(過去記事1)の続き。

この

R4偏差値の研究シリーズ

第一回二回は

R3が信用できる

という誤った仮定のもと計算していて、

第3回で

R4って(最難関校ではほぼ)50%偏差値のこと

という結論がでて、

第4回以降はおまけみたいなものなんですが、続けます。

もうR4の研究ではなくなってきていますが。


私の主張は、

50%合格ライン

80%合格ライン

より重要

ということです。

これは(過去記事2)でも書きました。


 ネットで検索したら同じようなことを書いている人見つけました。下のブログです。



模試主催者は正確な50%合格ラインを

出して欲しいです。



以下は四谷大塚の偏差値表。



 上のサイトの四谷大塚のデータをいったん信用することにしますと、


80%ラインだと

62 都立武蔵(男子)

61 広尾学園一回(2/1男子)

60 芝一回


50%だと

58 広尾学園一回(2/1男子)

57 都立武蔵(男子) 芝一回


とあります。


多くの人は80%ラインを見るので

都立武蔵>広尾学園>芝

と思いがちですが、

50%ラインをみると、

広尾>芝=都立武蔵

です。

公表してないと思いますが、もし20%合格ラインなら、きっと

広尾学園>芝>都立武蔵

となっているはずです。(ロジスティック近似なら当然の帰結)

 80%と20%で都立武蔵と芝の間に逆転が起きるはずです。


ロジスティック曲線(合格率曲線)を思い浮かべて欲しい。

低偏差値の時はほぼゼロで、

単調に増加し、

合格率50%の時の偏差値がaです。

その時に傾きが最大値b>0

をとります。

もっと偏差値が増えると100%に限りなく近づいていくわけです。


広尾学園と都立武蔵だと

aの値は広尾学園の方が大きいのです。

しかし、

bの値も広尾学園の方が大きい

のです。

だから

50%ラインから80%ラインで逆転現象が起こるのです。

都立武蔵の方が合格率曲線の上昇率が緩やかで、50%偏差値と80%偏差値の幅が5もあります。


広尾学園ではそれが3です。


 私学の場合は模試と本番の相性がよくて、たぶん真の合格ラインは50%偏差値で、それより3ポイント上回っておけば、いつもより3ポイント以上下がる確率は2割以下ってことなんだろうな。



 bが大きいと言うことは、合不合判定模試と本番入試との相関が大きい、bが小さいとは、相関が小さいことを意味します。


 都立武蔵は入試が適性検査なので、合不合模試との相性がよくないと言うことです。

 

 一番重要なのは

50%合格ラインa

です。

 これを確実に超えていることが重要。

 それに付随してbの値を見て、模試と本番入試との相性度を見る。

 ある意味、80%なら安心できるのか?

90%なら安心できるのか?70%ではどうか?

なんてのは単なる主観的な話です。

 bの値が小さい(80%と50%の偏差値の差が大きい)なら、50%偏差値よりもっと大きな偏差値を狙うよりも、別のタイプの模試で合格可能性を見るべきです。


 都立武蔵の50%偏差値が広尾よりも小さいのは、都立武蔵のレベルが低いからではなくて、検査型問題の対策に真剣で、合不合模試はあまり真剣に対策しないで受けているだけなのかもしれません。合不合模試の高偏差値を狙った勉強していても、検査型試験の対策してなければ落ちるでしょう。

 

 こういう計算をしてると親は面白くなっちゃうんですよね。親の脳にドーパミンが出ちゃって結果的に教育虐待となる。気をつけたいところです。(過去記事3)

 子の中学入試勉強に熱心な親は株式投資にも熱心という相関関係があると思う。私はどちらも否定的。


(過去記事1)


(過去記事2)


(過去記事3)