イカです。

最近すっかりゴリラいじりをしてません。
そろそろエンジンの仕様を変えたいな~なんて思っていたのですが、やはり魅力の4バルブ!しかし武川の4VRが高価なので何か無いかと思ったら、あるじゃないですか!
モダンワークスの4バルブヘッド!
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とりあえず4万円台で買えるモンキーに取り付け可能な4バルブヘッドです。このキットの88ccエンジン用にはΦ52の4バルブ用のピストンがセットされているため、現在のシフトアップのクランクはそのままでピストンだけ入れ入れ替えれば・・・110ccの4バルブ仕様が完成するって事ですね!(そうなんですか?!)
それにしてもこんなにリーズナブルに4バルブ化できるKITがあるのに何で装着している人が居ないのだろうか?はやり品質面で問題あり??知名度が低いだけ???
ちょっと気になる一品でしたvvv

さて、CRMです。
前回クランクシャフトのオイルシールを組むまで行きました。
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次は~何しましょうかネvvv
クランクシャフトにウォーターポンプギヤ、プライマリーギヤ、バランサーギヤを取り付けます。
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一番デカイのがバランサウェイトを回すギヤで真ん中が駆動用、一番小さいのギヤがウォーターポンプとオイルポンプを回転させるギヤになります。
ちなみにCRMの4型以前のモデルはバランサギヤにゴムのダンパーが入っていたそうですが、4型からはダンパーがありません、ダイレクトです。
次に三枚のギヤを固定するボルトを取り付けます・・・・そうです、外す時にめっちゃ苦労したギヤです!!
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ワッシャのキズを見ると苦労したときの事を思い出します(苦笑)。
このギヤの締め付けトルクは8㎏!!これだけの締め付けトルクとなるとクランク軸を固定するためにフライホイールを仮付けしてクランクが回らないようにする必要があります。外す時はスクーターのプーリーを外すバンドタイプの固定具を使いましたが、8㎏となると滑って使い物になりません。そこで今回用意したのがこちら!
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プーリーフェイスホルダー(上)とY型ユニバーサルホルダー(下)!
今回使うのはY型ユニバーサルホルダーの方ですが、この工具ヤフオクで660円と破格!!同類の物がD社やK社から出ていますが~要は使えればいいんです♪まァクオリティーが高いか言われればちょっと安っぽいですが・・・・(溶接がクソvvvv)
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このY型ホルダーで仮止めしたフライホイールを固定します↓
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このY型ホルダーのピンが太い側は『ホンダ』仕様らしくピッタンコです!
Fホイールをホルダーで固定し、ギヤ側を360mmのスピナーハンドルに14のソケットを入れて一気に締め上げます!!
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えいいいいいいいやぁ~~~!!
そして我が黄金の右腕に問う、

イカ「今のトルクは何kgだ?」

右腕「うん・・・もう少し・・・もう少し・・・あ!あぁぁぁ~ん・・・イクッ・・・・いっちゃうよぉ!!」

要するにこれだけ特殊工具を揃えたり作ったりしてるのに・・・

トルクレンチがありません(笑)



トルク管理?そんなもんはなァ~素人がするんだよ!(←大きな間違え発覚!)

ネジロックを付けてボルトを締め上げ完了です。
ちなみにこの手の『組み合わせ』部品は元あったとうりに必ず戻します。マークや印があればそのとうりに。↓
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次にバランサギヤを組みます。
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バランサギヤは合いマークがあるので注意!
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バランサウェイトはギヤのコマが1つでもズレると激しい振動を発するので注意しましょう~。
バランサウェイトは専用のロックナットで固定します。
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モンゴリ系はロックワッシャが付いてますが、このナットは直接潰してロックさせます。ちなみにこのナットは廃盤なので壊してしまうとその時点で終了となってしまうので注意!
ここまで来たらキックスターター系のギヤを取り付けます。
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特に注意点は無いのですが、ワッシャの向きと有無、オイルアップを忘れない事。

なんだかあんまり進んで無い様な気もしますが、書いてる私が眠くなってきたのでここまで♪
次回はクラッチ周りの取り付けに入ります。

ではまた!
アディオス・アミーゴ!

イカです。
さて、どんなエンジンでもオーバーサイズのピストンと言うものがリペア部品で存在しますが、CRMの場合オーバーサイズは存在しません。そのかわりピストンとシリンダにAタイプ>Bタイプ>Cタイプの3種類が存在します。しかし、これらはオーバーサイズではなく生産の合理化の都合で生じた『加工誤差』なんです。いろいろ調べた結果、一般的に出回ってるCRMの殆どがBタイプでありAタイプ・Cタイプはほとんどお目にかかる事が無いようです(たとえば初期ロットとか)。
私のCRM250RR(MD24-140の4型)はBタイプ(印が見当たらなかったから予測だけど・・)だからBタイプのピストンを入手した訳だが、気になるAタイプピストン・・・そんなもの存在するのかと思いきや・・・

ドドーーン
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じゃじゃ~ん!
これが幻のAタイプピストン寸法65.965~65.970(公差0.005)!
(幻じゃなくて、需要が無いだけ)
Bタイプと比べてみました↓
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右が標準的なBタイプ
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もう全く違いがわかりません(笑)
ちなみにBタイプピストンの寸法は65.960~65.965(公差0.005)。
解りました?AタイプはBタイプより規格の幅が0.005大きく出来てるんです。Bタイプのシリンダー内径の設定は66.035~66.040であり、Aタイプシリンダーの内径設定が66.040~66.045であるため、こんな発想はどうだろうか?

仮に・・・・
『2万キロ走ったCRMのBタイプシリンダーの内径を測定してみたら60.041だった』

これはありえない話では無い。Bタイプシリンダの内径上限が66.040であるから、66.039というハズレシリンダーも存在する訳だ。0.001なんて2万キロも走れば簡単に無くなってしまう。

『Aタイプピストンと対のシリンダーはAタイプシリンダーである(マニュアルより)』

だったら2万キロ走ったBタイプシリンダをホーニングしてAタイプの寸法に仕上て、Aタイプピストンを突っ込めば新品同様ってことになるんじゃないのか?ホーニング(研磨仕上げ)はクロスハッチを入れる方法であるが、確実にシリンダは削れる。
どうかなコレ!いいアイデアだと思ったが・・・駄目かな?
どちらにせよコレを実行するには、シリンダゲージ(持ってる)と50-75マイクロゲージが必要である・・無駄な出費?。


前置きが長くなりました!(これで〆た方がよかった?)
さてさて、前回クランクケースにクランクシャフトをインストール(圧入)する事ができたので外した物を組んで行きます。
まずは~クラッチ側のクランクケースに洗浄したミッションをごっそり挿入。
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4型(RR)で注意しなければならないのが、シフトセンサーである。RRはシフトセンサーとチェンジシャフトの位置が決まっていてセンサーの凸とシャフトの凹がうまく組み合わさるようにセットしなければならない(というのは組み方の問題でシフトセンサーをミッションを組んだ後に取り付ければ何の問題もないのに、センサーが抜けないから手抜きをしてる私が悪い(笑)←長い)
ミッションを組んで液体ガスケットを塗りガスケットをセットします。ガスケットは社外の『アテナ』製。
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ちなみに私が使ってる液体ガスケットはスリーボンドの1207Cです。これは本当に水冷エンジン専用といっても過言ではない耐熱・耐油・耐燃料・耐LLCの高品質のガスケットです。
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モンゴリ仲間の竜さんがもっと高品質のガスケット(おそらくTB1207B)もあると情報もいただいたのですが、エンジン分解して食ってた頃からコレを愛用しているので今回はこいつで用を済ませます。

クランクケースを合体させる前に重要なのがクランク軸のクラッチ側にあるOリングなのである。
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当然サービスマニュアル上では都度交換部品なのだが、

廃盤

であるvvvv
しかし、寸法から検索したところNOKから同等品がリリースされてることが発覚!用は規格品なのね~。フッ素系のOリングで機械的要素は問題ない、むしろ更に良い?NOK品番は4DS25で左が純正、右がNOKの使えると思われるOリング(寸法は同等)↓
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フライホイール側のクランクケースに液体ガスケットを塗って(厚塗り厳禁)
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合体!合体!合体!←釣りバカvvv
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この合体の儀式はどのエンジンでも緊張する!!部品の組み忘れは無いか?どこかに勘合不良はないか?異物は入って無いか?軽くケースを押し込んで『スポッ』と入ると安心するわ~~vvv
ケースが納まったらクランクケースのボルトを締めてゆきます。ちなみにホームセンターで見つけたこのロングなグリップレンチがめっちゃ使いやすい♪全種類揃えちゃおうかな♪
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ここが重要で、ケースのボルトを締めたら必ず

動作確認

をしましょう!!!
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クランクは軽く回るか、ミッションのメインシャフトを回しながらギヤが適切にチェンジされるか、クランクケースがしっかり勘合されているか、この確認はエンジンに限らず稼動部を分解組み立てしたら必ず行いましょう!重要ですよ!後で後悔しても知りませんよ~~~vvvv

そして、クランク軸のクラッチ側にオイルシールを入れます。このオイルシールは後入れでも先入れでも構いません。
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そしてこのオイルシールは専用部品なので欠品になったらその時点で終わりです。オイルシールなので溝の部分にグリースを封入しないといけなのですが、特にグリスの指定はないのでリチウムグリス(私はウレアグリスを使ってます)で良いのですが、高回転部のオイルシールはモリブデングリスを半々で混ぜた方が良いと聞いた事があるのでウレアグリスとモリブデングリスを混ぜた物を塗布しました。
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実際これが本当に良いのかどうか不明なので良い子は真似しないでくださいねvvv

CRMの場合、まず先ほどのOリング部に
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カラーが入り
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オイルシールが入ります。
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Oリングはクランクシャフトとカラーのシールが目的であるため、仮にOリングが劣化するとそこからミッションオイルが流れ込む可能性があります、必ず交換しましょう。
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まァここまで来ても相変わらず部品の発注忘れやらきがつかなっかた物が多くで毎週毎週ホンダの店に部品の手配と雑談に行ってる訳でvvvv
しかしながらエンジンの完成の先が見えてきた!もう少し♪
次回はクラッチ周りを組んで行きます♪
ではまた!

アディオス・アミーゴ!
イカです。
無沙汰してました~また仕事が忙しくなってきまして週休1日の生活っす。

さて、コンプレッサーが壊れたので新しいコンプレッサーを買いました!!
ナカトミDCP-24
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ヤフオクで送料込み15012円でゲット♪タンク容量は24リットルで十分。
以前持っていたコンプレッサーが800Wクラスだったので1010Wクラスは充填が早い!しかし・・・・
箱から出してドキワクな思いを抑えきれずオイルを入れて即電源入をいれてみる!

『スコッ・・・・ブウンンンンンンンンンンンンンンンンンン・・・・・・パチッ!』

えぇ?!モーターが唸ってるだけでピストンが動かない上にサーマルが飛んだんだけど!!!!
これ初期不良じゃなイカ?!
何度かスイッチを入り切りしたりタンクのドレンをオープンにしたり・・・ピストンがたまにスコスコと動くだけでサーマルが飛ぶ(過電流)。

駄目じゃん!

まァ~そんな事を何回も繰り返してるうちにピストンに油が廻ったのか『スコココココココココ』と動き出した♪メードインチャイナだから無理もないか~~~そうなの?ナカトミの技術者さん、コメント求む!


さてさてCRMです。
前回、新しいクランクベアリングを圧入した所で終りましたが、ここから組み立てに参ります。
組み立てる前にフライホイールを外す際にプーラーで潰してしまったクランクシャフトのフライホイールを取り付けるネジ部の修正を行います。もともとクランクのネジ部を修正するダイスを購入してあった訳であるが、
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どうにもこのダイスが上手く入ってゆかない?
修正しなければならないほどネジが潰れてるって事なのだが、始めの『とっかかり』が上手く入らないと修正ダイスがもともとのネジ山を潰しかねないのである。おそらくクランクシャフトの変形したネジ山は全体が押しつぶされ、さらに広がったと思われる。ネジ山そのものは潰れたようには見えないのだが、ピッチ1.25のネジ山が圧縮されて1.2くらいになってしまっているのかもしれない。
そこで、ダイスで処理をするまえに変形してしまったネジピッチそのものを修正します。それに使う工具がコレ!
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ネジ山修正ヤスリ!(ウェストの店長さんありがとう!)
このギザギザの山がネジピッチの寸法でできていて、ネジの直径に関係なくピッチのみを修正できるという優れもの!ちなみにネジの『ピッチ』というのはねじ山の頂点から次の山の頂点までの距離を言い、ネジの直径が6ミリ(M6)だろうが12ミリ(M12)だろうが『ピッチ(P)1.25』と言ったら山から山の距離は1.25ミリなのです。
このネジ山ヤスリをクランクシャフトのネジ部に当ててゴリゴリとやってみます(P1.25ですよ!)。
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優れものの工具なのですが、こいつは諸刃の剣であって『ネジ』を知らない人は即ネジを壊します♪ネジは螺旋であり修正ヤスリは軸に対し直角では無く螺旋と同じ角度で当ててヤスリを曲面に合わせスイングさせながら滑らせます。
極端に言うとコレが駄目↓
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コレが理想(角度は極端な表現ですよ!)↓
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実際にゴリゴリやってみたところ、コレだけ修正されてしまいました!!!
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ネジ山の頭上部の色が違うのが解りますよね?この部分のビッチが変形していたからこれだけ修正されました。
しかし、この状態でもボルトは入りません、なぜか?ピッチは修正されても、ネジの頭を叩かれた事によって頭が潰れて広がってしまっているのです。ここからやっと修正ダイスの登場です。ピッチ関係が正しくなっていればネジのとっかっかり(ネジ山のスタート地点)が出来ているので慎重にダイスを掛けてゆきます。
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油をつけながら半周回して1/4戻すの繰り返しで切って行くと・・・こんなに切粉がぁ!
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こりゃ・・・相当重症だった訳ね・・・・。
そんでこちらが修正完了です↓
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地味にネジが痩せたような・・・・

まァ~あれだけ切粉がでれば当たり前だよね(苦笑)
新品のネジもソフトIN!
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ちなみにフライホイールを固定するネジも在庫あとわずかだそうです・・・・。こんなのM12-P1.25ならなんでもいいんですけどね♪
これでやっとクランクケースにクランクシャフトをインストールする準備ができました!クランクケースにクランクを通すにあたって、クラッチ側は[はめ合い]であるから押し込めば入るのだが、フライホイール側は[圧入]であるためインストールツールもしくは油圧プレスが必要になるのだ。しかし~何度も言うが油圧プレスなんて持って無いしインストールツールも無い、無ければ作れば良いのだ(笑)。
クランクケースにクランクシャフトをフライホイール側から引き出すようなイメージです、引き出すために先ほど修正したネジが必要になる訳です。

必要な材料はコレ!
塩ビの水道管25
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あとは、クランクシャフトを抜いた時のアルミのプレートと角ワッシャだけ、どれもホームセンターでOKOK!
塩ビのパイプを10ミリ、20ミリでカットします。
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クランクシャフトをケースにセットして↓
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こんな感じでジェネレーター取り付け部にセットします。若干わかりづらいですがご勘弁を。
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ナットはフライホイールを取り付けるための物を使用し、だいたい2/3くらいネジが掛けられています。
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原理が解りますでしょうか?ナットを締めこむ事によって、クランクシャフトがどんどん引っ張り出されてゆくのです♪締め込んでゆくと当然事ながらネジが無くなってしまうので、角ワッシャとナットの間にワッシャを噛ませてクランクを引き出すマージンを確保します↓
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こんな感じでナットを締め込んで行き、フライホイールを取り付けるテーパー部が出てきたら、20ミリにカットしたパイプに付け替え同じ手順で限界まで引きだします!
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限界まで引き込み、クランクがケースにピッタリ収まった事を確認して
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バッチリです!キャッホーー!
前回のベアリングインストールツールは見事に失敗しましたが、今回は成功です♪しかも超安上がりvvvvv

過去の仕事の事情もあっていままで分解したエンジンの数は少なくとも500台以上(下は20cc~上はディーゼル1400ccクラスでヤマハ・小松・ホンダ・カワサキ・ヤンマー・富士ロビン・シバウラ・バンガード・スチール・新ダイワetc・・・)なのですが、やはり『特殊工具』とうのは重要であるとつくづく思う。特殊工具が必要であるという事はそれだけ複雑な作りをしてるという事であり、それなりの知識も必要である。逆にそれだからエンジンは面白い♪私は『無知な人はいじるな!』という意見はまったく無く、まずは『興味があるなら触れてみよう』と言う人です。当然ハードルもあり失敗もするでしょう(私みたいに)。
しかし失敗は成功の元!
やればやる程に必ず壁にぶち当たります。しかしそこが限界では無く方法を探せばいいだけいいだけ。ここで私は方法を特殊工具を定義したい。特殊工具はラクをする為の物ではなく、部品を正常に組み込む最良の方法と考えて欲しい。もちろん代用が利く場合も多々あるが・・・・一寸先は闇って事も理解しなければならない(クランクケースを温めてベアリングを突っ込むとかね)。
そういう意味じゃ~あたしゃ相当危ない橋を渡ってるなvvvv


次回はクランクケースを合体させます!
ではまた!
アディオス・アミーゴ♪