(過去記事1)で私は

専門的知能は機械化できるはずだ.

できなければ客観性のない占い師と同じだ,と述べた.

 

ChatGPTはChatGPT-3.5として2022年11月30日に公開され,リリース5日間でユーザー数100万人,2か月で一億人を超えた.

 2023年1月にはMicrosoft社が100億ドル規模の追加投資を行った.

 

 1981年にIBMがIBM-PC標準機を2665ドルで発売し,1982年10月にNECがPC-9801 を298000円で発売した.それから10年以上はデスクトップパソコンの性能と価格が毎年大きく改善し,とても注目されていた.

 

 2007年1月に初代アイフォンをApple社が発表し,2008年7月にソフトバンク社が日本でiPhone3Gを日本で発売してから

10年以上は毎年Apple社のアイフォンやアイパッドの新版発表がニュースになっていた.

 

 今はもうデスクトップパソコンスマートフォンの新製品の発表も,冷蔵庫や洗濯機の新製品と同じような扱いになってきた.

 

 今は,生成AIの進化が激しい時代だ.

 

 そしてこの目指す先は,汎用人工知能(AGI,Artificial General Intelligence),人工超知能(ASI, Artificial SuperIntelligence)である.

 将棋の藤井聡太(2002.7.19-)は2007年夏5才で将棋のルールから学び始め,2016年12月にプロデビュー戦から29連勝,2018年2月には全棋士参加棋戦で優勝している.

 つまり普通の子供として生まれて,5才から10年間の専門訓練で頂点に立てたという事である.

 

 私も子供や自分が病気になったりケガをしたりすれば病院に連れていく.自分より若い医師であることも多い.20代後半に見える医師に会うこともある.もしかしたら18才時点での共通テストは私の方が点数が上だったかもしれない.それでもその後10年間医学の専門的な勉強をしてきた彼らに頭を下げて教えを乞うわけである.まあ自分でこの薬が良いのではないかと調べたところで薬局は医師免許のない私には薬を売らないという法律があるからそうしているという側面もある.

 

 人間は時間が限られている.医学にしろ法律にしろ,10年間の専門訓練はコストである.だから国は人それぞれに異なった領域の専門的知識を勉強させてライセンスを配り,人は自分の専門外の知識について,専門家に専門的知識や判断を仰ぐわけである.通貨を媒介として.

 

 資格試験の存在するような専門知識というのは,需要と供給の関係で,一年間にある一定数(医師なら年1万人,司法試験なら1500人とか)が20代の期間の訓練で合格するように,知識の分量が設定されている.

 

 でも,中には資格試験勉強に極めて適性のある人物がいて,医師資格と弁護士資格など複数資格を同時にとってしまう人もいる.

 

続く.

 『細分化してきた専門性が一つに統合されていく新時代』(過去記事1)の続き.  今の専門家養成は次のようなモデルの上に成り立っている.  一人の人間が産まれて,18才までは一般教養を身に着け,それから20代前半か…リンクameblo.jp


 

(過去記事1)