コロナウィルスショックが世界経済を直撃している。
2日にOECDが世界経済の成長率を2.4%に下げた。
日本も当初の予測0.6%を0.2%に下方修正した。
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天野 統康@amanomotoyasu世界成長率、2.4%に減速 新型コロナでOECD予測:日本経済新聞 https://t.co/oBvJ81aWnp 日本の20年の成長率は0.2%と下方修正。今後、感染爆発が起きるならマイナス成長もありうるだろう。一刻も早く実体経済向けの信用創造量の増加を伴う財政出動をせよ!
2020年03月03日 23:18
実際、世界と日本の経済指標は悪化の一途をたどっている。
ゴールドマンサックスの試算では、1月~3月の世界経済はマイナス成長にすら陥りかねないという。
日本も昨年10月の消費増税の打撃に、今回のコロナ・ショックが加わることで酷い結果が続々と表れてきている。
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天野 統康@amanomotoyasu今年の日本経済は本当に厳しくなる。消費税増税による個人消費の減少、信用創造の伸び率の減少、コロナショック、輸出の減少、設備投資の減少、サービス業の減収、観光業は壊滅的、など。政府の純粋な財政出動だけでは足りない。日銀が資金を金融経… https://t.co/LrTw8Qmihs
2020年03月03日 23:36
経済規模であるGDPは以下のように計算される。
・GDP=個人消費+設備投資+政府支出+純輸出(海外観光客の消費はここに計上される)
このうち、個人消費と設備投資と純輸出は消費税増税とコロナショックで軒並み厳しくなっている。
今の状況で放っておけば日本の経済成長率はOECDの予測する0.2%どころではなく、マイナス成長になることもありえるだろう。
中央銀行の政策金利の引き下げの余地はほぼないし、そもそも急激な不況期の時は金利引き下げは景気対策にほとんど効果がない。
そうなると残りは「政府支出」を増加させるしかなくなる。
しかしこの政府支出も単に増加させればよいというものではない。
90年代の日本は80年代の不動産バブル崩壊後の不況対策として、大規模な財政出動を行った。
しかし景気を上向かせることはできなかった。
その理由を日本の長期不況を研究したエコノミストのリチャード・ヴェルナー氏は、
「政府が国債を発行して市場から資金を集める財政出動は純粋に信用創造(銀行が行うお金の創造)を増加させることができないからだ」
と述べた。
国債を年金基金や生保会社が購入する場合、資金を別のところから引き揚げて、国債に回すだけであり、市場の信用創造を増加させる効果はない。
そうすると、量的な意味でのクラウディングアウト(金利によるクラウディングアウトではない)が起こり、政策効果がなくなるという。
クラウディングアウトとはその政策を実行することで、他の分野から資金が引き上げられたり減少することで投資効果が帳消しにされることだ。
通常の財政出動では、「量的クラウディングアウト」が起こってしまい、政府が支出した分、民間の投資が圧迫され効果が見込めない。
しかしヴェルナー氏は財政出動が確実に景気対策として効果を発揮する方法を述べている。
それは、「信用創造を伴う財政出動」を行えばよいということだ。
ヴェルナー氏は直接、政府が銀行からお金を借りるように提言されている。
他にも私が考える信用創造を伴う財政出動とは、
・銀行業が日銀当座預金にある余剰資金で国債を購入する
・日銀が直接、市場からではなく政府から国債を購入する(いわゆる日銀の国債の直接引き受け)
これらを行えば信用創造の増加を伴いながらの財政出動が行われ、実体経済向けの信用創造量を純増させることができる。
つまりGDPを構成する他の分野をマイナスにせずに、政府支出の数字を純増させることができる。
特に日銀の国債直接引き受け政策は、1930年代に高橋是清が世界恐慌から日本経済を回復させるために行い効果を発揮した政策である。(ヒトラーの経済政策も同じ)
アベノミクスの失敗は、日銀が国債、株、不動産などの金融経済向けに信用創造を増加させ続けたことにある。
結局、400兆円も創造した資金は金融市場の中だけで動いており、一般に回ってこなく、消費の低迷が続いた。
アベノミクスの失敗から学び、「信用創造を伴う財政出動」を行い、消費者や企業に資金を渡し、実体経済向け信用創造量を増加させればよい。
他にも消費税の減税を行うことで、個人消費の数字を増加させるなどの政策ミックス行うことで、この緊急事態におけるGDPの落ち込みを抑え、経済崩壊を食い止めるべきである。
ただし国際銀行軍事権力の利権学問である主流派経済学(新古典派、ケインズ学派、マネタリズム、マルクス経済学など)では、信用創造の仕組みと影響力が無視されてきたので、実体経済向け信用創造量なる概念すら述べられないことが根本的な問題なのであるが。
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