タバコや酒をはじめるときに
それが自分の生涯にどうのしかかってくるか
エクセルで見込み年収と生涯消費額を計算し、さらに
身体への影響に関する医学的根拠を徹底的に調べ上げ、
なんならフィナンシャルプランナーや医師やいろんな専門家に相談し、
熟慮の結果はじめる
という人はいないだろう。

 二十歳前後ぐらいの若い時に時代の空気に飲まれ、メディアや知り合いの雰囲気からはじめる人がほとんどだろう。
 いったんはじめたら中毒ないしは習慣になって、体にも経済にもコンスタントな影響を与え続ける。
 (過去記事2)で書いた原爆の父の本当の苦しみは妻がアル中だった事。子供が最大の被害者か。
 未成年者は法律で保護されているが、成人すると法律的な縛りは無くなり、心が弱ければ、タバコ産業、酒産業のビジネスの餌食になる。
 ギャンブルもそうである。ギャンブル依存症になる人も少なからずいる。
 タバコ、酒、ギャンブルを愚か者の税金と呼ぶ人もいる。

 往々にして家族や仕事でうまくいかない人がそれらの依存症になる事が多く、生活保護費を受け取っても、それらで金を使い、いつも金が足りない状態になる。



 小説 翼の翼(2021)

という中学受験小説もそうた。母は中学受験未経験で、積極的ではなかったが、興味本位で息子が小2で受けた全国テストがきっかけで大手塾に入ることになる。そして不幸がはじまる。とてもリアルな泣ける小説だった。


 ブログとか見てると塾に金がかかるとか書いてる人多いんだけど、入る前に計算してなかったのね。


 (過去記事1)でも書いたけど、立派な校舎と資格持ちの正規公務員教師で年百万円分の正規教育を受けていながら、街の雑居ビルワンフロアの無資格バイト教師の塾に三年で260万円払って金ないとかなげく。

 いや、それって親がアホなんよ。


 私も子供連れて中受塾の入塾説明受けたことあるのよ。模試を受けたら返却の時に強制的に。パンフには月謝とか簡単なことしか書いてなくて、

ん?これなら払えるかも、

とか思っちゃう。ちゃんと調べるとそのパンフの倍以上かかる。季節講習や合宿で通常費用と同じくらいかかる。同級生がみんな参加してるのに自分の子だけ参加させないとか心理的に難しい。塾は親でなく子に営業かけるしね。

 まあ入塾しないのは、

ひとえに効果が無い

のが丸見えなのと

睡眠時間確保のため

時間泥棒になるから。

そんなところ。

 塾は実績でなく授業料という手数料で儲けるから、手数料の根拠となる授業時間数を増やし続ける。


 塾費用は愚か者の税金と思う。


 こういうものに金を取られて教育費がかかる、

と言ってるのは、酒タバコギャンブルやって金が足りないと言ってるのと変わらない。


 塾が唯一効果的なのは、クラスで1番の成績でクラス内に競争相手がいなくて、地域で優秀な子が集まってる塾にモチベーション上げるために行くとかくらいだろう。しかしそれですらエビデンスは無い。性格によっては逆効果になる。

 しかも金に余裕があればの話であって、金がなければ、なくてすむ。公開模試費用は大した金額でないのでそれを受けていれば、偏差値と順位が出るので、自分の位置は知れる。


 酷いところになると、中学受験で受かるかのように親子を誘いながら、落ちても悪びれもせず更に高校受験のために3年間延長を企んでいたりする。


 クラスに自分よりできる子が何人もいるのに塾に行くのは逆効果。

 もともと効果のない塾だが、金払ってる方は効果を期待してしまう。だから塾に行ってるのに成績上がらないと、それは子供が馬鹿である証明になる。親も塾も悪くなく、悪いのは子の頭。そこで自己肯定感が下がる。

 どうせ効果ないなら、行かなければ、成績が上がった時は、その手柄は子供自身が独り占めできる。塾に行ってないのに行ってる子より成績が良いというのは、自己肯定感を上げる。


 塾に効果が無いのは塾自身が知っている。だからこそ塾生にできる同級生を勧誘するよう仕掛けるわけだ。なんなら特待生として。


 無料でやってる全国テストは、そうやって入塾させるためにある。翼の翼はまんまとその罠にハマったわけだ。

 翼の父が両親と疎遠なのも少年期の心の傷からだ。これ以降はネタバレになってしまうので辞める。読んで無い人には勧めたい。


 生活がきつくても削れない費用は?の質問に

 日本人夫婦は、子供の教育費

と答え、

 欧米人夫婦は、子供らとの旅行

と答える。

 これ、後者の方が長い人生から見て子供のためになってると思う。


 あ、そうそう。アホな奴って高校生とかでマックとかでバイトしてその金で予備校通ってたとかいうのいるけど、バイトする時間を勉強に当てた方が良いに決まってるんだが、それすら分からんのだな。それを食い物にしてる塾予備校業界は罪深い。


(過去記事1)


(過去記事2)