新国立劇場バレエ『くるみ割り人形』木村優里×渡邊峻郁 | てるみん ~エンターテインメントな日々~

てるみん ~エンターテインメントな日々~

• ミュージアム& アトラクション
• アート& カルチャー
• 音楽
• 映画
……などについて書いてます

 ついに千秋楽となってしまいました。これで終わりかと思うと寂しい限りで、クリスマスツリーも色褪せて見えます。冬休みの遠征期間が終わったのか客席は子ども連れのファミリーが目立ち、海外のお客様は少なかった印象でした。ポスター前でキメキメのポーズで写真を撮り合っているおちびちゃんたちが可愛いったらありゃしない。アレクセイ・バクランがタクトを取ることが多い中、本日は冨田実里が指揮されてました。

 

 千秋楽のキャストは新国のアイドル、木村優里×渡邊峻郁コンビ。ファンタジーの世界が抜群に似合います。そして、渡邊峻郁が登板の際はネズミの王様に渡邊拓朗がキャスティング。兄弟対決が観たい!という観客のツボをしっかり押さえてます。この二人、カーテンコールで全員が手をつなぐ時に「グッ」と力を入れ合うのに絆を感じます。

 

 チャイコの音楽が色彩豊かな「くるみ割り人形」ですが、その変化にピッタリ寄り添ったイーグリング振り付け・演出がやっぱり素晴らしく、オペラやバレエで意外とないだけに「総合芸術」をひしひしと感じたのでした。ダンサーそれぞれが勝手に演じているようでいて、ちゃんと次の場面の伏線になっている細やかなお芝居、コールドの粋を越えたテクニカルな群舞の数々(もしかしたらコールドの場面が一番人気なのではないかとすら思ってしまうほど!)は、何度観ても目が足りない! 「花のワルツ」が6組のダンサー+2組のソリストの14人によって踊られるのですが、コールドは12組24人の標準サイズだったらもっとフォーメーションがキレイに映えるのにと観る度に妄想。ま、結局豪華なのが好きって話ですけど。

 

 なお、サイド席だとメインのダンス以外の小芝居が見切れてしまい、4階席だとラストの気球が見えないのとフォーメンションを常に上から見下ろす感じになるので、1~3階のセンターがオススメ←自分用メモ。(見どころが多いので初めて観るのならばどこでもOK)。今年の年末もまたお目にかかれますように!! 

 

【キャスト】

クララ/こんぺい糖の精:木村優里
ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子:渡邊峻郁
ドロッセルマイヤー:中島駿野
ねずみの王様:渡邊拓朗
ルイーズ/蝶々:奥田花純
雪の結晶:金城帆香、花形悠月
スペインの踊り:花形悠月、山本涼杏、仲村 啓 
アラビアの踊り:益田裕子
中国の踊り:五月女 遥
ロシアの踊り:小野寺 雄
花のワルツ:飯野萌子、直塚美穂、原 健太、森本亮介

 

【スタッフ】

振付:ウエイン・イーグリング
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
美術:川口直次
衣裳:前田文子
照明:沢田祐二
指揮:冨田実里
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
合唱:東京少年少女合唱隊

 

 

お土産のポストカードはなぜか『アラジン』