ここ数年、ピアノスタジオがあちこちに増えましたね。今までもYAMAHAやベーゼンドルファー、そして、あちこちの音楽教室のピアノが借りられるのは知っていましたが、ピアノメーカーのスタジオは料金が高いし、音楽教室系は意外にもメンテされてなくて状態が悪いし。その後、スタジオ・ノアやBASS ON TOPが登場し、ようやくリーズナブルに良い状態のピアノが借りられるようになりました。最近は中古ピアノのリユースによってコストを押さえているスタジオも目につきます。
そして、ここ最近の傾向としては、50人~100人クラスのサロンが増えてきました。この規模はとても貴重です。本番前に広い空間での演奏になれることもできますし、練習会や発表会にも使えます。。YAMAHA、KAWAI、スタインウェイ、ベヒシュタインなどそれぞれこの規模のサロンを設けてはいますが、大きなホールを借りるまでの集客数がまだないプロにとってもありがたい規模・料金ではないでしょうか。素人も気楽に借りることができるのはとってもありがたいことです。
今回お邪魔したのは上野駅前にBASS ON TOPが2024/7/29にオープンさせたキャパ60名の小ホール。ピアノはYAMAHAのCF-IIIが入っています。新品じゃないんか~い、と思ったそこのアナタ、新品じゃないから象牙鍵盤です。ハンマーもきちんとオーバーホールされています。そして、この規模の部屋にフルコンを入れると、音圧が凄くて「部屋に楽器があってないね」ということが多い中、駅前ホールは耳に優しい響き。そして、中古ピアノあるあるの「大味な音しかでない」ということがなく、実に繊細な表現もできるのです。きっととても大切に使われてきたピアノなんでしょうね。
ドアをあけたらいきなりホール(ロビーがない)ので、それを知らなかった私は練習中の人に「あら、ゴメンナサイ」でしたが、私の次の人はフレンドリーに入室してきて、演奏の感想を述べてくれたりして、こういうコミュニケーションが好きな私としては◎なのです。思わず「すっごく楽しいピアノ!」と盛り上がってしまいました。
舞台からの眺め。左奥のドアを開けるといきなり外です。結構外に音が漏れているので、恥ずかしがりやさんは要注意。
そして、客席後方はトイレスペース。トイレに出入りするのが丸見えw
クラシック以外の用途も対応しているようで、舞台袖や客席後方には電子系の機器も設置。舞台正面は窓なので気持ち良い光が差し込みます。
今さらですが、フルコンの魅力はその表現力。日頃185cm位の小型ピアノで練習していると、レッスンの際、先生に「視線はもっと先、音を飛ばして!」と注意されるのですが、100cm位長い楽器なので視線、そして姿勢が違ってきます。そして、誤解されていることが多いけれど、グランドピアノって縦型ピアノよりも小さな音が出せる、かつ音を飛ばせるんです。ただ、上手に弾ける部分はより上手に聴こえる反面、下手な部分はより下手に聴こえます。手のポジションや重心の乗せ方、姿勢だけで音が変わるもんだから、レッスンで注意されたことをあれこれ確認して納得したのでした。普段のレッスンもこんなピアノで練習したいものです。
8月いっぱいはオープン記念として半額で借りられます。さらに、1カ月以内のリピートだとさらに割引に。って、普段借りてるピアノスタジオ位の料金じゃないですか!
細々とした備品が別料金ではなく料金に込み込みなのも嬉しい限り。
3階のスタジオの音響とピアノが好みじゃなかったので、2回参加してから足が遠のいていた弾き合い会、また参加してみようかな。なお、第6回はスケジュールが合わないためパス。
【店舗名】
駅前ホール ベースオントップ上野 - UENO HALL
【営業時間】
AM8:00〜PM:11:00