波乗りという遊びと出会ってから、ずいぶん世の中と気楽に付き合えるようになったと思う。世の中との付き合いというのは、つまり、自分との付き合いということなんだろう。今はとても、自分と付き合うのが、たのしい。
自分の中のいろんな葛藤と折り合いをつける。できもしないことや、手に入らないことを、いつまでも追いかけたり固執しない。何ごとにも潮時があり、そういう自然の摂理のような、大きな流れに逆らわない。相手を変えるのではなくて、自分を沿わせていく。
そういったことを、波乗りは教えてくれる。いろんなものが調和して、そこに自分の力が少しだけ加わる。うまくいくこともあれば、だめなこともある。一喜一憂する。だけど結局は、ただ波に乗るという遊びなんだ。波乗りにも人生にも、目的なんてない。
波乗りは難しい。ちっともうまく乗れない。だけど、めちゃくちゃ楽しいんだ。ほんとうに。だから、また海に足を運ぶ。
1日の終わり、思う存分遊ばせてもらったお礼を心の中でつぶやく。
10月の海は、優しい光に包まれている。




