その日、私はたしかに死んだ・・・。
私の意識は遠のき、気がつけば宇宙の星々の中に囲まれていた。
背中の方には地球が見える・・・。
「・・・?」
光。光だ。
「只泉 正太郎だな。死因はまんじゅうを喉に詰ませた窒息。ふむ、なかなかの経歴だな。」
声がかかる。
「えぇ、はぁ。あの、あなたは?」
「天使、死神、または閻魔と呼ばれる存在だな。」
「あの、私は、地獄行きなのですか?」
「それは、お前の選択しだいだよ。」
「・・・?」
星々が動く。
「ここは?」
「ここは、お前の認識する天国に一番近い場所だ。」
「・・・?他にも天国があるってことですか?」
「天国とはお前の生きた世界の向こう側といことだ。
お前が認識した世界はつまりここまでと言うことだな。」
「じゃあ、ここはまだ天国ではないのですね。」
「そうだ。かつての人々はここを天と呼んでいたがね。」
「・・・。」
「今からお前の業績に対して道を選択させよう。」
「道?」
「そうだ。お前には選びゆく資格がある。」
「資格・・・。」
「さぁ、選ぶがよい、天国行きと地獄行き。」
「・・・あの?地獄行きを選ぶ人っているのですか?」
「地獄とは、新たに肉体を与えられあらゆる苦痛、苦難を乗り越える場所だ。それを望むものも多い。」
「・・・?」
「天国は無の世界。」
「ないってことですか?」
「無は無。時間、境界、意識すらもない平和で安定した世界。」
「・・・。」
「さぁ、選べ。」
「あの・・・?」
「なんだ?」
「平和で、のびのびと毎日を幸せに過ごせる世界はないのでしょうか?」
「それは地獄だ。」
「?」
「どうやら、お前の認識する天国と地獄は同じ存在らしいな。」
「あの。どう言うことです?」
「毎日続く幸せは退屈を生む。退屈な日々と言う名の地獄を選ぶのだろう?」
「はぁ・・・。」
「さぁ、選ぶがよい。」
私は、選択をした。
きっと新たな道へと進んでゆく。
『おぎゃ~、おぎゃ~、おぎゃ~。』
新たな肉体の声が聞こえる。
ちゃん。ちゃん。
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*物語はフィクションです。*
∞の向こう側も∞である。