THE 北翔まつり@浅草公会堂 | てるみん ~エンターテインメントな日々~

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 宝塚星組元トップスター:北翔海莉の芸能生活25周年記念公演。何だか、浅草の芝居小屋の大衆演劇っぽい構成の公演。会場も浅草公会堂という、宝塚やミュージカル中心に劇場通いをしている人には新鮮かと。それにしても浅草の観光客の多さに驚きです。銀座線の浅草駅は小さな駅なので改札前は迷える観光客で大渋滞、仲見世は初もうでもビックリな人出。駅から近いハズの浅草公会堂ですが「間に合うか?」とドキドキしてしまった程。「こっちが本当の江戸っ子だい!」と怒られてしまいそうですが、東京にいながらにして東京じゃないみたい。
 

 宝塚でトップスターになったのはファンも含めてちょっとビックリな人事だったのですが、そのあたりはこちらのインタビューをご参照ください。宝塚OGの周年公演というと、客席にゆかりのスターがズラリと居並ぶのも壮観なんですが、私が観た回は特に目立ったゲストもなく、落ち着いた雰囲気でした。

 

 前半のお芝居『先づ健康』では北翔海莉がおじいちゃん役で登場。途中で若者や女性に化けることなく最後までおじいちゃん。そりゃ、修ちゃんの『オーシャンズ11』のジョンソン先生(本当はラスティ―って役なんだけど、劇中でおじいちゃんドクターに変装した際の「ジョンソン先生」があまりに強烈でむしろ通じるw!)っていうスマッシュヒットはあったけれど、まさか、25周年記念公演がおじいちゃんで良いのか!?とのけ反りました。1時間の小品なので、あっけにとられているうちに休憩時間。

 

 30分の休憩を挟んだ後半の『THE 北翔まつり』は構成や演出がディナーショー。このままどこかのホテルで公演しても違和感ありません。こちらは歴代の和物作品の主題歌集に限定した構成。幕開きは音楽学校の文化祭ですかね「清く正しく美しく」を宝塚OGで歌い踊ってスタート。その後、藤山扇治郎が北翔海莉の父上が音楽学校合格の日をつづった日記を朗読(さすがの上手さ!)でつなぎ、北翔海莉が今まで出演した数々の和物作品の主題が登場するのですが、さながらサヨナラショーを観ている気分。歌やダンスが入ると、宝塚OGの姿勢の良さやキレの良さ、客席アピールが際立ちます。ベテラン男優たちは扇子の扱いや群舞に苦戦しているのですが、そんなことは問題ないといった暖かい空気が流れていました。合間に、配偶者の藤山扇治郎と愛息の美治が歌う「パパとあそぼう」(とはいえ、3歳になった美治君は別の曲を歌ったり、舞台を走り回ったり、かなり暴走。客席大うけでした)、新たな挑戦という剣舞を披露したり、夫婦で踊る「深川マンボ」(長身の北翔海莉と小柄な藤山扇治郎のコンビなので、途中で男女の振りが入れ替わったような箇所があってここも大うけ)家族総出で大発表会。