。

2005年にはムスリムのナイジェリア人選手が在籍したが、ファンからの嫌がらせを受けて短期間で退団した。

ベイタル・イェルサレム
(ベイタル・イェルサレムの本拠地)


レンジャーズFC(スコットランド)
強固なプロテスタントのアイデンティティを持ち、1970年代まではカトリックの選手を避けてきた。逆にライバルのセルティックFCはアイルランドのカトリックにルーツを持つ。現在の両クラブは宗派に関係なくスター選手を獲得している。


デポルティーボ・サプリサ(コスタリカ)
下部組織の選手に信頼を寄せており、長期間に渡って外国人選手を獲得してこなかった。2014年2月時点のスカッドにはグアテマラ系アメリカ人、メキシコ人、ボリビア人選手が在籍している。



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この記事の中で、「foreigner」は他国籍、他民族、他宗派の3通りの使われ方をされています。


アスレティック・ビルバオやチーバス・グアダラハラと同じように、エクアドルのCDエル・ナシオナルも他国籍の選手を獲得しないクラブ。2年くらい前にFIFAフットボール・ムンディアルで取り上げられていたような。

国軍系というくくりで見れば尚州尚武(韓国)も似たようなものですが、外国人選手を在籍させない(エル・ナシオナル)のと在籍できない(尚州尚武)のが異なる点なのかな?


イスラエルは民族別にクラブが分けられてそうなイメージですが、ベイタル・イェルサレム以外のクラブはすべてユダヤ人とアラブ人の混成チームなんでしょうか。複数の民族で構成されている国には似たようなクラブがありそう。

レンジャーズと同じくプロテスタント色の強いクラブにはリンフィールド(北アイルランド)がありますが、ライバルのグレントランはカトリック色が強いわけではない様子。

デポルティーボ・サプリサは「長期間に渡って外国人選手を獲得してこなかった」だけであって、どのくらいの期間純血を維持していたのか、いつから外国人選手を獲得し始めたのかはよくわかりません。


次回予告 : スウェーデンかアンドラの移民系クラブについて(たぶん5月なかば)