春は花を咲かし、秋には実りをつける立派な木。
そんな木の実りが功をさして今日インタビューアがやってくる。
「おじいさん、おいくつなんですか?」
「わしか?わしゃ89じゃ」
「お若いですねぇ。ところで今何なさっているのですか?」
「木を植えているんじゃよ。秋には実りをつける立派な木じゃ。」
「実をひとついただいてもよろしいですか?」
「ほれ、うまいじゃろ。」
「本当ですねぇ。おいしいです。ところでその木、育つのに何年かかるんですか?」
「この辺にあるような立派な木になるには30年はかかるかのう。」
「実がなるまで、長生きするんですね?」
「あぁ、そうじゃよ。」
インタビューアは笑っておった。
わしが生まれた頃、家にはワシの爺さんが植えた木があった。
そのおかげで子どもの頃おいしい実を食べれたんじゃ。
ワシはただ、爺さんと同じことをしているだけじゃよ。
