私は時々、外国人(出身)の人のために電話の問い合わせを手伝うことがあります。電気・ガス・水道、病院、健康保険、予防接種、役所、税務署、カード会社、配送問い合わせなど。
タクシー会社に予約を入れると外国人を乗せることがわかると理由をつけて断られた…なんてこともあります。
【日本】
- つながらない
- フリーダイヤルだと待たされる
- 操作を何回もやり直さなければならない
- 「確認できません」と言う声で切れてしまう
- 「ホームページをご利用ください」という声
- 「チャットAIをご利用ください」という声
- 大抵がナビダイアルで20秒¥10
- つながってから「お調べします」が長い
- 本人と言われたのに日本語しか話せない
- AIがこちらの日本語がわからない(名前の段階で聞き取れない「名村」です「たむら」「かむら」等で先に進めない)
- 音声ガイダンスが速く聞き返さなければならない
- 待っている間同じことを繰り返す
こんなことを何度も経験しているので、直接つながる裏技を探すことを覚えていきましたね。
【インド】
- カナダに電話したのに国際通話でインドにつながる
- 多言語対応で、最初のメニューが5言語くらいあって、場合によっては「日本人」と言うと日本語話者からかけなおしてくれるこもある
- 対応が親切
- ほぼ24時間対応(国際の場合)
この差について考えてみた
なんでこんなに差があるのでしょう。
日本は「人」に「働いてもらう」という意識がなく、「人」は「使うもの」になっているような気がします。で、人の替わりに録音とかAIを「使う」んですね。
インド人ITの生徒さん達が「日本はなんで人がやったほうが速いし、間違いないのに、なんでかえってこんな複雑になるようなシステムを開発しようとするのかわからないです。コンピューターもネットも簡単にするためのものなのに」
と面倒なプロジェクトに参加して言うんですよ。まあこういうことが言えるくらい日本語が上達したのがわかったけれど。
思い出したけれど、マイナンバーカードが必要だと逆に面倒くさい思いをしたりしましたもの。
インド人って「日本といえばロボット」みたいなイメージが古くからあって、笑い話があったり、逆にいい映画もあったりします。
インドの発展に気づいた
そういえば、インドITが世界を席巻する以前は、インドのコールセンターがアメリカやカナダ、ヨーロッパなどの英語圏の国の下請けをやっていて、その国の24時間対応に貢献していました。インドのコールセンター業務そのものもサービスが向上していたのだろうと思います。それがそのままITにも引き継がれたのだろうと気づきました。つまり「人」が「人」のために。
日本は「人」を「使う」。江戸時代から第二次世界大戦までは貧しい土地から出稼ぎや人身売買。第二次世界大戦後は「金の卵」と地方の高卒、そして非正規雇用の女性、非正規雇用の学生バイト、非正規雇用のフリーター、外国人技能実習生。
「ロボット」は??
インドはこれからも発展するだろうというのは言うまでもないのですが、「人」に優しいテクノロジーが図らずも展開されていると感じています。
要するにテクノロジーが誰のため、何のためと言う目的意識の差が感じられます。
役人や企業が楽するための日本とユーザーが楽するためのインドとの差です。
ご高覧のみなさまはどう思われますか?