上のニュース.12月4日,愛知県半田市立中学校の中2の授業中.

 

事件が起きたのは、国語の授業が始まって20分ほど経ったころ。女子生徒は隣の席に座っていた男子生徒に対して、ナイフをちらつかせたという。

<男子生徒>
やれるものならやってみろ

男子生徒がそう言うと、女子生徒は男子生徒の胸ぐらをつかんで、首の左後ろのあたりを切りつけ、その後、教師に取り押さえられた。


アメブロの別の人が記事でも書いていたけど,

 

やれるものならやってみろ

 

あー,これ,この男子は普段からそうとう陰湿に女子を虐めていた可能性がある.

 

普通に隣の女子が刃物見せてきたら,恐怖で

やめろ

とか逃げるとか,あるいは黙り込むという態度が自然なはず.

やれるものならやってみろ

この男子はリスクを好む性格なのだろう.

それでも今まで教師や警察に見つからずに,まんまと加害した事実を隠蔽し,自分はペナルティを被らずに悪い意味での成功体験を積み上げてきたとするなら,この女子の行動も同情に値する.

 

 この女子中学生にとっては虐められていたとするなら,これしか事件の打開策は無かったのかもね.

 大平光代は暴行含む虐めを受けて,自殺未遂までし,障害残る後遺症まで負ったのに,学校教員と共働きの親は,復学を勧めた.そして復学したら,虐めが再開した.大平光代は暴走族に入ることで虐めを打開した.(過去記事1)

 

 この女子中学生はどうしたらよかったのか.不良グループに入って報復するか,自力でナイフで報復するか,あるいは不登校になるかしかなかったろう.

 でも,他にも方法があるかもしれない.もしもこの女子が男子に暴行を受けていたのだったら,すぐに救急車を呼ぶことだ(過去記事2).110番ではなく,119番通報.学校の先生に言ってはダメだ.警察でもなく,病院へ自分で行くのでもなく,119番で救急車を呼ぶのだ.擦り傷でも何でもよい.救急車がきたら,”痛いし,気分が悪い”と言おう.そしたら,”どうしましたか?”と聞かれる.暴行された事実を伝えよう.病院の方から警察へ連絡してくれる.病院からは(有料でも)診断書を受け取ろう.そうやって事態を大きくする.学校は自体を小さくしようとするから,結果的に加害者の喜ぶ方向へもっていかれる.

 

 学校側は表面的に表れた事実,ナイフでの切り付け,だけをとりあげ,対処するだろう.それが一番簡単だから.教員も校長もいわば公務員というサラリーマンにすぎない.自分らが一番楽で責められない方法でいく.いじめ加害者はそれが分かっていて,行動している.

 

 でもね,最近の警察は頑張ってくれるのよ.

 じつは,秋に私の長女の小学校のクラスで,長女の私物が無くなった.大きいものなので,どこかにおきちがえたとかは無い.でてこない.長女の話をよく聞くと,容疑者が2名女子.彼女らが盗んだとのこと.その二人だけで誰もいない教室にいることがよくあるという.その二人はいつも仲良いらしい.で,その件で担任の先生に手紙を書いた帰り,交番の脇を通ったの.朝の忙しくない時間帯.で,交番に30・40代の男性警官がひとりで交番に座っていたので,”相談がある”と話したのよ.5・10分の立ち話だけだった.その警官が言うには,被害届を出さなくても,聞いた以上は捜査する,と言うの.

そこで思い出したのが以下のブログ.

 

 

小学校内で鉛筆を盗難されたので警察に被害届を出した話.最初から被害届だす気満々で警察へ行かなくとも,ただ相談に行っただけで被害届だすように警察は強く勧めてくるんだよね,今は.で,私はその警官に”まだ学校に捜査しにこないでほしい”と頼んで,止めてもらったけど,1か月後にまたその警官から親切に電話をかけてきてくれた.警察は頼もしい.

 

 学校は腐ってる

 そう.構造的にそうなのだ.

 

 でも,教員の立場に立ってみれば分かる.たいていの生徒には保護者がいる.教員は保護者に弱い.たぶんあいつが盗んだのだろう虐め加害者だろうと思っていても,表面上は平等を装わなければならない.確かな証拠が無い限り.しかし,警察でもないので,捜査権力は無いのだ.放校処分にする権限も殆どない.

 

 平等に接しなければならない立場.加害生徒らとも毎日一緒に生活しなければならない立場.捜査権もない立場.退学する力も事実上無い立場.

 結局,教員は,音波を発する以外何もできない

 無力だ.

 ボクサーがキックボクサーに勝てと言うようなものだ.相手は非合法手段を使う悪人だが,こちらは合法的手段しか使えない善人の仮面をとることができない.

 

 習い事だって,塾だって,オーナーがこの生徒は酷いと思えば,退塾させることは出来る.民間の組織なのだから.

 生徒の側だって,嫌ならすぐやめることもできる.

 

 ところが,学校は違うのだ.辞めさせることは事実上ほとんど出来ない.生徒の方も辞めるのはとてもコストがかかる.履歴に残るわけだ.義務教育ならなおさらだ.まったくの閉塞空間

 

 構造的に問題がある.その問題点をついてくるわけだ.

 

 ”やれるものならやってみろ”

 

事件になったので警察がはいるだろうから虐めの事も詳しく調べるだろう.
男子は挑発したし,普段から男子の加害があったのなら,それで処分は情状酌量してもらえるだろう.
誕生日前14歳未満だったらもっと良かったが.
 
 もう学校なんて行きたい人だけが行けばよいだろ.
 
 なにごともなかったかのように卒業アルバムつくるのかね,この学校は.

 

 


学校の安全対策に詳しい専門家は――
 学校の安全対策に詳しい大阪教育大学の藤田大輔教授によると

防止するには、子どもたちに心の教育をし、“予防”をしていくことが重要だといいます。

「孤立させないことが大切。何かあった時に相談できる人がいたならそういった行動へのブレーキになる可能性がある。お互いを大切にしあうという感情を育てるような安全教育を展開する必要がある」(大阪教育大学 藤田大輔 教授)

 

 茶番だね.結局,”音波を投げかけるしか能が無い教師”には,何もできないのよ.

聞き取れるほどの音量の音波投げられても痛くもかゆくもないから.虐め加害男子生徒にはね.

 

 そうじゃなくて,学校には人権侵害を食い止める力が無いことは,社会として認識すべき.事実なんだから.

個々の学校や生徒の問題ではない.

 

 事実を客観的にとらえることが大事.

 

 薬害エイズ訴訟ってあったよね.厚生省が承認した非加熱血液製剤を治療に使った血友病患者の3割(1400人)がHIVに感染した.1996年3月に国は責任を全面的に認めた.

 

 文部科学省が承認した中学校に義務教育として通った生徒の6%(20万人)が不登校になり,精神疾患を患った.

これは国家で賠償すべき事案.

 

 小中学校は通信制も用意し,義務教育を辞め,就職や資格の際に学校歴を履歴書に書くことを禁止しよう.

 

 

 

(過去記事1)

 

 

 

(過去記事2)