(過去記事1)の続き。


計算障害と言っても、出来る出来ないの2値ではない。

できるけど時間がかかるとか、

できるけど高頻度で誤答とか、

出来るけどすごく疲れるとか。


 あと計算障害とは言ってもグレードがあって、必ずしも下位グループとは限らない。二桁と一桁の足し算掛け算は暗算で出来ないと難関校は難しい。出来る子は訓練なしに自然にできるし、出来ない子は訓練しても速く正確に疲れずにする事はできない。もちろん多くの人は二桁同士の足し算掛け算も暗算でやるだろう。でもそこまでは必要無い。筆算さえ出来れば。電卓ないならね。

 小学校低学年なら10問中8問当たれば80点取れるが、中学入試だと一問中に足し算掛け算10個くらい隠れてて全部正解しないと正解に辿り着けず0点になる。



 教員らはなぜ学習障害や発達障害に気づかなかったのか?

この手の話に先進的に取り組んでいるのは、医師、心理士、親の会などだ。

学校教員が一番理解にうとい。

マシな順だと

公立学校>私立学校>学習塾

だ。

公立学校が政府に一番近いので、一番先に取り入れられる。

それとは独立に自閉症に取り組んできた私立学校もあるが、閉鎖的でよく広がらない。

学習塾でも発達障害学習障害を専門とするところも出てきた。それは喜ばしいところだ。

 しかし、中学受験大手集団塾とか私立伝統校とかがとても思想的に古い。

 実績を上げる一部の生徒のために多くの生徒を犠牲にする旧来のシステム。

 兵士や工員を養成する伝統的なマインドから抜け出せていない。


 塾からすれば、変に知能検査をして低いことが分かったら、親は無理させないようにと退塾させてしまう。塾としては儲からないのだ。

 この点で塾の利益と親子の利益は一致していない。


 今は教育コンサルタント的なビジネスがあって、教育相談をすると知能検査をして総合的に判断して助言してくれるそうだ。退塾や転塾を勧めることもあるので、塾業は併設しておらず、他の塾とも利害関係を絶っているらしい。コンサルタントの利益から離れて公平な立場で学習手段を助言しているそうだ。


 (過去記事2)で取り上げた記事の夫婦がそういうところで相談したら高級個別指導塾に変な期待をかけずにすんだろう。

 偏差値が上がるも下がるも確率1/2だってのは普通に考えれば分かりそうなものだ(母集団がガチ勢になると下がる確率の方が高くなる)。


 つまりはだ、親がしっかり冷静に考えれば、コンサルタントに聞かなくても分かる話がほとんどだ。


 時給1万6,000円の高級個別指導塾なんだから、客の利益になることをしてくれるだろう、なんてのは甘い。彼らは自分らの利益にならないことはしない。

 なるべく長く辞めずにいてくれるか、が彼らの関心ごとだ。なぜなら、塾に払う費用は、学力の増分ではなく、指導時間数に比例するからだ。成績が上がっても下がっても手数料(指導料)収入は一緒なのである。

 だから、塾はいかに中学受験関連の知識があるかを親子に披露してマウントをとり辞められないようにする。しかしその知識は殆ど客観的なエビデンスはなく真偽の検証不可能で、学力を上げることには役に立たない。

 近年奇問が頻出するので対策している人に敵わないから受験を辞めよう、なんて感想文レベルの話に騙される。その話を聞いてから、本当にその学校の過去問をチェックしたのか?本当に奇問は出ているのか?そしてそれらの奇問は合否に大きく影響するのか?それら奇問は対策すれば解答可能なのか?対策にはどれだけの資質の生徒にどれだけの時間を費やせれば何問中何問をどれだけの確率で解けるのか?

 50代で個別指導塾で時給16000円で働いてる人ってどんな人なのか。場所代で半分取られて時給8000円か。60代ならまだ分かるが、50代男性でそういう働き方をしている人の経歴を聞きたい。塾経営で倒産して雇われ講師をしているのだと言われれば納得する。親子から金を引っ張る技術についてはたけているのだろう。しかし五百万円かけて成績が伸びなくて当の塾教師が落ち着いてるのだから彼の普段の実績もそんなものだ。


(過去記事3)にも書いたことに繋がるが、

筆算力、読み書き力

なんて、江戸時代の弓槍のようなものだ。

平時だから伝統技術である弓や槍で藩内カースト作ってるだけで、いざ戦争になれば鉄砲や大砲や戦艦が要になった。


 筆算力でも算盤力でも、

それが得意で趣味と信念でやりたい人がいてやるなら邪魔はしない。

 しかし、実戦ではこんなものは要らない。

 電卓やWolframAlphaなど使えば良いだけだ。Excelの機能に長けてる方が実践的だ。デスクワークの仕事にとっては、筆算力も短距離走力も必要性からしたら似たようなものだ。あっても邪魔にならないが、無くても補う方法は別にある。


 手書き能力だって要らない。ワープロを打てた方が実践的だ。さらには自分で文章構成するよりChatGPTで生成させて編集した方がアウトプットとしては出来が良いだろう。将来的には特に。

 私はこのブログではChatGPTとか使ってないのは、これが単に趣味で書きたいから書いてるだけだから。これが誰かに金積んで依頼されて書いてる文章で、読み手や依頼主へ最大限の品質を提供しようと思ったら、生成AIをはじめいろんなツールを使うと思う。他人には使ってることを隠すと思うけど。


 

 



(過去記事1)


(過去記事2)


(過去記事3)