イカです。
てか、全然張ってないんじゃ無いの?!
イカ画伯が渾身のイラストを描いてみた!!モンゴリ系エンジンのカムチェーン廻り。
(上記図の位置関係での弛み)
プッシュロッド内のボールがワンウェイバルブの役割をして、ロッド内に入ってきたオイルを逃がさないようにしてる。よく考えたな~
もうネタが脱線しまくりでどこの伏線に戻ったら良いのか(CRMとか・・・)だんだん分からんなってきたvvv
さて、前回の続きいきます。
③いきます。
モダンヘッドを装着して試運転の時から気になっていたのがカムチェーンが暴れる音です。
もうアイドリングの時からシリンダ付近より『ジャッジャッッジャ』とリズミカルに異音がしていた。昔からこのエンジンはカムチェーンが緩い(張り切らない?)と思っていたが4Vヘッドを付けて酷く露呈した感じになった。
シリンダ周りを分解してみると案の定弛んだチェーンが擦れた跡がある。

と、言いたいところだが12Vエンジンは基本的にオートテンショナーだから緩むはずはないのだ。カムチェーンが弛むのは所説あるが、イカのネット調べだと大きく二つの要素があるらしい(細かい事をいったらキリがない)。
①オートテンショナーの故障
②ヘッド(カムシャフト)の負荷が大きすぎてテンショナーが負けてしまう。
①は置いといて、問題は②。
カムチェーンがら音がでるという人の9割がカスタムヘッドを装着している。中でもその半数以上が『ローラーカム』を使ったヘッドを使ってる人。実際にわたしもシフトアップのビックヘッドではカムチェンの遊ぶ音が無かったのにモダンの4Vヘッドを使ってから急に音が鳴り始めた。
『カムチェーンが遊ぶ=カムチェーンテンショナーの張りが甘い』
結論から言えば正解なのだが、なぜこんなに極端にチェーンが遊んでしまうのか?
(ここからの話はあくまでも私の実況と推測であり正解かどうかは不明であるのであしからず。)
まずは下の図(見れるかな?)

細かい説明なんか無くても配置の関係から察してください(笑)。
この図はクランクが回ってカムを押し上げてる状態です。クランク軸が回るとチェーンAが引っ張られるためテンションが掛り、チェーンBはカムに負荷があるため弛んでしまうが、テンショナーがチェーンを張っている(正確には押し込んでいる)ため弛む事は無い。カムシャフトの上支点に達するまでチェーンAにはカムを回す力が必要なため張りつづける。この時点でチェーンはテンショナーが効いてるため弛む事は無い。
問題はこの次↓

この図はロッカーアームがカムの上支点を超えた状態になる。
問題はロッカーアーム(ローラー)がカムの山を乗り越えた所からだ。クランクが回りローラがカムの山を乗り越えると今度はローラーがカムシャフトを強制的に押し込みカムシャフトを強引に回そうとする力(黄色の矢印)が発生する。すると、一定の回転数で回ってるクランクに対しカムシャフトはエンジンの推力以外にローラーがカムを回そうとする推力(黄色の矢印)が発生する為、チェーンBが引っ張られテンションアームが押し戻され、テンションアームが押し戻された分の『弛み』がチェーンA側に集中してしまう。

(プッシュロッドの色が銀色っぽく光ってる処がテンショナーが暴れた証拠)
ローラーロッカーアームは普通の摩擦タイプのロッカーアームに比べてカムの面に対し点で接触する(摩擦抵抗がほぼ0)のでローラーロッカーアームがカムシャフトを押し込む力もなおさら強い(反応が良い、ビックヘッドはバルブスプリングのレートが高い)。カムチェーンが弛む=バルブの開閉タイミングがズレるという事です・・・場合によってはピストンとバルブのサージングを起こします。この一時的に緩い状態が連続的に発生するとクランクとの同期が取れない上に高回転時にチェーンが遠心力で膨らみ遊んでしまっている可能性が高いワナ。
この現象にさらに追記するならばオイルポンプのギヤがよく摩耗してる話を聞くがこれもカムチェーンの弛みが原因である事が多い。オイルポンプ(トロコイド圧送)は意外に負荷が大きい。オイルクーラーやらサーモスタットやらオイルライン上の負荷が増えると当然の事ながらオイルポンプも『オイルを送る力』が必要になる。しかし、モンゴリ系のエンジンのオイルポンプギヤは、カムチェーンが『乗ってるだけ』なので少しでもチェーンが弛むと直ぐにスベってしまい、結果、スプロケットの山を潰してしまいオイルポンプが回らずオイル系の循環不具合になる。
(長くなった・・・・モンゴリユーザーさんならみんな知ってる話ですがvvv)
さて、ではこの現象をどのように打開するか?答えは簡単でカムチェーンテンショナーを強化してやればいいんです。
モンゴリ系のオートテンショナーは勝手にチェーンを適正に張ってくれる優れものである!が、どうやら壊れやすいのか、容量的に不足してしまうのか、大型のヘッドには不向きであるようだ。
オートテンショナーは『油圧でテンションを保つ』となっているが、構造は簡単で、『空のペットボトルは潰れてしまうが、中に液体(オイル)を満たしてやると潰れなくなる』これだけである。プッシュロッド内に常時一定量のオイルを溜めてロッドを持ち上げる役割をする。

(私の場合このロッドが壊れてテンションがかからなくなったのかどうかは不明。)
しかし、なんらかの原因でこの液体が漏れ気味になったりペットボトルを押す力が強すぎてオイルが漏れてしまうと言う事が起こるとカムチェーンテンショナーは挙動不審になってしまい適正なテンションが掛からない状態になりカムチェーンが暴れドッカーーーーンって事にvvvv
カムチェーンのテンションそのものを強化するカスタムパーツは存在しないが、カムチェーンのテンションを一定で固定するアイテムはある。それがモンゴリの6Vエンジン用のマニュアルテンショナー!

エンジンカスタムのハードユーザー様にはおなじみのアイテムである。これはヤフオクで1000円くらいで落とした物であるが、同等の物がヨシムラとかでリリースされている。基本的には6Vエンジンの物であるが12Vにポン付けであるのがうれしい。このテンショナーはスプリングが付いてるものの、ロッドを適正位置で完全固定するタイプなのでさっきのペットボトルに例えると中身の液体が個体になったと思ってもらえれば良い。
要はカムが妙な推力で自律的にチェーンの弛みを悪用して回ろうとする行為をテンショナーを完全固定する事により弛みを一切与えずカムが自律的に動くことを防止し完全にクランクの動きと同期する事が可能となる。ただ、良いことばかりでは無く固定であるため、チェーンが伸びても伸びっぱなし~って事。たとえほんの少しでも遊びがでると
終日遊んでま~~す
って事になりエンジンにとってはあまり好ましくない状態。個人的にはバルブのクリアランスなんかしょっちゅう開けて調整するよりもマニュアルテンショナーの張り具合をまめにリセット(ボルトを緩めて締めるだけ)の方が重要だと思ったりする(個人の見解ですよ!)。

上記写真のようにテンションアームを押すプッシュロッドをM6のボルトが完全固定するので絶対固定位置よりテンションアームが下がる(緩む)事は無い。
(すみません、取り付けたときの写真がありませんvvv)
とりあえず、マニュアルテンショナーを装着してエンジンスタートした所、カムチェーンの遊んでる音は無くなりました!そして驚いたのが、キックが軽くなったこと!おそらくエンジンをスタートする時も地味にカムシャフトとクランクシャフトがギクシャクした動きをしていたのだろう。
とりあえず③のカムチェーンから音がするは完了です・・・・
が
世の中そう簡単に行く訳もなくこの後またカムチェーンが唸りはじめますよ!(期待どうりの展開さ!)
脳天カチ割事件勃発
つーことで、ネタが尽きません(苦笑
ではまた!
アディオス・アミーゴォ~
(誤字脱字は適当に読み流してください)