「お子さんの発達についてお母さんが心配だったら、専門機関を紹介することもできます」

 

再健診後の説明がそんな口ぶりだったことは今でも疑問です。

 

もしあのときわたしが希望しなかったら、発達障がいに気づくのは何年後になっていたのでしょう。

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2才の春から幼稚園の未就園児対象のクラスに月2~3回参加しました。

 

お友だちができることを期待していましたが、近づいてくるのはヒルマが遊んでいるオモチャを狙っている子ばかりでした。

「かーしーて」と言われるたび、あわててわたしに助けを求めます。

 

そんなとき相手のお母さんがそばにいるとうまく誘導してくれて助かるのですが、実際のところたいていが談笑中でした。

結果、ヒルマに我慢させて大泣きとなり、周囲から注目を浴びつつ必死でなだめる─という展開。

 

わたしには、誰かとおしゃべりを楽しむ隙はありませんでした。


それでもこの一年を耐えれば、来年からは幼稚園。

 

やっとヒルマから離れられる!

それが唯一の希望でした。

 

そして発達支援センターでの面談の日が訪れるのです。

【つづきを読む】第11話「発達障がいに気づくまでのこと」(最終話)



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