テルマエ展@パナソニック汐留美術館 | てるみん ~エンターテインメントな日々~

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 お風呂をテーマにした展示。映画『テルマエロマエ』を見ていると、政治的背景も分かってより楽しいってもんです。平民の愉しみとして剣闘士や演劇などのエンタメを用意すると同時に、お風呂というリラックスの場も提供。庶民たちのくらしは特別な日の見世物と、毎日の仕事の後のテルマエによって彩られていましたって、そのまんま、今の日本の生活!? 素敵なのは、皇帝も一緒にお風呂にはいっていたということ。裸の付き合いって金持ちかどうかもわからいし、独特の空気がありますよね。

 

小さな小瓶の中は粉せっけん。ミニ石鹸感覚!

 

スーパー銭湯のはしり!

 

 ギリシャでは若者たちは肌に油を塗り、全裸で運動したため、運動後にはストリギリス(肌かき器)で汚れを落とし、水で身体を洗う必要があったそうです。アカスリじゃなくストレーバーみたいなもので肌をこすってたそうです。でもって、その後は再び油を塗って肌を整える。……今は油じゃなくて化粧水や乳液ですが、やってることは一緒ですね。

 

ちょっと肌に悪そう💦

 

 日本の銭湯というと富士山の壁画とか、脱衣所に飾られた謎の絵だったりしますが、美術品を飾りたくなっちゃう謎の習性はローマも同じみたいです。多分ですが、テルマエ利用者はぼってりお腹のだらしないからだの人も多かったかと思われますが、筋肉隆々の美しい彫像……これって「運動しろよ!」というメッセージ???



 

 最後のコーナーは日本の銭湯特集。そりゃ、日本のお風呂文化だって負けてないもの、ねぇ。銭湯の模型が展示されていたんですが、その中の細かな描写がまさに日常の銭湯! こんな人いるいる!!

 

 

 個人的に面白かったのが銭湯グッズの数々。シャンプーが粉→ジェル→液体に進化したり、石鹸の歴史が語られていたりして、生活に即した日用品は美術品を見るのとは違う興味が沸き上がってきます。


 ケロリンにも歴史があります。なぜ津々浦々の銭湯に(そして結構な割合で一般家庭に)ケロリンの桶が流通したのか、実は用途に応じて種類があるんだとか、勉強になります。

 

ローマのテルマエと日本の銭湯、弾き合わせてくれるのはもちろんこの方!

 

楽しゅうございました!


 

 

テルマエ展 お風呂でつながる古代ローマと日本

【展示構成】
序章:テルマエ/古代都市ローマと公共浴場
第1章:古代ローマ都市のくらし
第2章:古代ローマの浴場
第3章:テルマエと美術
第4章:日本の入浴文化


【会期】
2024年4月6日(土)〜 6月9日(日)
※会期中、一部展示替えあり
 前期:4月6日(土)〜5月7日(火) 後期:5月9日(木)〜6月9日(日)

【開館時間】
午前10時~午後6時(ご入館は午後5時30分まで)
※5月10日(金)、6月7日(金)、6月8日(土)は夜間開館 午後8時まで開館(ご入館は午後7時30分まで)

【休館日】
水曜日(ただし6月5日は開館)

【入館料】
一般:1,200円、65歳以上:1,100円、大学生・高校生:700円、中学生以下:無料 

【主催】
パナソニック汐留美術館、朝日新聞社

【後援】
イタリア大使館、港区教育委員会、東京都浴場組合

【協力】
ヤマザキマリ

【巡回】
2023年9月9日[土]~11月5日[日] 山梨県立美術館
2023年11月25日[土]~2024年1月21日[日] 大分県立美術館
2024年6月22日[土]~8月25日[日] 神戸市立博物館


【公式サイト】