ほんだながわり -22ページ目

ほんだながわり

「読んだり、観たり、行ったり」だけは、何だかやりっぱなしじゃいけないような気がしたもので…。

九州大学生体解剖事件をモチーフにした遠藤周作の小説。いろいろな価値観が今とはずいぶん異なるし、空や海を見て何かに思いを馳せるのも、最近はなかなか見かけなくなった表現だとは思うけれど、小説の強度の大きさに関してはさすがだなと思える作品。あと、映画化されたときの主演が奥田瑛二と渡辺謙だったことをはじめて知った。

 

 

芥川賞受賞作「この世の喜びよ」が収録されている井戸川 射子さんの小説賞(マイホームとキャンプを収録)。まだちゃんと消化できてないけれど、山田詠美の選評にあった「“喜びホラー”とでも言うべき作品なんじゃない?」が今のところ一番しっくりくる感想な気がする。

 

 

「オデッセイ」のアンディ・ウィアー最新作。何度もレコメンドされたのでAudibleで聴取する。もともとSFがあまり得意でない身としては、半ば強制的に前へ進めてくれるAudibleはありがたい。科学技術の知識に疎いので描写がリアルなのかそうでないのかはわからないが、少なくとも違和感なく物語を楽しめた。近々、映画化されるそうだけど、ロッキーが魅力的なままでいてくれることを期待する。

 

 

すっかり売れっ子作家になってしまった高野秀行さんが、上智大の非常勤講師として開講していたという東南アジア文化論の講義録。やや、フリーランスに優しすぎる内容なので、優秀な学生以外はあまり感化されない方がいいかもしれないけれど、少し心が疲れたフリーランスにはおすすめの一冊だ。